オランジュリ-美術館

パリといえば、美術館めぐり。でも以外にこちらに住みはじめると、「いつで行けるわ」という感覚で、なかなか足を運ぶことがありません。そんな中、日本から来た友達からオランジュリ-美術館に行ってみたいという提案が。オランジュリ-と言えば「睡蓮」。確か、数年前に見てみたいと思ったことが あったような。でも当時は改装工事で美術館が閉まっていたのです。

そして今年(2006)、 6年ぶりに一般公開が再開。

オランジュリーと睡蓮
印象派の巨匠クロ-ド・モネ(1840-1926)がパリ近郊ジベルニーのアトリエで最晩年に描いた8枚の巨大な作品で、縦約2メ-トル、幅は総計100メ-トルに近い。「睡蓮」はモネが亡くなった翌年の1927年に国に寄贈されることに。モネは死後にこの作品を公開することを望んでいて、生前から国はこのオランジュリ-美術館の内部を改造しこの作品を管理していました。そして当初は彼の遺志でもあるよ うに、自然光の光でこの作品が展示されていました。

しかし、ジュリエット・ワルター夫人から、セザンヌ、ルノワ-ル、マチス、ピカソなどの作品144点の寄贈を受け、これらのコレクショ ンを展示するために、66年までに全館にわたりフロアを1階増やし、「睡蓮の間」は人工照明の部屋へと変えられてしまいます。

さらに、2000年には、同美術館の老朽化もあり、フランス政府は、施設の近代化とともに、再び自然の光の入る「睡蓮の間」を作ることを決断。2004年に再オ-プンする予定で工事に入ります。

しかし2003年、美術館の下から16-17世紀に建てられたパリを外敵から守るための城壁が発見されます。この遺跡は地下を斜めに走 り、工事は難航します。歴史団体の論争の末、20メ-トルだけ修復し保存することに。そのため工事は一年半延長し、総工費は当初の計画を大幅に上回る 2900万ユ-ロ(約38億6000万円)へと膨れ上がってしまいました。設計を担当していた建築家も「すべて壊して、建て直したほうが早いほどだっ た。」と語っています。

再オ-プンした美術館の「睡蓮の間」は楕円形の2つの部屋に分かれており、それぞれ「睡蓮」が4枚ずつ、ぐるりと掲げられています。そ して天井は、円錐型の吹き抜けで、障子のような膜を通して自然の光が差し込むようになっており、鑑賞者はまるで、池の中を回遊しているような雰囲気にとら われてしまいます。

(観光/マルモッ タン美術館のぺージでモネの歴史紹介)

「睡蓮の間」
真新しい透明感のある白い建物の中へ入ると、やさしい光に照らされたモネの「睡蓮」が目前へ現れてきます。浮き出すようなその淡い色に一瞬本当に池の淵に立っているような気に陥ってしまうかもしれませんよ。彼がいた場所に自分も立っているようなそんな空間です。

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地階にはルノワ-ルの「ピアノによる少女達」やセザンヌ、マティス、ピカソ、ユトリロなど144点の作品が展示されています。

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Musee de l’Orangerie

Jardin Tuilerie 75001 Paris
メトロ Condorde
入場料 6.50
開館時間はお昼12時半から。私が訪れた日は朝11時半くらいからちらほらと人が集まり始めていました。先にインタ-ネットなどでチケットを予約しておく といいですね。 ル-ヴル美術館と目と鼻の先にあります。美術館はどこも待ち時間が大変ですが、足を運ぶ価値は大です。
美術館公式サイト (日本語もあり)

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