以前から行ってみたいと思っていたコートダジュールにある村Eze(エズ)に2008年お正月に出かけることになりました。
エズはどこ?
エズはニースとモナコの間にある岩山に立つ村です。
エズで買ったポストカード
写真の上をクリックすると拡大
エズ村は、鷲の巣のように岩山の上に位置し、その姿から nid d’aigle 鷲の巣(のような)村とも呼ばれます。岩山の高さは海抜427m。そのため、岩山の頂上に立つこのエズ村と教会( 1764年に建てられたNotre Dame de l’Assomption)が遠くからも眺めることができます。
エズ村の地図
写真の上をクリックすると拡大
写真の上をクリックすると拡大
エズの歴史
エズはローマ時代に栄え、中世になるとGenoa(ゼノア)とモナコのもとに組み込まれます。1861年にフランスの領土になるまでは、イタリアのthe Kingdom of Sardinia(サルディニア王国)の一部で、当時はイタリア名Eza(エザ)と呼ばれていました。現在もイタリアの文化は色濃く残っており、車の標識などもイタリア語が付け加えられていたり、フランス語の他イタリア語も話す人たちがいます。 イタリアとは目と鼻の先ですしね。
また教会の中にあるエジプトの十字架はこの村のルーツを示しています。時代はPhoenicians(フェニキア人)にさかのぼります。彼らはそこに女神Isis(イシス)を祭るために寺院を建立したのです。
この村のモットーは”Isis Moriendo Renascor” 、「死の中で私は再び生まれる」。そしてその象徴は骨の上にとまるフェニックス(不死鳥)。
写真の上をクリックすると拡大
この地域の方言はほとんど消滅してしまっていますが、モナコ公国のthe Monegasque language(モネガスク語)に近いと言われ、またthe Ligurian language(リギュリアン語)にも関係があり、 the Occitan language(オキシタン語)からの影響も受けているそうです。
エズの観光
エズ村は岩山から見下ろす地中海の絶景で有名です。
村で一番古い建物はthe Chapelle de la Sainte Croix(サントクロ ワチャペル)で1306年にまでさかのぼります。疫病犠牲者を助けるためにエズの修道会によってそこで会議が行なわれました。ベルの小塔の形はかつてこの 村がGenoa(ゼノア)王国のものであったことを示します。
またこんな噴水も村の中で見つけました。
1930年に作られた村唯一の噴水で、村の住人が初めて得た流れる水でもありました。それまで、エズ村の水は村のふもとから運ばれ、エ ズ人は村中に設置されていたタンクの水に頼っていました。
また村の中には、たくさんのお土産屋さん、アートギャラリー、ホテル、レストランが並び、多くの観光客や新婚旅行客などを魅了していま す。その結果村は美術館村のように化してしまい、実際にこの村に住む地元の人はほとんどいないそうです。
村の中には、所狭しといろんなお店が詰まっています。
左はオリーブの木で作られた置物や料理用具など。
右はバス停のすぐそばにあったカフェで食べたラヴィオリ・ニソワソース!
