フランス人でも間違える

フランス語は文法が分かっていても発音ができなかったりと日本人には困難の多い言語です(少なくとも、私にとっては)。先日マクドナルドでエスプ レッソを頼み、お砂糖が欲しかったので sucre s’il vous plait「シュク(ル) シル ヴ プレ」と言ったところ、店員さんが「ショコラ?」と。私のシュク(ル)はシュガーのシュになっていたのです。それがショに聞こえたのかな。主人にそのことを話したら、「シュじゃなくてスュ。でもそれにしても通じなくはないはずだよ。何でショコラに聞こえるんだ?フランス語のできないフランス人も多いからね」と。

主人の話によると、フランス語のできないフランス人は特に最近になり目立ち、そのひどさがものすごいんだそうです。例えば、アクサンのつけ方を知らないので、それによってaとアクサン付きaの使い分けができなかったりする。もちろん動詞の語尾変化なども書けないことがあります。あるいはまた単語そのもの自体を知らないこともあるそう(語彙不足)。

そして先日、あるフランス人のフランス語能力のレベルにかなりショックを受けて主人が帰ってきました。職場でコンピューターを設置する ためにamenager(アメナジェ)「(部屋/家)を整備する、改修する」という単語を使っていたらしいのですが、どうしても意味が通じず、よく聞いてみるとそのフランス人はamenager(アメナジェ)をemmenager(アンメナジェ)「(新居に)入居する」と思っていたそうです。そうそのフラ ンス人はamenager(アメナジェ)という単語を知らなかったのです。これは辞書にも学習必要度の高い単語として星マークがついています。フランス人にとったらなんでもない単語なのでしょう(私はまだ勉強してませんでしたが…)。

また、職場トレーニングで来ている若者のレポートなどもチェックするそうなのですが、これがまたかなりひどいらしく主人は嘆いていまし た。ミススペルはもちろん、文章に動詞が抜けていたりと…。

フランスも今の日本と同様、一昔前までは厳しい教育を受けてきたそうですが、現在は緩みすぎて能力が低下しているそうです。フランス語 のライティングにしろ、主人の両親いわく昔はきっちり間違いなく書けるまで練習させられたものが、今ではほとんど時間をかけない。悲しいことですよね。私 もたまには日本語の本を読まなければ…。漢字を忘れてしまいます。でも今の学生さんは外科を「がいか」、意図を「いず」ですからね。頑張りましょう。

house

amenager(アメナジェ)「(部屋/家)を整備する、改修する」

amenager sa nouvelle maison 「新居を整備する」つまり家具などを取り付けること。

emmenager(アンメナジェ)「(新居に)入居する」

emmenager dans un nouvel apartement 「新しいアパートに入居する」

ちなみにdemenager(デメナジェ)は「旧宅を引き払う」 です。

つまり、demenager(デメナジェ)した後に、emmenager(アンメナジェ)して、amenager(アメナジェ)するん ですね。覚えておきましょう。

*アクサンは省略してあります。