シャンティイー

lake and  castle

パリの北に位置する小さな町シャンティイーは、パリからほんの30分ほどの距離なのですが、静かで落ち着い た雰囲気のある場所です。ここにあるシャンティイー城は水に囲まれたとても美しい城で、14世紀から19世紀にかけて、オランジ・ュモン家、モンモランシー家、ブルボン・コンデ家、そしてオルレアン家によって建てられた壮大な建造物です。ヴェルサイユ宮殿を見てからここにくるとその規模では劣りますが、 水に移る城の美しさは負けません。人も少なくなんとなく落ち着きます。

まずは橋を渡ってその右手にあるオフィスでチケットを購入します。チケットは何種類かありますが庭園と美術館のセットで大人が7ユーロでした。そこから庭園を見学すのもよし城内美術館へ入って見学すのもいいでしょう。庭園は城の裏側に広がっており湖に白鳥やかもなどがくつろいでいます。私たちが行ったのは寒い季節で湖に氷がはっていて鳥たちが泳いでいるのではなく氷の上を歩いていました。また美術館に入るに は、スタッフのお昼休みがあるのでその時間帯は入館できないので気をつけてください。(冬期間)

castle
水に囲まれるシャンティイー城
ducks
氷の上を歩く鳥たち
outerior  decolation
シャンティイー城庭園

プチシャトーは、1560年ごろ、アンヌ・ド・モンモランシーのためにジャン・ビュランによって建てられた城で、2階には17、18世紀の装飾が施されたコンデ公のための大きな居室、そして地下階には19世紀の装飾になるオマール公の小居室があります。

グランシャトーにはフランス革命のときに破壊されましたが、ルイ・フィリップの息子、アンリ・ドルレアン、 オマール公(1822~1897)の絵画コレクションを収容する目的で、オノレ・ドーメによってオルジュモンの建物(14世紀)の跡に、1875年から1855年にかけて再建されました。シャンティイ-は1886年そのルイ・フィリップの息子によってフランス学士院に寄贈されましたが、コンデ美術館の展示には手を加ないようにという希望によって、ギャラリーは19世紀の様相をそのまま残しています。そのため絵画は時代の流派に関係なく、いく段かに分けて掛けられています。ここではガイド付き無料見学になっていて時間が合えば展示品に関する説明を聞くこともできます。

museum

painting

painting
狩猟がさかんだった

幾つか気になったものといえば、まず「大猿の間」といって中国風装飾の部屋なのですが、猿が読み書きの練習 をしている絵があり、少し人間をこっけいに捉えた絵が壁一面に描かれているというものでした。また各部屋にはたくさんの寄木細工や彫刻などの装飾品が置かれていてとても興味深いです。中でもパリの昔の様子を描いた絵は必見です。その絵の中には隠された間違いがあって今のパリの様子と一致しない部分が含まれているのです。さらにシャンゼリゼ通りにあたる地域は当時何もない場所で、その名前にあるようにChamps「シャン」(野原)であった ことがわかります。またおススメめは絵画ギャラリー。上にも書いたように流派に関係なく展示されているのでどこから先に見ていいのかわからないくらい部屋中に絵が飾られています。ずっとその絵画の部屋を奥に進むとまたそこから2本通路が延びておりさらに絵画の部屋が続きます。一番奥の部屋にたどりつくと多くの肖像が掛けられていてます。当時の人の顔立ちなどなんとなく滑稽なものもあったりして、面白かったです。またそこで気がついたのは今でも変わらぬペットと しての犬です。肖像画の中まで犬が描かれていて、やはりフランス人の先祖だなと感じました。当時このあたりでは狩猟が盛んだったこともあり300匹あまり の犬が飼われていたということです。またもう一方の通路を進むとたくさんの装飾品が展示されているガラスケースのある部屋にたどり着きます。ここで見つけ たのは日本の装飾品でした。ちょうど江戸後期に当たる時代なので、見てそれとすぐにわかります。こんなところで日本のものを発見するなんて期待をしていなかったのでなんとなくうれしいような、またどんな背景でここにたどり着いたのかも知ってみたいよう な気になりました。

さてその他の情報として、シャンティイーというとフランス語では「ホイップクリーム」というのをご存知でしょうか。ここでホイップクリームが生まれたという話なのですが、特にそれを宣伝する様子はなく、幾つか見つけた中では、このお城内敷地にあるレストラン で扱っているということ。でもだからといってそれがメインになっている様子ではなく、しかもお高めのレストラン。私がお茶をしにいったのは、このお城を出て右手(駅のある方向)に向かっていくとある(少し歩きます)、La Belle Bio (22,rue du Connetable 60500 / 03 44 57 02 25) というレストランでした。唯一シャンティイ-を使ったメニューがあり、シャンティイーがカップに入ってでてく るものからクレープなどとの組み合わせたメニューなどがありました。すごく雰囲気もよくかわいらしい感じのレストランで、他にもBIOレストランというだけあって無農薬食品を使った伝統料理が売りだそうです。また食品類なども店内で販売しています。この日も有名なフランス人作家のマダムがお茶をしにきていまし た(私にはよくわかりませんでしたが)。 あと、オーナーの話によるとここのレストランの休みが不定で、あいている時にであったらラッキーだということです。

restaurant La Belle Bio

アクセス
列車 SNCF Chantilly-Gouvieux駅下車
Gare du Nord(長距離線)から30分
Chatelet-les-Halles (RER D線)から45分

オープン時間
3月から10月31日 10時から18時
11月から2月28日 10時30分から12時45分、14時から17時
閉館日 火曜日
公園は毎日開園

ホー ムページ

field
城の近くには馬の博物館も。