フランス人の通勤

フランス語の表現に《Metro, boulot, dodo =地下鉄、仕事、おねんね》と言うものがあります(詳しくはフランス語ページ仏サラリーマンへ)。どこの国でも忙しい毎日を嘆く人が多いようです。日本からやってきた私にとって、フランスの生活なんて東京にいた時とは比べ物にならないくらいゆったりとしたものに感じるのですが、それでもやはりフランス人はもっと自由になる時間がほしいと感じているようです。

さて、そんなフランス人が毎朝通勤にかける時間が、27分。地下鉄、車、バス、自転車、それが何であれ、フランス人の通勤平均時間は27分だそうです(Regusによる調査より)。比較的満足のいく平均時間ですが、逆に一日に1時間半以上も公共交通機関にかける人口は全体の20%。中国人はもっと深刻で、3人に1人が同様の状況にあり、一番負担が少ない国がアメリカの10人に1人だそうです。

フランスでは自動車が一番利用されている通勤手段で全体の52%(世界平均64%)。調査によると、公共の交通機関はストレスや疲労の大きな原因とされ、また、フランス人の家計の大きなポストを占めるとされています。その上、かなりの額が。8%のフランス人が給料の10%を通勤交通費に充てているそうです。

窒素酸化物排出の80%がこういった交通機関から出されていることにも注目。


(以上参考/イメージ 20 MINUTES)

パリでは自動車の数を減らすために、地下鉄やトラムなどが網羅され、さらにはレンタルサイクルも充実してきていますが、それでも都会は人口が多すぎます。メトロ自体のサービスが向上するわけでもなく、チケット代だけが年々値上がりしているので、不満がたまるのも分かるような気がしますし・・・。そうすると自転車なんかで通える範囲が一番理想的だなあ。お金も時間もかからないし、環境的にもよい。たまに、そんな人を見かけます。自転車でさっそうと車を追い越して走って行くサイクリスト(いやサラリーマン)。カジュアルで楽そう。

ちなみに、日本の平均通勤時間は調べてみたところ69分(2006年総務省)。日本は人が多すぎる! 東京の通勤ラッシュもフランスのストレスとは比べ物にならないくらいひどいと思う。私は経験がありませんが、押し込まれている映像とか見ると・・・。

ヴァカンスのために働くと言われるフランス人と、仕事のために休みがとれない日本人。でもどちらも同じサラリーマンです。皆さん健康に気をつけましょう。