アルプスでハイキング3(Briancon)

2009年夏のヴァカンスはフランスアルプス、Brincon(ブリアンソン)。

旅の疲れもパッと忘れてしまいそうな、壮大なアルプスの景色。ほこりだらけの空気から、透き通った新鮮な空気に変わります。いるだけで健康になったような、そんな気分にさせてくれます。

今回、フランスアルプスを訪れるのは2回目。前回のサヴォワアルプスが観光地化されたアルプスなら、こちらブリアンソンアルプスは自然 がそのまま残るアルプスだと主人が言っていました。私はどちらも甲乙つけがたいくらい美しい所だと思うのですが、実際行ってみてその違いがよく分かりまし た。

そのブリアンソンアルプスにある数あるハイキングコースの中から選んだのが、 Col du Lotaré (コル デュ ロタレ)。

コースのスタート地点がもうすでに2000mほどの高さにあり、車で山を登っていく途中から見る村々の景色もとても素晴らしいです。

くねくねと曲がる山道を(ちょっと気分が悪くなってしまいそうになりましたが)、どんどん上っていきます。すると、なんということで しょう!若い二匹のシャモワ(アルプスカモシカ)が軽快に跳ねて遊んでいる姿が!!! こんな運のいいことが。下の写真中央に見えるでしょうか。ハイキン グが始まる前から大興奮。

何度もアルプスでハイキングをしている主人でさえ、過去に一度しかまだ目撃していないという(カメラを持っていなかったらしい)。

そしてその興奮も冷めやまぬうちにまた車でハイキングコースの駐車場へと向かいます。駐車場といっても大きなスペースが駐車用に用意さ れているだけですが、私たちが着いたときにはもうすでに何台か車が止まっていました。朝早くからよく歩けるもんだなあと感心。そしてハイキングの準備を、 と、その時、事件が。なんと水筒を入れておいたクーラーボックスを車に入れ忘れてしまったのです。一瞬パニック状態に。ここまで来たのに・・・と。でも 丘の上に山小屋を発見。そこでミネラルウォーターを購入(もちろんお高めですが、文句は言えません)。救われました。

さて、ここからハイキング開始です。

標高も高いので少し肌寒いくらいの天候。歩き始めるとすぐに汗ばんできましたが。空気が薄く、さらに砂利道。かなりの運動量になります。途中写真をとるために立ち止まったりしますが、それ以外は黙々と歩いていきます。右の写真には羊たちが。

山の斜面に走る細い道が見えるでしょうか。この道を一歩一歩歩いて進んでいきました。先を見るとくじけそうにもなります。でもそこは忍耐で。(写真クリックで拡大)

歩きにくい道を踏みしめながら前進し続けると、そこにはなんとも言えない美しい湖が現れます。感動です。

シーンと静まり返った空間。何の音もありません。たまにマルモットの鳴く声がするくらい。水は透き通り、小さな魚たちが泳いでいました。そしてさらに歩いて進みます。湖は右写真では小さく見えます。(中央写真はクリックで拡大)

ハイキングの途中いろんな植物も発見しました。

Joubarbe a toile d’araignee(左写真) 岩でごつごつした所に生息する花だそうです。ひときわその色が目を引きます。

Cepes(中央写真) フランスでおなじみセップとういきのこ。雨上がりのアルプスはきのこの宝庫です。

Myrtilleブルーベリー(右写真) 野生ブルーベリー。まさかこれがブルーベリーだとは。初めて見たので知りませんでした。

そして2つ目の湖が見えてきました。こちらも、誰もいない静かーな空間。地面に寝転んで一休み。

あ、でも気をつけないと、あたりには結構マルモットの糞が。。。ぽつぽつと。(右の写真クリックで拡大)

さらに、たくさんのアルプスで見られる植物を写真におさめました。厳しい自然の中で一生懸命生きている植物。美しいのはもちろん、強さを感じます。

そして、今年はマルモット撮影に大成功!!!手を伸ばすと届きそうなくらいの距離に、マルモットが顔を出してくれました。こんなに近くで見られるなんて。

一日にシャモワとマルモットがみれ、主人にもかなり運がいいといわれました。私もそう思います。

右の写真はクリックしてみてください。マルモットの家族です。とてもかわいいですよ。冬に向け脂肪をたっぷりつけた姿は愛らしい。その脂肪を揺らしながら走る姿はもっと愛らしい!ぶよぶよです。

と、こんな感じで、歩くのに疲れながらもアルプスの自然の中でいろんな発見をしました。午前11時に駐車場から歩き始めて、戻ってきたのは夕方6 時。7時間のハイキングでした。もう帰りは足がかなり棒になっていましたがなんとか歩ききりました。

また戻ってこれるといいなあ。今頃あのシャモワとマルモットは何してるんだろう・・・

皆さんもこんなアルプス体験してみてはいかがでしょうか。