パリの東駅からブドウ畑の広がる景色を外に1時間半、シャンパーニュ地方の中心ランスへと着きます。今回はたまたま主人が平日に休みがとれ、急きょ日帰りトリップを計画。平日ということで、一人40ユーロの往復切符が20ユーロに!二人で一人分の料金です。
ランスの歴史
・498年にフランク王国のクロヴィスが洗礼を受けてから、シャルル10世まで歴代フランス王が25人もここで戴冠式を行いました。
・第二次世界大戦では一時ドイツに占領され大きな被害を受けました。
・1991年にユネスコ世界遺産に フランス三大聖堂の一つノートルダムが認定。このノートルダムでは過去シャルル7世の戴冠式が行われ、ジャンヌ・ダルクもその式に列席したことで有名です。13世紀のゴシック建築。
ランスの世界遺産
Notre-Dame Cathedral
ノートルダム大聖堂
オープン:7:30am~7:30pm
ツーリストインフォーメーションもここにあるのでまずは地図をもらいましょう。
ランスの駅から歩いて10分くらい、町の中心に壮大な聖堂が姿を現します。
ドイツ軍に破壊されたという歴史を持ちますが、そんなことを全く感じさせない雄大さです。
ゴシック彫刻。近くから見ると本当に一つ一つの作品がとても細かいんです。
空にそびえ立つ塔の中。何百年前にどうやってこんな建物が建てることができたんだろうと。
右は聖堂内で見つけたからくり時計。
礼拝用の椅子。床につくほど低い高さなのが分かるでしょうか。
左はシャガールがデザインしたステンドグラス。
オリジナルは第一次世界大戦で壊されてしまいました。
右の石板に描かれた絵には、王がノートルダムを手に抱えています。
Tau Palace
トー宮殿
5月~9月 9:30am~6:30pm
9月~5 月 9:30~12:30 2:00pm~5:30pm
休館:月曜、1月1日、5月1日、11月1日・11日、12月25日
ノートルダムの裏へとまわると小さな庭にこのトー宮殿がたっています。
写真はそこから見たノートルダムです。
この宮殿には戴冠式で使われた宝物や修復前の大聖堂の彫刻などの展示がされています。
Saint-Remi Basilica
サン・レミ聖堂
オープン:8:00am~7:00pm
Museum of the Former Jesuits College
サン・レミ修道院博物館
改築のため閉館(2006年11月現在)
ランスの街中
駅前通り(広場)Pl.Drouet d’Erlonはレストラン通りになっており、この日もまたシュクートをランチに。
これで2人分(一人分15ユーロなり)。実際食べてみた感想は4人分でした。チャレンジしてみてください。
やっぱり北に来るとソーセージやハムがおいしいなあ。
腹ごしらえをした後は、消化のために歩きました。
街中は中世を思い出させるよな雰囲気です。
そしてランスと言えばシャンパン。あちこちにシャンパン見学工場が。
そして駅前には散歩道が通っていて、そこで発見したのがこちら。
Port Mars マルスの門。 3世紀に作られたというローマ時代の遺跡です。
そこからさらに東にRue du Champ de Mars通りを歩いていくとシャンパン工場、G.H.MUMMがあります。
ひっそりとした通りに、お屋敷のようなオフィスと向かいに工場。
G.H.MUMM 34、rue du champ de mars
オープン:5月1日~10月31日 毎日
9:00am~10:50pm 2:00am~4:40pm
シーズンオフの場合は予約要
サイトチェック
そしてそのお隣にひっそり佇む小さなチャペル。
CHAPELLE FOUJITA
チャペル フジタ
33, rue du champ de mars
オープン:5月2日~10月31日
2:00mp~6:00pm
休館:水曜日、7月14日
藤田嗣治は1930年代にパリに渡り、第二次世界大戦直前に日本に帰国。しかしそこで、戦争中に描かさ れた絵の戦争責任を問われることに。戦争犯罪を負わされ、再び母国を離れフランスへと。そこで知り合ったのがMUMMの経営者ルネ・ラルー。そして彼はまたフジタの洗礼親でもありました。レオナール・フジタとしての新しい出発です。
1966年、レオナール・フジタは、そのお礼として、このMUMMの工場の隣にフレスコ画を描きました。彼の傑作は絵のみにおさまらず、このチャペルの建物、彫刻、そしてステンドグラスにいたるまで全てをデザインしました。彼が80歳の時でした。そして 2年後、1968年スイスにて癌で亡くなります。彼の遺体はこのチャペルの床下に眠っているそうです。
ここへ来るまで、このレオナール・フジタという名前を聞いたことがありませんでした。実際チャペルを眺めて、そんな時代にこんなところで日本人が一生を送っていたんだと考えるとなんとも言えない気持ちになってしまいました。どんな気持ちで日本を離れて行っ たのだろうと思うと、とても切なくなります。戦争を二度と起こしてはいけません。
今回は11月ともあって、中に入れませんでしたがまた訪れたいと思っています。
ランスのお土産
ランスと言えばシャンパン。
ノートルダム大聖堂前にあるワインショップでお薦めを聞いて3本購入。
Philippe Gonet 2000 サイトチェック 35ユーロ。2000年に 採れた最高のブドウだけでできているという。
ドンペリに匹敵するくらいの質だそうです。これが日本に行ったらものすごい値段になるんだろうなあと。
他の2本はGonet とPaul Dethune大体20ユーロくらい。
シャンパンの地元なのでお手ごろな価格で購入できます。
またシャンパンのアペリティフもいろいろ。
FOSSIER
サイトチェック
シャンパンサブレ。
ランス名産、ローズビスケット。シャンパンに浸して食べるんだとか。
お塩ビスケット。
急に計画した旅ではありましたが、かなり楽しめた一日でした。世界遺産を見て、歴史を知り、シャンパンをリーゾナブルに楽しみ、おいしいものも食べられます。
ちょっと感じたのは、北に行けば行くほど、笑顔があまり見られないことかな。主人いわく典型的な北だと。挨拶しても、返事が返ってこなかったり、席を譲ってもメルシーともなんとも言わない。寒いしそんな笑ってられないわよねと思うようにしました。
でもいい所でしたよ。機会 があったら訪れてみて下さい。