「人の噂も何日まで?」のぺージでもご紹介した le quart d’heure「15分」にはもう一つおも しろい話があります。
フランスのルネサンスを代表する物語作家François Rabelais(フランソワ・ラブレー)という人物がいます。彼は当時の教会をはじめとするさまざまな権威に対し批判をし風刺のきいた作品を書き上げま した。その事で、彼は迫害を受け、フランス国内を転々とする生活を送ることになります。
フランス語には、このラブレーの名前からそのままrabelaisで「奔放で風刺のきいた」という意味を表します。
また彼の作品にはさまざまなユーモワがちりばめられていますが、彼はそれを自分の実生活でも実践したことがあります。ある日、リヨンで彼はお金を一銭も持っていなかったのですが、何とかパリに戻りたいと願っていました。そこで砂糖を包んだ小さな袋を持っていたので、それを「王を殺すため の毒」だといって、警察に捕まりパリへと連れて行かれることに。それもただで。
それをルイ1世はとても滑稽だと笑い、それが元で現在でも「お金がないけれど支払わなければならないという状況」を示すのに、le quart d’heure de Rabelais とフランス語では言っています。
François Rabelais