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執事

あまり耳にすることがないのですが”執事”という役職があります。上流階級の家庭で使用人たちをまとめる役割を果たす身分ですね。

フランス語ではmajordome(マジョルドム)というのですが、これはすぐにmajor+domeだと起源がすぐに見抜けます。

major=majeur『主要な』、domeはラテン語のdomusドムスから来ており、『家』『家庭』を意味します。

古代ローマでは上流/中流階級の自由民はドムスという住宅に住み、さらに裕福なローマ人は郊外にヴィッラと呼ばれる邸宅を所有していました(wikipedia より)。

ドムスdomusとは『家庭の』『国内の』を意味する英語のdomesticの語源にもなります。また東京ドームのドーム(dome)も同じ起源です。イタリアのduomoといえば聖堂(神様の家)ですよね。

ちょっと難しいですが、ラテン語ルーツでそのままフランス語に使われているpro domoという言葉もあります。こちらは『自分の家のために』『自己のために』という意味を持ちます。

そしてmajorといえば、日本語でも”メジャー”というカタカナ英語で浸透している言葉ですが、『より大きい』『より優れた』『より重要な』という意味を持っています。こちらも元々はラテン語のmajor/maiorから来ており、mayor(メイヤー)『市長』という英語で残っています。フランス語ではmaire(メーr)です。

majordome=『家の管理を取り仕切る長』ということですね。

もう一つおまけの豆知識!

英語にもmajor-domoという単語があるのですが、一般的に『執事』にはbutlerという言葉が使われます。

こちらは古フランス語boteillier、”ワイン担当者”、からきています。つまり英語のbottle(ボトル)やフランス語のbouteille(ブーテイユ)のルーツです。ご主人様にワインを運んでくる人が執事になったということですね。

butler26

あけましておめでとう

Bonne Année

暖かいノエルでしたが、年が明けて少し寒くなってきました。
昨年夏に購入した33冊の本も10冊ほど読み終わり(古代史)、また日本へ旅に出たくなりました。
お正月3日間は読書づくめです・・・。

また新しい一年の始まり、たくさん勉強したいと思います。

良い年になりますように。

それでもお肉を食べます

もういつの話だったかすら忘れてしまいましたが、でもそんな前ではなかったような・・・。『お肉を食べると癌になる』とかいうニュースが話題になりました。

アメリカミシガン大学の研究でチーズはタバコやアルコールと並ぶドラッグのようなものだと指摘され、またカリフォルニアの医師は砂糖は毒だと訴える。そしてさらにWHOが赤肉やソーゼージ類は全てタバコと並んで発がん性があると発表。

ただ研究のベースが怪しい。800以上もの研究がなされたはずなのに、そのうちの10研究にしか基づいていないこと。またこれらのデータのうち90%がアメリカからのデータであること。アメリカとフランスでは肉の質や消費傾向が全く比較にならないのは明らかなことです。例えばアメリカのステーキは平均500g、フランスでは100g、脂質で計算するとアメリカは24%、フランス4%です。

お肉であろうと、あるいはチーズ、砂糖、他の食品すべてを含め、質が違いますよね。味も。なぜ異なる食習慣をアメリカの水準で判断されなければならないのか。必ずこういった報道の裏には政治的経済的な思惑があるのでしょうね。

マクドナルドのビーフが大好きというイギリス人の友達がいますが、味の感覚が全く違います!日本人やフランス人の感じとる微妙な味は、『藁の味、草の味がする』と・・・。面白いですよ。味付け海苔はプラスチックだと言われたこともあります!

そしてマクドナルドといえば、ポテトを揚げのるにシリコンが使われていることが明らかにされましたよね。揚げる際に油があふれないようにするために添加されるんだそうです。大量に加えられる添加物のほんの一部でしょうが。

What are McDonald’s USA fries made of?

EU危機が起きたら・・・

国境もなく圏内であれば自由に旅行ができる!通貨も共通だから両替する手間もなく手数料もなし!ショッピングの際の計算の苦労もない!

でももしEU危機が起こったら(もう起こっているのかもしれませんが)。

BRRD (Directive sur le redressement des banques et la résolution de leurs défaillances)とは議会・規則 (EC)No 2014/59を指しますが、この規則がフランスにこっそりと導入されてしまっていたという・・・。

その規則とは・・・

『もしEU銀行が倒産した場合、最悪の場合顧客の預金口座を利用して立て直しを図ることができますよ』ということです。

これはキプロスで2013年に実際起こったことで、100.000ユーロ以上の預金に47%もの税金が課されました。

そしてこのメカニズムがEUで可決され、フランスの法律にも取り組まれてしまったそうです。

Novopress によると、このニュースをどれだけのフランス人が知っているだろうかと疑問を投げかけています。議論を呼ぶような話題は公にはされず、こっそりと8月のヴァカンス真っ只中に決められていたそうです。国民の知らないうちに、いつの間にか法律が変わっていたという・・・。

ここはどこの国?

11月のテロの影響でパリでのセキュリティも強化され、パトカーのサイレンを聞くことが以前よりも増えたような気がします。スーパーでのちょっとした買い物の際にも荷物検査があります。でもセキュリティチェックのおじさん、たまにおしゃべりしていて素通りできてしまうのですが・・・(意味があるのかないのか)。

どこからともなくどんどんやってくる移民たち・・・。収容場所が溢れかえり、飛行機を使って移民を移動させていたのがスキャンダルになっていました・・・。与えられた食べ物にはまずいと文句を言い・・・。

そしてイギリスに渡ろうとフランス北部Calais(カレ)はものすごいことになっています。フランスってあまり移民たちには本当のところあまり人気のない国のようで、ロンドンに渡れるチャンスを願って集まってくるようです。

そんな様子はテレビではほぼ流されませんが、ハンガリー人トラック運転手がレポートしてくれています。かなりお怒りのようです。ハイウェイを平気で歩き回り通るトラックに石を投げて襲いかかってきます。こういった人たちが本当にイギリス人やフランス人になっていくんですね・・・それは問題にならない方がおかしい。

Angry truck driver vs migrants at Calais (英語字幕付き)