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フランスの落書き問題

フランスにいて残念だなあと思うことの一つに落書きがあります。

歴史のある古い建物がたくさん並び観光客を魅了しているにもかかわらず、町の中に一歩踏み込むとそこにはひどい落書きが。それもものすごい場所にあるんです。

私が今まで目撃した例を挙げると、

郵便ポストや建物の壁は当たり前、お店のシャッター、トラックやワゴン車、教会の壁、高速の道路標識(内容が読めないくらい)、高速道 路のガードレール、歩道橋の側面、植物の葉なんかにまでスプレーで落書きがしてありました。TGVに乗ってマルセイユへ向かう途中などは、周りに何もないようなところに落書きがしてあったりして、よくこんな所までわざわざやって来たものだなあと逆に感心してしまったり。

自分のうちの壁に落書きされた人はたまらないだろうなあ。

そして、かなりイメージが下がってしまうだろうなあと思われる落書き場所が地下鉄です。

地下鉄内にある大きなポスターにはもちろん、壁にまで直接スプレーがかかっていることがあります。新しく改装された地下鉄駅が次の日には真っ黒にスプレーされてしまっていた時にはかなりショックでした(9番線のRanelagh駅)。真っ白できれいになったと思ったら、次の日には真っ黒で駅構内が異様な雰囲気。お客さんたちも唖然としていたのを覚えています(駅員さん達もショックだったのでしょう、翌日にはすぐ塗り直されていました)。

駅のホームだけではありません。電車そのものの落書きもひどいです。シートにも、ドアにも、ガラスには傷を入れて落書きが。そして最近 は電車の側面の大々的な落書きが目立ちます。かなりショッキングなので、待っている人たちも目が点になっていたりします。観光客の人にもイメージが悪そうな気がしますし。

そこで、パリメトロの落書きについてのある記事を見つけました。

3人の男性(19~22歳)が公共物破損の容疑で取り調べにかけられたそうです。その男性達とは、昼間はウェイター、営業サラリーマン などをしていて、夜になると≪Jonks ≫、≪Sokle≫、≪ Skyz≫という名前を使って地下鉄や車両に落書きをしていたといいます。記事によるとまた、彼らは2005年の2月から2007年の12月の間にRATPとSNCFの組織網において243のスプレーの落書きをしたという(180 000ユーロの損害に当たる)。


(フリーマガジン20Minutesより)

こういった落書きの犯人というのは若い人だけではなく、50代などの年配の人も多いんだそうです。こういった人たちにとって落書きは一 種のチャレンジで、人が近づけないようなところに落書きをするということで自分に挑戦するんだそうです(だからありえないような所に落書きがあるんです ね)。ある市の公務員の方の話によると、その市では年々落書きの数が増え対応に困っており、その相手が自分と同じ位の歳であることにまたあきれてしまうと いうことです。

物を大事にしましょう。