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静かなパリ郊外

フランスのヴァカンスも真っ只中。レストランも閉まり始め、マルシェのお店も数が減ってきました・・・。パリの中心はほとんど観光客でフランス語より外国語の方が耳に入ってくるくらいです。フランス人はみんな地方に出かけてしまい、パリの郊外に行くとものすごい静かさ。結構この時期は郊外が満喫できて穴場です。

今日は天気も良かったので、お弁当を作ってサン・クルー公園に行ってきました。いつもは人人人・・・なのですが、ゆっくりくつろげました。

オススメはトラムウェイ(T2)の裏側、セーヌ河に面した場所にある小さなカフェ。テラスでのんびりするのもいいですよ。

ツールドフランス

ツールドフランス最終日。

うちの近くがコースになっていたのでお昼から応援に出かけたのですが、とにかく寒い。雨は降るし、風は冷たいし・・・。

まず15時過ぎくらいにキャラバン隊が通過(この時点で一時間待ち)。ツールドフランスのスポンサー企業がパレードします。

パレードというか宣伝ですね。お菓子やペンやキーホルダーなど沿道に撒いてくれて、子供たちも大喜び!

それからまたさらに2時間後、ようやくサイクリストたちが通過。

最終日はシャンゼリゼに到着するまで、ほとんどウォームアップなのであまりスピードはないのですが、それでも一瞬のうちに通過してしまいました。

バジルの美味しい季節

久しぶりの更新です・・・。

気がづいたらなんと夏野菜の美味しい季節になっていました・・・。今日はマルシェで新鮮なバジルをみつけ、主人がバジルパスタを作ってくれました。

これからヴァカンス期に入るとマルシェのお店もポツポツと減ってくるので今が一番夏野菜や果物が楽しめる時期でしょう。

テロ事件とメディア

今回のテロ事件で様々な問題を目にしましたが、その中の一つにメディアの力というものも付け足したいと思います。

テロが発生し、各局が”LIVE”報道に必死・・・なのは分かるのですが、”我先に”という気持ちが一杯で危険極まりない。

Figaroの記事からですが、人質に取られていた男性の家族がBFM(フランスのニュースチャンネルの一つ)に対しこんな訴えをしていました。

『BFMは店内にいる人質と連絡をとり、階下に他に6人と赤ん坊が1人存在することを知り(犯人は知らない)、その2分後には、«Cinq personnes en bas et un bébé»とその情報をテレビで流してしまった。もちろんテロリストはテレビの報道をチェックしており、幸いにも画面の下に流れたテロップを見逃し気づくことはなかったが、どんなに危険なことか。みんな殺されていたかもしれない。』

それに対してBFMは、『我々は人質とは一切コンタクトを取っていない。警察から彼らの存在を知った。また彼らが危険から脱した際にその情報を流すに至った。』・・・と。

BFMだけではなく、他のメディアも大きく批判されています。

またこの日曜日に行われたテロに対する抗議デモ行進。これに関しても賛否両論の意見が聞こえてきます。

まずメディアはもちろん、『団結しよう!』『テロに屈するな』と国民の感情を沸きたてています。

でも冷静な判断をするフランス人もちゃんといらっしゃいます。こちらも Figaroから見つけた記事です。

『パリでの行進で人々の感情も最高潮になった・・・が、そのあとは? 批判を受けるのを承知で言うが、みんなで行進したって何にもならない。早急になにか強力な対策が採用されない限りは。』

『よく考えてみれば、日曜日のパリデモ行進に参加したフランス、あるいはヨーロッパを代表する政治家たちは、このテロに対して皆責任がある。大量の移民を受け入れ不安定な社会情勢を生み出し、それに対して対策を取ってこなかった。デモ行進はそんな政府やメディアによって作られた。』

学校では生徒たちの対応に困る教師たちも。生徒の中にはよく考えている子供たちがおり、宗教や、言論の自由について、また被害にあった出版社の風刺につてい、あるいはなぜ学校で黙祷しなければいけないのかなど、子供なりにテレビなどの報道に疑問を持つ子もいるようです。毎日どこかで起こっている殺人事件。その人たちのためには黙祷しないのに、なぜこの日は黙祷しなさいと言われるのか。

このような小さな記事はきっと日本へは伝わらない部分だと思い、大々的に報道されているニュースと敢えて反対のニュースをまとめてみました。記事や報道を見ていると一方通行に感じるのですが(みんながcharlieと叫んでいるかのよう)、コメントなどを読んでいるとさまざまな意見が見つかります。『テロに屈しない、団結しよう』はいいのだけれど、で、どうするの? ということになる。なぜテロが起こるのか、起こったのかという深い部分をもっと取り上げるべきだと思うのですが。

フランスの矛盾

パリで起こったテロ事件・・・
年末から書いていた日記の嫌な予感がこんな形で起こるとは思ってもいませんでしたが、本当にフランスは、いやヨーロッパは大きな問題を抱えていると思います。

フィガロにあったある記事を読んだのですが、今回あったテロに賛同する人間が一人や二人ではないということ。 フェイスブック上でカラシニコフの写真とシャルリー・エブドで起こったテロを称賛する言葉が見つかり、ストラスブールに住む30歳の男性が職務質問され裁判所に出廷する予定ですが、他にも3721件もの同様のメッセージが確認されたということです。

またフランスでは公の場でテロに賛同するような行為をした場合、禁錮5年あるいは75,000ユーロの罰金に処せられ、さらにネットなどで行われた場合は禁錮7年、罰金100,000ユーロまで引き上げられるそうです(2014年11月に法律が厳しくなりました)。

この記事で感じたこと二点:

その一、テロは政府の主張によると『一部のイスラム過激派』の仕業ということですが、現実にはその行為を称賛する人間が多数存在しており、今は違ってもいつ過激化するか分からない・・・。どう違いを見分けるのでしょうか。そんなこと考えているうちに彼らはテロ訓練を受けて今回のように攻撃してくるのでは。

二つ目はテロを称賛すると罰せられること。当然といえば当然なのですが、でも裏を返せば彼らにとったらそれも『言論の自由』と主張できてしまうのではないかと・・・。多大な被害の出た福島を揶揄して笑い飛ばしたフランス人ジャーナリストはそれを『言論の自由』と言い切りました。結局都合のいいように、それは自由となったり冒涜となったり・・・よくわからないものだなあと。

矛盾ばかりの世の中ですね・・・。