仏人の間違える仏語

フィガロの記事に面白いタイトルを発見しました。

『フランス人をイライラさせるフランス語の間違い』

フィガロ紙が読者対象にアンケートを取って出した結果です。

 

COMME MÉME

Quand mêmeが正しく、意味は『それでもやっぱり』といった感じでしょうか。これは聞いただけだと確かにComme mêmeに聞こえます。しょっちゅう会話の中で使いますが、書くときには要注意ですね。

AU JOUR D’AUJOURD’UI

今日という日に?という感じでしょうか。同じ意味の言葉を並べた間違い。

BONNE ANNIVERSAIRE

この間違い、分かるような気がします。anniversaireが母音で始まっているので前のbon(ボン)という音とリエゾンし、発音がボナニヴェルセーとなります。これがおそらくボンナニヴェルセーと思い込み、男性名詞であるanniversaireに女性形のbonneをつけてしまうのでしょうね。正解はBon Anniversaire !

SI J’AURAIS SU

Si j’avais suの間違いですね。英語文法で言うところの仮定法過去の作り方が間違っている・・・。Je n’aurais rien fait si j’avais su. = I wouldn’t have done anything if I had known. 『もし知っていたら何もしなかったのに』。auraisは主節で出てきますよね。フランス人が英語の完了形haveやhadに弱いのは知っていたけれど、フランス語で仮定法が作れないとはフランス人も嘆くでしょう。Insupportable !とイライラ感が伝わってきます。

MALGRÉ QUE

これ!うちの主人がかなり指摘していました。大半のフランス人が間違って使っているのではないかと・・・私の持っている辞書も間違っています・・・(有名な辞書ですがたくさん間違いがありすぎて・・・)。しっかりmalgré que+接続法なんて書いてあります。この言葉はmalgré tout『どんなことがあっても /絶対に』といった感じでよく使われます。

ILS CROIVENT

動詞の変化(conjugaison)ができないフランス人。なぜこんなにフランス語は複雑なのか・・・。Ils croientが正解。

L’IMPÉRATIF(命令形)

命令形につける間違ったsのことです。例えば、 « continue ! »の代わりに « continues ! »とする誤りです。第1群規則動詞の命令形は、Tu doonesのsを取って、 « donne»になります。

LE POTE À

poteとは話し言葉で『仲間』という意味。Le pote deのところàを入れてしまうという間違いです。

VOIRE MÊME

voire『さらに /〜さえ』、même『〜さえ』。こちらも同じ意味の単語を並べた間違いです。

-ER/-É

‘Il a été constaté’の代わりに‘Il a été constater’としてしまう間違い。音が同じなので、意外とよく見かける間違いです。

CHEZ/AU

‘Je vais au médecin’ ‘Je vais au coiffeur’

さあ何が間違っているでしょうか。

答えは、auではなくchezを使いましょう。

日本語の乱れと同じように、フランス語の乱れもかなり問題視されています。教育レベルがどんどんゆるくなってきているようです。しっかり教えようというよりも、ややこしいアクセントは失くしてしまおうなんてテレビでやっていました。