サボるは何語?

日本語で「授業をサボる」だとか「仕事をサボる」などと言ったりしますね。これが何語なんだろうと考えたことがありますか。英語を勉強されている方ならsabotageサボタ-ジュということばを思 い浮かばれるかもしれません。日本語でいうサボタ-ジュは「怠業」という意味で使われていますが、英語の辞書を調べると分かるように、英語では「生産妨害」「(一般的に)妨害活動」あるいは動詞として「妨害する・破壊する」という意味で使われています。

さて、この英語はどこから来たのでしょうか。

フランス語を勉強し始めてから、少しずつなんとなくあッこれはフランス語っぽいなと感じられるようになってき ました。そしてこのサボタ-ジュという単語も、なんとなく気になって辞書を引いてみました。すると語源の箇所に、[フランス人が争議中、sabot サボットという木靴で機械などを破壊したことから]と書いてあったのです。そうストライキの多いフランス。昔から労働者たちは故意に機械や製品などに損害を与えて生産妨害をしていたのでしょう。さらに低い階級の労働者たちは皆、この安くてはき心地の悪い木靴(サボット)を当時履かざるをえなかったというのも説明がつきます。今ではオランダの木靴が有名ですね。よくお土産に買っていくあの靴。飾り用だったり、実際庭仕事用に使われたりしているそうです。最新デザインは昔と違って履き心地がいいとか。私もオランダで木靴工場を見学したことがありますが、とても歴史があるそうです。

さらにフランス語の辞書を開いてみると、sabot サボには「木靴」という意味の他「馬・牛のひづめ」という意味も付け加わっていました。

もちろんsabotage サボタ-ジュには「仕事の手抜き」や「施設・鉄道の破壊」という意味があり、動詞のsaboterサボテは「手を抜く」「破壊する」という意味で使われています。

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