フランスで配布されているフリーマガジンに、こんなEDF(フランス電力)の広告がありました。
HEY, ATTENDEZ!!!
QUELLE QUE SOIT VOTRE ENERGIE DE CHAUFFAGE,
IL Y A DES SOLUTIONS POUR FINANCER VOS TRAVAUX D’ISOLATION
SANS TOUCHER A VOS ECONOMIES
(アクサン省略)
ちょっと待って下さい!!!
暖房のエネルギーとなるものがなんであろうと、
貯金を使わず、断熱工事のための融資を受ける方法があります。
lesson 1 : Attender(待つ)という動詞の活用、Vous attendez(あなたは待ちます)の Vousが脱落し、命令形Attendez「待って下さい。」となる。ちなみに Tu attends(君は待つ)のTuをとって、 Attends 「待って。」とカジュアルにすることも可能。
lesson 2 : Quel(le) que +etreの接続法 「~がどんなものであろうと」
J’achete cette maison quel qu’en soit le prix. (ジャシェットゥ セットゥ メゾン ケル カン ソワ ル プリ)「どんな値段だろうとも私はこの家を買います。」
lesson 3 : Il y a ~ 「~があります」
Il y a une voiture devant la maison. 「家の前に車がある。」 またトイレで、”Il y a quelq’un”. (イリヤ ケルカン)と言うと「入ってます。」という意味になる。
lesson 4 : Sans+不定詞 「~しない で」
sans rien dire /sans dire un mot 「何も言わないで」 あるいは Cela va sans dire. (スラ ヴァ サン ディール)と言うと「それは言うまでもない。」となる。
と、実は私は別にこの広告の文に注目したのではなく、その絵に興味を引かれたのです。長い前書きでした。そう〈貯金箱〉。昨日の夜フラ ンス語の単語を覚えていてこの〈貯金箱〉というのが出てきたので、ちょっとうれしかったのです。
私: 「貯金箱って、フランス語でtirelire(ティルリール)って言うんでしょう?」
夫: 「よく知ってるね。」
私: 「tire(ティール)は引き出すで、lire(リール)は何を読むの?」
*tirer 「引っ張る、引く、引き出す、印刷するなど」 lire「読む」
夫: 「tireは引き出すだけど、lireは読むという意味じゃない。それはイタリアの貨幣リラから来てるんだ。だから tirelireは貨幣(コイン)を引き出すっていうことになる。」
私: 「なるほどー。でもなんでイタリアのお金を使うの?」
夫: 「…。」
私: 「フランは大金で、リラは小金って思ってたんじゃないの…。」
lesson 5 : Elle met des sous dans sa tirelire. 「彼女は貯金箱に小銭をためている。」 sou(ス)は複数形で話し言葉の「お金」という意味。
As-tu des sous?「お金持ってるかい?」
Il est sans le sou. 「一文無し」
lesson 6 : casser sa tirelire (カッセ サ ティルリール) casserは「割る」で、文字通り「貯金をはたく」という意味。
lesson 7 : tirer の名詞 tirage 「ティラージュ」。よく街中で目にする文字です。そうコピー屋さんで。「印刷」という意味。その他にも「引く」という意味から、le tirage au sort 「くじ引き、抽選」、Il y a du tirage. と言うと、抵抗があってうまくいかない「困難がある」という意味になります。