変なにおい

「なんか変なにおいがする」

さてこれをフランス語で何と表現すべきか。ちょっと考えてしまいました。

では、まず「におい」について。
「におい」には、「臭い」「匂い」と日本語でも悪いにおいと良いにおいを区別しますね。フランス語や英語でも同じ。フランス語では、

1.odeur (オドゥール) 「におい、香り、臭気」 。 よく日本でも「デオドラント」なんて言葉を聞きますね。あれはdeodorant(デオドラン)で「体臭を消す」という意味を持ちます。 odorantの部分は形容詞で「においのする」。名詞はodoratで「嗅覚」。

Cette viande a une odeur. 「この肉は嫌なにおいがする」
Je respire l’odeur des roses. 「バラの香りをかぐ」
Ce sont les fleurs tres odorantes.  「香りの高い花」

いいにおいにも、悪いにおいにも使われることができます。

2.parfum (パルファン) 「香り;香水」。パリの街中にもたくさん parfumerie(パフュムリ)というサインをよく見かけます。これは香水屋さんのこと。さらに意味が広がり「風味、フレーバー」などにも使われま す。

J’aime bien le parfum de la rose. 「バラの香りが大好き」
Vous avez quels parfums?  「どんなフレーバーがありますか」
Ce sont les fleurs tres parfumees.  「とてもよい香りのする花」

3.puanteur (ピュアントゥール) 「悪臭」。動詞はpuer(ピュエ)形容詞は puant(ピュアン)。

Cette viande pue. 「この肉は臭い」
Ca pue! (サ ピュ)  「(それ)臭い!」

4.arome (アロム) 「(焼肉・ワイン)などの)よい香り」。これは日本語でもよくきく 「アロマ」ですね。形容詞のaromatise(アロマティゼ)もよく耳にします。

J’aime la glace aromatisee a la vanille. (バニラの香りのアイスクリーム)

5.bouquet (ブーケ) 「(ワインの)芳香」。その他に「花束」という意味でも有名。


7.senteur (サントゥール)
「芳香」《文語》。この動詞sentir(サンティール)がよく使われます。 例えば、

Cette fleur sent bon. 「この花はいい匂いがする」
Ca sent fort. 「強烈なにおいがする」
Ca sent mauvais. 「嫌なにおいがする」
Tu sens l’alcool. 「君は酒臭い」
Ca sent le gaz ici. 「ここはガス臭いなあ」
Tu sens des pieds!  「足臭いよ!」

ちなみに英語では、odeur が odor。英語ではよくBO(ビーオー/body odor) と言って「体臭」という意味でよく使われます。
なのでどうしても英語のイメージが私の頭の中では強く、フランス語を使う時にはいまいちしっくり来ない。一般的な「におい」はsmell(スメル)が使用 されます。

そして、本題の「なんか変なにおいがする」。

この場合の「におい」は、やはりフランス語ではodeur。「変な~」はun(e) drole de(アン ドロール ドゥ)で表します。 droleとはもともと「滑稽な、愉快な」という意味、そして「奇妙な、おかしな」という意味を兼ね合わせて持っています。

ですから「なんか変なにおいがする」は、

Il y a une drole d’odeur.

C’est un drole de type. 「あいつは変なヤツ」とも表現できます。 また口語では「ものすごい~」という意味でも使われるそうです。Il me faut un drole de courage pour faire ca. 「それをするのに大変勇気がいる」。

*アクサン記号は省略してありまあす。