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Salon de l’Agriculture

さあ、フランスでは大統領選挙が近づき候補者らのキャンペーン活動も活発になってきました。

ただテレビでは偏向報道が相変わらずですね・・・まさにアメリカみたいです。

そんなわけで絶対テレビでは知ることのできないフランスのニュースを一つ、二つ。

パリで毎年行われるLe Salon de l’Agricultureでのハプニングです。

どこに行ってもブーイングされているフランス大統領ですが、今回も例外ないくサロン会場でブーイングされていました。

フランスの農家たちは近年、EUによる制度改正などにより大変苦しい生活を強いられています。どんどん他国からの安い農作物がフランスに入り、牛肉、豚肉、牛乳などの価格が暴落。長く政府に改善を求めているものの、全く彼らの声は届かない。EUばかりに歩調を合わせ、フランスの農家は無視された状態です。

朝早くから夜遅くまで働いても収入はほとんどなく、閉鎖する農場も多々あるようです。農業をやめて、他の職を探すのも本当に大変だそうです。

そして今年のSalon de l’Agricultureでは、会場でフランス大統領が『今日私がここに来たのは国家の結束を証明するためであり、農業を救うために我々はすべてのことをやってみせる』と宣言。すると、『辞職しろ!』と野次が飛び始めたという。

そして、それに連鎖するように四方八方から野次が飛んでくる。

Bon à rien.  役立たず
Connard. バカヤロウ
Fumier. クソ野郎

こんな言葉を大統領に向けて堂々と言える。農家の人たちの怒りを感じますね。

以上の情報はL’avenir.netにて提供されています(動画有り)。

 

さてお次は、同じく左派のマクロン氏。『フランスはフランス人のためだけではない!』と発言している方。もちろん農家の人たちの敵でして・・・Salon de l’Agricultureはとても危険な場所のように思うのですが、顔に卵を投げつけられていました・・・。

Francais.rt.comにある動画が衝撃的です・・・。

テレビで見る彼はものすごい人気なのですが。農家の人たちの声をもっと取り上げてほしいですね。フランス人なのに何故フランス人を助けてあげないのか。

我が家では、微たる抵抗として必ずフランス産のお肉や野菜を優先して買うようにしています。お店によっては売ってない場合もありますからね。あとはマルシェで農家から直接買うのがいいですね。フランスに住まわせてもらっているので、少々値段が高くてもフランス人の農家を応援します。頑張ってください!

フランスの若者と住宅事情

現代の若者、主に18から35歳までを昔は『la génération Y』と呼んでいましたが、現在はla génération des Millennialsと呼んでいるそうです。

これらの世代を対象に、アメリカ、マレーシア、イギリス、中国、アラブ首長国連邦、そしてメキシコという様々な国において調査された興味深い不動産に関する記事をご紹介します。

以下Le Figaro Immobilierより:

1981年から1988年の間に生まれたフランス人の41%がすでに家(マイホーム)を所有し、69%が5年内には住宅購入を予定している。テレワーク(住宅勤務)がまだ完全には発達していないものの、こうした若者たちは『住居とは生活の場であり、また同時に仕事の場である』という一歩進んだ考えや意識を持っている。

調査を受けたMillennial世代の半数が在宅勤務を時々あるいは頻繁にしていると答えており、フランスにおいてはその数値は43%にあたります。そして、いわゆるベイビーブーム世代(1946年から1963年の間に生まれた世代)ではテレワークを実践する割合は30%に留まります。

さらに平均55%のMillennial世代が住宅購入のために交際費や娯楽費などを節約するという意見を持つ中、フランスではその数は44%。

最終的に予定より小さな住居を選んだという人が平均で33%、フランスでは20%。

まだを家を持たないが10年内には購入を考えている人の中で、82%がおおよその予算を頭の中にイメージしており、41%のフランス人がその目標を忠実に守り、アメリカ人で42%、マレーシア人で68%。Millennial世代のメキシコ人は予算ゴールを持たない人が多いようです。

また平均で36%の人たちが住宅購入の際に親に財政的援助を求めるのに対して、フランス人は26%。

その他の国の結果は以下のとおり:

アラブ首長国連邦 50%
メキシコ 41%
中国 40%
カナダ 37%

平均 36%

イギリス 35%
アメリカ 32%
オーストラリ 30%
マレーシア 29%
フランス 26%

意外と言っては叱られそうですが、フランスは娯楽を求めながらも将来の展望に対して決意の固い若者が多いようです。個人主義の表れというか独立心の高い人が多いような気がします。年下の人でもしっかりした人が多いですね。フランスにいると政治とか経済の話題についていかないといけないので大変です・・・。

Je soutiens Marin.

昨年11月、 Marinという名前の白人フランス人青年(20歳)がリヨンのPart-Dieu 駅の前で5人のグループに襲撃されました。

若者は攻撃されているカップルを助けようとして間に入ったところ、頭を棒で複数回殴りつけられたということです。

歩いたり、話したり、日常の動きを取り戻すために現在はリハビリに励んでいるそうですが、二週間以上も昏睡状態が続いたため身体の左半分が麻痺してしまい、また記憶喪失にも苦しんでいるそうです。

現在彼のために寄付活動がなされており我が家からも僅かながら協力させてもらいました。人のために体を張って、なぜこんな目に合わなければいけないのか・・・彼の勇気を称えます。

フランスにお住いの方応援してあげてください!

