罠にかかる!

<< Tomber dans le panneau>> トンベ ダン ル パノー

tomber=『落ちる』
panneau=『標識』『看板』

標識の中に落ちる?

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いえいえ、まったく交通標識には関係がありません。これで『罠にかかる』という意味を持っているんです。

その起源は中世にまで遡り、当時の狩猟テクニックに結びつきます。

昔、panneauという言葉は垂直にピンと張られた布を指していました。そしてそれはgibier(狩猟鳥獣)を捕らえるために使われていたのです。この狩猟方法は13世紀頃から実践されており、人々は野ウサギ、ハト、キツネなどの野生動物を罠(panneau)に追い込んで捕らえていました。

そこから<< Tomber dans le panneau>>という狩猟用語としての表現が生まれ、少しずつ日常語としての『罠にかかる』という広い意味での使用が始まっていきます。

さらに同時に、<< Tomber dans les filets>>という表現も生み出されます。filet(フィレ)は『網』。つまり『網にかかる』。この表現は誰かに誘惑されて罠にはまるといったニュアンスが含まれるそうです。

英語のpanelパネルはこのフランス語panneauから来ていますが、ルーツは”布”だったんですね。