フランスでは一般的にノエル(クリスマス)が日本のお正月のような感じで、家族が集まり楽しいひと時を過ごします。キリスト教という宗教的なイベントですから神聖な雰囲気がします。
では大晦日から新年にかけてはというと、友達同士で飲んで食べて騒いでいるというような印象でしょうか(もちろん全ての人ではありませんが)。新年を迎えるイベントも各地で行われるため、深夜まで人が外にいる=犯罪が起こるという方程式が成り立ちます。
最近の不法移民問題やテロ問題などの影響もあるのでしょう、この年越しに起こる犯罪率が毎年のように上がっているということです。
そしてフランス政府はその犯罪率上昇を隠すのに一生懸命なのだとか・・・。
『テロの警戒もあったが、フランスでは大きな問題もなくとてもとりわけ穏やかな大晦日であった』と政府が発表したこという記事が2017年1月1日付のFigaro紙に載っていました。
«Alors que les services redoutaient une menée terroriste, le réveillon de la Saint-Sylvestre s’est particulièrement bien passé, sans problème majeur»
その続きには、455人が事情聴取を受け(主に治安部隊に対する襲撃)、301人が勾留。車の放火については、650件。毎年これだけ多くの車が大晦日に放火されます。ちなみに昨年は602件。それでもこの5年間で見ると20%の減ということで、”とりわけ穏やか”だったのだそうです。
しかし!
この数字は小さく見積もられていたことが発覚。実際の数字は、945台の車が放火あるいは破壊される被害を受けていました。つまり昨年と比べて17.5%増です。
なぜこのような数値の差ができたかというと、1台の車が燃やされると大体は他の車に火が回り被害が広がるのですが、この二次的被害にあった車の数を政府がカウントしないようにしていたようです。
最近は観光客も減り活気のないパリですね。地下鉄内の不審物に気をつけようという広告も増えてますし・・・。昨年はそのせいでよく電車が止まり待たされました。
さて今年はどんな年になることやら。いいニュースが悪いニュースを上回ることはないと思うので・・・、悪いニュースができるだけ減って欲しいと思います。