パリは15区、メトロ10番線のJavel-A.Citroen(ジャヴェル)から歩いてすぐのところに、Parc Andre Citroen(アンドレ・シトロエン公園)があります。
このアンドレ・シトロエンとは人物名で、正式にはアンドレ=ギュスターヴ・シトロエン(André-Gustave Citroën)と言い、オランダ系フランス人で、フランスの自動車会社、シトロエンを設立した人物として有名です。もともとは、ユダヤ系オランダ人のダ イアモンド商レーヴィ・シトルーン (Levie Citroen)と、ポーランドはワルシャワ出身マズラ・クラインマン (Mazra Kleinmann)の5人目に生まれ、オランダアムステルダムからパリへと1873年に家族で移ってきました。
第一次世界大戦中、アンドレ・シトロエンは武器などの流れ作業方式で大量生産に成功し、その利益で1919年パリのセーヌ川、ジャベル 河岸にシトロエン自動車会社を興します。そして現在その場所にあるのがこのアンドレ・シトロエン公園というわけです。
またおもしろい話として、1925年から1936年までの11年間エッフェル塔は、広告宣伝のため、このCITROENという文字で飾られていました。そして1927年にアメリカから飛行機で大西洋横断してきたチャールズ・リンドバーグが、パリの上空でまず見たのがこのエッフェル塔の電飾文字であったと言われています。彼の言葉に「翼よあれがパリの光だ」というのが残っています。
シトロエンのロゴは2つの楔形。これはアンドレ・シトロエンが ビジネスを始めるきっかけとなった歯車シェブロン・ギアの歯形をモチーフにしたものです。 (以上参考Wikipedia)
では、実際アンドレ・シトロエン公園の様子をご紹介しましょう。ジャベル駅を出て数分歩くと、そこには木々と水、そしてモダンなビルによって囲まれたスぺースが広がります。
公園中央には気球があり、実際に乗ることができます。公園内にチケット売り場があり、10分10ユーロだそうです。うちのバルコニーからもいつもこの気球を眺めています。
夏にはこんな風に噴水が人々を癒してくれます。
そしてこれが夏、人が集まってきた時の様子。噴水にはもちろん、その辺に寝そべっている人たちも水着です。たまに目のやり場に困る時も…公園なのか、ビーチなのか…。
普段は、ジョギングをする人、散歩する人、ピクニックする人。
またこの公園のユニークなところは本当に人の目を楽しませてくれるような設計のされ方です。ただ歩いているだけでいろんな公園に行ったような気分になる。
私は高所恐怖症なので乗ったことはありませんが、きっと眺めは最高なんでしょう。
公園端にある通路の階段を登るとちょっとした展望スぺースがあり、ここからエッフェル塔の先が見えます。アンドレ・シトロエンさんもここからエッフェル塔を眺めていたのかしら。
夏には、この公園のセーヌ川沿いによく音楽ステージを見かけます。きっと多くの人々が涼みにやってくるのでしょう。そしてすぐそばにはRERの駅、Bd Victorもあります。モダンなビルとこの公園の緑がなんともいえない調和をとっています。