Fragonard(フラゴナール)のお店もここにアウトレットを持っています。香水のお好きな方 は立ち寄ってみてはどうでしょう。Fragonard ホームページ
お土産に私も一つ。
また村の一番の高台に熱帯植物園があり、そこからの景色も有名みたいです。私たちの訪れたシーズン(年末年始)は閉まっていました。観 光局サイトで詳細はチェックしてみて下さい。
夜のエズ村
エズ村を訪れるなら夜の景色が最高!昼間に来て青い地中海を眺めるのもいいですが、村の中を歩くのならば夜がいいですね。下の写真は2007年12月30 日。人も少なく、雰囲気もとてもよかったです。昼間訪れた時には、観光客でいっぱいで写真もなかなかうまく撮れませんでした。年末でもお店は開いてました。カフェもあったし、カジノ(スーパー)も開いてましたよ。
クリスマスデコレーションの残るエズ村入り口。ぼんやりと照らすランプの光がとてもいい雰囲気を出してくれます。
細い石畳の路地は迷路のようで、次にどんな景色が現れるのかと期待がふくらみます。
右の写真は、有名なホテルChateau de La Chevre d’Or(シェーブルドール)
エズのホテル/レストラン
エズにある有名なホテル/レストラン。フランスだけでなく世界的に有名なホテルが存在します。エズといえばこの2強ホテルですね。
Chateau de La Chevre d’Or(シェーブルドール)
ホームページ
Chateau Eza(シャトーエザ)
ホームページ
右はシャトーエザのレセプション横にあるBAGAGISTE!?荷物を運んでくれるのでしょうか。
この2つのホテルが4つ星トップホテル。予算も結構なものです。レストランで食事だけでもOKなので、私たちはシャトーエザでディナー を満喫してきました。地中海を望むテラスにレストランはあり、遠くにニースの夜景も見えました。周りのお客さんはリッチそうな人ばかりで、私たちはジーン ズ…。予約も前日に…。12月31日はもう予約でいっぱいでしたが、それまでならば意外とシーズンオフで簡単に予約が取れるかもしれませんね。私 たちが選んだコースは、Degustationコース(いろんな料理を少しの量で一通り味わえるコース)、105€。dessert(デザート)の前にpre-dessert(デザート前のデザート)が存在するなんて知りませんでした。もちろんpost-dessert(お勘定待ちの間のお菓子)も。そう呼ぶのかどうかは知りませんが。
私たちが泊まったホテルは、
Hotel Restaurant Eze Hermitage
ホームページ
エズ村からさらに山を登っていったところにあります。ちょっと離れています。SNCF(鉄道)でEze駅で降りたら、駅の目の前にある バス停で83番に乗ります。後は終点 Plateau de la Justice まで(約20分くらい)。途中エズ村でも停車するバスです。一時間に一本くらいしか走っていない路線なので不便ですが、有効に活用するといいですね。こちらのホテルも3つ星でレストランの評判も高いそうです。かわいらしいホテルで、お正月ともあって、地中海の町を紹介するDVDをプレゼントでもらいまし た。
ハイキング
Eze Hermitageホテルは、エズ村から少し離れている点がマイナスですが、プラスの点は周りにハイキングコースがあって、そこからの眺めが素晴らしい!! エズ村よりももっと高いところにあるので、地中海のパノラマが見 れます。足に自信のある方は是非。
Mon Bastide(バスティドゥ山 570m)。
一つ目のハイキングコース。
頂上から見た地中海の眺めは、エズ村で見たものよりもはるかに壮大。登った印に石が積んであったので私も積んでおきました。そこに行かれたら探してみて下さい。
頂上は崖のようになっているので、くれぐれも注意を。下に見える家々の屋根が太陽に照らされ光って見えます。上にあるエズ村の写真も実はこの山から。村が見下ろせます。これが年末年始のコートダジュールの景色です!!!
もう一つのハイキングコーすからは、サン・ジャン・カップ・フェラ半島、お金持ちの別荘地、さらに向こうにニースの町が。
そして北を眺めると、遠くに雪を覆ったアルプスが!!!そして右の写真が地中海から登る初日の出です。泊まったホテルのバルコニーからも見えました。
エズへの行き方
ニースとモナコの中間に位置し、車で途中立ち寄るような人も結構多そうでした。私たちはマルセイユからまずカンヌまでTGV、そこからローカル線を使ってエズまで(駅名はEze Bord de la Mer)。ニースからでも可能です。
エズ駅出口には、小さな観光デスクが設けてあり、そこでバスの時刻など詳しく聞くことができます(注:年末年始は閉まっていました)。 バスは一時間に一本程度(1ユーロ30サンチーム)、83番に乗るとエズ村(Eze Village)、Eze Hermitageホテルに行くことができます。気長に待ちましょう。ハイキングコースもあって歩 いてエズ村までいけるそうですが、かなりきつい坂で、一時間半ほどかかるそうです(ニーチェの道)。タクシーも電話番号が書いてあるので利用可能です(エ ズ村まで確か30ユーロ/冬のヴァカンス期はお休みだそうです)。
ちなみにニースからもバスが出ています。こちらは82番。こちらの路線もエズ村(Eze Village)、Eze Hermitageホテルに行くことができるので便利です。
またエズ村駐車場付近は道が3方向に分かれており、バス停の行き先に気をつけてください。
バス情報
Ligne d’azur ホームページ
エズ観光局 ホー ムページ
こうして2008年、小さな鷲の巣村エズでよいスタートがきれました。また今度はドライブで行ってみたいなあと思います。