外来語を除くと日本語は成り立たないくらいの多さ。どこを見てもたくさんのカタカタを目にします、でも、外国語を学ぶ者にとっては、ちょっとした雑学になっておもしろいものでもあります。
毎日コツコツと単語を覚えながら、主人に使い方があっているか見てもらっているのですが、ある日こんな発見をしました。
une tenue neglige (ユヌ トゥニュ ネグリジェ)と言ってみたところ、それはune tenue negligente(ユヌ トゥニュ ネグリジェントゥ)じゃないかと訂正。une tenueと は「服装、身なり、行儀、態度、姿勢」という意味。negliger「おろそかにする、注意を払わない」という動詞か ら派生した形容詞negligeは「(仕事、身振りなど)雑な、だらしない」、そしてもう一つの形容詞negligente「(人) 怠慢な、だらしない」。私はこのうちの前者の意味でune tenue neglige=negligent in dress(だらしない身なり)のつもりで言ったのですが、主人は une tenue negligente=a negligent attitude(だらしない態度)と捉えたのです。そう英語では人・物両方同じ形の形容詞が使えたのですが、フランス語では変化するのです。
negliger「おろそかにする、注意を払わない」
negliger son travail(仕事をおろそかにする) / negliger sa sante(健康をおろそかにする)/ negliger sa tenue(身なりにかまわない) / negliger ses enfants(子供をほったらかしにする)
negligence 「怠慢、不注意」
avec negligence(いい加減に、雑に) / par negligence(不注意で、うっかりして)
negligent 「怠慢な、だらしない」
Ce que tu peux etre negligent! Range ta chambre. (なんてだらしがないの。部屋を片付けなさい。)
そして、そんな話をしていたとき、ネグリジェってあの夜着るネグリジェのこと?と、ふと。そう、身なりを構わない、だらしない格好。 neglige ネグリジェは「部屋着、化粧着」という意味を持っていたのです。英語ではnight gown。