外国語の単語を覚えるのは本当に発見や驚きがあって楽しいものです。気づくと一日中辞書を読んでいたりと…(覚えているかどうかは別ですが)。
そしてある日、フランス語を勉強中にこんな文章を発見。警察とマダムのやり取りです。マダムの旦那が泥棒に襲われ、警察に説明しています。
Le policier: On ne lui a rien vole? 「何か盗まれたものは?」
Mdame L: Si, sa serviette. 「はい、彼のセルヴィエットゥで す。」
Le policier: Et, que contenait cette serviette? 「そのセルヴィエットゥの中には何が入っていましたか?」
servietteは、普段の生活でよく使う単語で、「ナプキン」 という意味があります。レストランやカフェなどで “Serviette, s’il vous plait”. とよく耳にしますね。
あるいはまた、「タオル」 という意味も持ち、バスタオルはserviette de bain (セルヴィエットゥ ドゥ バン)と言います。
なんとなく2つの共通点として薄い布で何かをふき取るようなものというイメージがあります。初めて知った時は、この2つを同じ単語でま とめてしまうのには抵抗がありましたが。
さて、本文に戻ってこのマダムの言う旦那のセルヴィエットゥって???
意味を見ると、そこには「書類かばん」とありました。文章から多分そんなものではないかと予測はつ いていましたが、この意外な意味にちょっとビックリ。どうやってイメージをつなげようか。
そこでservietteという単語の原点に戻ってみることに。この単語はservir「~ に食事を出す」「(客)に対応する」「~に仕える」あるいは「~に役に立つ」から来ています。日本語でもサービスということばを使いますよね。そう、もともとは「何かに仕えたり役立ったりする」という意味なのです。
servietteは食事時や手を洗った際に役立ち、また書類などを整理して持ち運ぶという際にも役立っているのでしょう。
一人三役の単語は本当に役に立つ単語でした。
*アクサンは省略してあります。