Figaro / un appel aux dons

またこの若者にla Légion d’Honneurを授与してほしいとオランド大統領に訴えかけるため請願書の署名活動も行われています。

Change d’org

しかし残念ながら、この出来事はほとんどTVでは取り上げられていません。もちろん5人の犯人ついても報道などありません。

それに比べ・・・麻薬調査で捕まった黒人フランス人青年が拘束時に激しく警察に反抗し、その際に負った怪我のせいで入院したというニュースは大々的に報道されました。大統領が病院までお見舞いに行ったという・・・。そしてフランスの各地で警察に対するデモ行進まで起こりました。

Justice pour Théo 『テオに正義を』なんてサインを掲げて行進していましたが、手錠をかけられていた人に対して正義というのも不思議に感じるのですが・・・とにかくメディアではものすごい扱いです。

アメリカのメディア、日本のメディアも全く同じだと思うのですが、フランスのメディアも相当おかしい。うちの主人はもちろんのこと私の周りにいるフランス人も皆が口を揃えておかしいと言います。ニュースだけ見ていてもわかりませんが、Figaroのコメント欄など読むとフランス人もかなりうんざりしているんだなあというのが伝わってきます。

よーく考えて、大きく報道されるべきニュースはどちらなのか・・・。少なくとも同じくらい注目されるべきだと思うのですが。Marinさんの回復を願い、より多くの人に彼のことを知ってもらえたらと思います。

信号無視の確率

先日ニュースを読んでいたところ面白い記事に遭遇しました(AFPPB Newsより)。

英国王立協会のオンライン科学誌で発表されたという論文記事なのですが、フランス人の信号無視について述べていました。

フランスでは10回に4回の割合で信号無視をし、日本ではその割合はフランスでの20分の1であったという。

赤信号で横断歩道を渡った割合はフランス(ストラスブール)で41,9%、日本(名古屋)では2,1%。

実際パリに住んでいる日本人として、確かにこちらの信号無視は普通の日常光景です。『フランス人はルールを尊重せず、社会的認知をそれほど気にしない』と記事にありましたが、まあ簡単にいうと個人主義?自己中な人が多い・・・。

横断歩道では(パリ)、赤信号で待っているのが逆に恥ずかしい(一人になってしまうので・・・)、そして青信号で渡っても車が突っ込んできます・・・。通り過ぎた車が急にバックしてきたりすることもよくあります。車にひかれそうな人、毎日見ます。

狭い道を歩いていても前方数センチくらいに近づくまで相手の接近に気づきません(パリ)・・・、そこで気づけば素晴らしいことです!横並びにグループで歩いていても、かなりの確率で道を譲りません(気づきません)。気にせず歩いてみてください、ラグビーのタックルが上手くなるかもしれません。

小さな子供の手を引っ張って、赤信号をうまく渡るように教えているような環境ですからね・・・。たまに赤信号は止まるんだよと子供に教えているフランス人を見かけると感動します(こういう人もいるんだなあと)。

大晦日に起こる犯罪

フランスでは一般的にノエル(クリスマス)が日本のお正月のような感じで、家族が集まり楽しいひと時を過ごします。キリスト教という宗教的なイベントですから神聖な雰囲気がします。

では大晦日から新年にかけてはというと、友達同士で飲んで食べて騒いでいるというような印象でしょうか(もちろん全ての人ではありませんが)。新年を迎えるイベントも各地で行われるため、深夜まで人が外にいる=犯罪が起こるという方程式が成り立ちます。

最近の不法移民問題やテロ問題などの影響もあるのでしょう、この年越しに起こる犯罪率が毎年のように上がっているということです。

そしてフランス政府はその犯罪率上昇を隠すのに一生懸命なのだとか・・・。

『テロの警戒もあったが、フランスでは大きな問題もなくとてもとりわけ穏やかな大晦日であった』と政府が発表したこという記事が2017年1月1日付のFigaro紙に載っていました。

«Alors que les services redoutaient une menée terroriste, le réveillon de la Saint-Sylvestre s’est particulièrement bien passé, sans problème majeur»

その続きには、455人が事情聴取を受け(主に治安部隊に対する襲撃)、301人が勾留。車の放火については、650件。毎年これだけ多くの車が大晦日に放火されます。ちなみに昨年は602件。それでもこの5年間で見ると20%の減ということで、”とりわけ穏やか”だったのだそうです。

しかし!

この数字は小さく見積もられていたことが発覚。実際の数字は、945台の車が放火あるいは破壊される被害を受けていました。つまり昨年と比べて17.5%増です。

 なぜこのような数値の差ができたかというと、1台の車が燃やされると大体は他の車に火が回り被害が広がるのですが、この二次的被害にあった車の数を政府がカウントしないようにしていたようです。

最近は観光客も減り活気のないパリですね。地下鉄内の不審物に気をつけようという広告も増えてますし・・・。昨年はそのせいでよく電車が止まり待たされました。

さて今年はどんな年になることやら。いいニュースが悪いニュースを上回ることはないと思うので・・・、悪いニュースができるだけ減って欲しいと思います。