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ツールドフランス

ツールドフランス最終日。

うちの近くがコースになっていたのでお昼から応援に出かけたのですが、とにかく寒い。雨は降るし、風は冷たいし・・・。

まず15時過ぎくらいにキャラバン隊が通過(この時点で一時間待ち)。ツールドフランスのスポンサー企業がパレードします。

パレードというか宣伝ですね。お菓子やペンやキーホルダーなど沿道に撒いてくれて、子供たちも大喜び!

それからまたさらに2時間後、ようやくサイクリストたちが通過。

最終日はシャンゼリゼに到着するまで、ほとんどウォームアップなのであまりスピードはないのですが、それでも一瞬のうちに通過してしまいました。

陶器の村ムスティエ(プロヴァンス)

ムスティエ サント マリ Moustiers Sainte-Marie

南仏の本当に山の中、北部に位置する小さな村ムスティエはフランスの美しい村の一つとして認定されています。

近くにはLac de Sainte Croixという大きな湖と、Gorges du Verdonという峡谷があり、たくさんのフランス人がキャンピングカーで夏のバカンスを楽しんでいます。

またこの村は世界でも名を知られる陶器の産地としても有名です。

ムスティエ観光公式サイト

 

村の歴史

ムスティエと現在呼ばれるこの地域に人間が住み始めたのが、クロマニョン人時代、約3万年前。

ブロンズ時代にはリギュールと呼ばれる部族(Ligures)が一帯を支配し、Oppidasと呼ばれる要塞化された集落を築いていきます。

しかし5世紀になって初めて現在の村の起源が始まります。Lérinsの修道士たちが凝灰岩の洞窟に住み始め、6世紀に修道院を築き、そこからMoustiers Sainte-Maire(Monasterio au Moyen-Age)という名前の由来が来ます。

その後、10、11世紀にムーア人の侵入があり、住民たちは身を守るために洞窟の中へと避難し、12、13世紀頃に要塞や家々が立ち並ぶようになります。

しかし14世紀にはペストの大流行(1348年)に加え、プロバンス伯爵領の継承争いにより多大な人口損失を受けることになります。

さらに16世紀、水力を利用したなめし革業や製紙業が開発され村は再び活気づきますが、17世紀に降りかかった厳しい気候のせいで村の機能は悪化し、再び人口が減少してしまいました。

 

ムスティエ陶器

ムスティエ陶器技術は中世より発展してきました。もともとは緑と茶色という自然の色で陶器が作られていたのですが、1668年にイタリア人修道士がLérinsの修道院からこの土地に立ち寄った際に白い陶器を作る秘伝を伝えました。

さらにルイ14世が財政難を乗り切る政策として金や銀の食器を減らすよう命じたため、ムスティエの陶器はヨーロッパの宮廷で最高の名声を得ることになります。

………… ムスティエ陶器のお薦めショップ

お店を選ぶときにはEPVのマークを目印にするといいですね。
Enterprise du Patrimoine Vivant 自然のままの粘土を使った製法と伝統的なノウハウをマスターしたアトリエとして認められている証拠です。

Atelier Bondil
Manufacture Lallier-Moustiers

確かにこの二つのお店の店員さんは『自然の粘土を使用しているから手にすると意外と軽いんですよ』とおっしゃっていました。別のお店で同じような食器を持ってみると重いんです。また絵柄の説明や、歴史なども丁寧に教えてくださいました。

私たちはAtelier Bondilで伝統的な白い陶器にブルーのデザインのお皿と、カラフルなデザインの花瓶を購入。

*おそらく観光客が店内で無断で写真を撮って帰るのでしょうね。写真は撮らないようにと張り紙のしてあるお店もあるので十分注意しましょう。

 

ヴェルドン渓谷 Gorges du Verdon

ムスティエ サントマリの村の近くにはヨーロッパで一番深い渓谷の一つGorges du Verdonがあります。ここは必見!

Allos峠近くに水源をもつVerdon川によってHaute Provence大地の石灰が侵食してできた結果この渓谷が生まれました。長さは50kmも続き、一番深い地点で700mもあるそうです。

ボート遊びを楽しむ人、ハイキングを楽しむ人、手前の橋から写真を撮っている観光客。今回私たちは観光客側でしたが、次回はハイキングに来ようと約束。素晴らしい景色が見られるはずです。

 

ランチは

さてランチですがGorges du Verdonの南に位置するMoissac Bellevueにあるホテルレストランに連れて行ってもらいました。

Bastide du CALALOU

緑に囲まれたとても素敵なレストランです。サービスもさすが4つ星レストラン問題ありません。

アントレのマグロのカルパッチョ、メインはポーク、デザートは苺のスープとチョコレートたっぷりのProfiterole chocolat caramel。

 

お土産にオリーブオイル

Moulin à Huile GERVASONI

レストランのある村から東に位置するAupsという村で偶然立ち寄った小さなオリーブ工場。そこで見つけたオリーブオイルは毎年メダルを取っているものすごいお店でした。小さな販売所に入るとその認定証が天井一杯に掲げてあり、製造過程を一通りビデオで見せてもらった後、3種類のオリーブオイルを味見。南仏出身の主人はスーパーのオリーブオイルでは決して満足しないため、いいオリーブオイルを探し出すのはかなり大変なのですが、ここの商品は太鼓判。

 

まだまだ発見することがたくさんあるプロヴァンス。ドライブがおススメです!

バジルの美味しい季節

久しぶりの更新です・・・。

気がづいたらなんと夏野菜の美味しい季節になっていました・・・。今日はマルシェで新鮮なバジルをみつけ、主人がバジルパスタを作ってくれました。

これからヴァカンス期に入るとマルシェのお店もポツポツと減ってくるので今が一番夏野菜や果物が楽しめる時期でしょう。

英語それとも仏語?・・・

英語とフランス語・・・似て似つかぬこの二つの言語。時にかなり悩まされることがあります。

それは同じ形をした単語なのに意味が全く違うこと! ものすごくややこしく、使いにくい・・・。

例えば:

英語のprejudiceは『偏見

フランス語のpréjudiceは『損害/不利益

英語のdeceptionは動詞deceive『騙す』の名詞なので、『欺くこと/欺瞞

フランス語のdéceptionは動詞décevoir『落胆させる』の名詞なので、『失望/落胆

全然違うッ!

またある日、主人が犬に向かって、

A la niche,  à la niche !   ア ラ ニッシュ ア ラ ニッシュと。

niche nicheって、英語だと『適所、適所』なんだけど・・・と私。

英語のnicheはニッチと発音し意味は『適したところ/適所

フランス語のnicheニッシュは『犬小屋

そうです、主人は犬に向かってハウス、ハウスと言っていたのです。

Dog_house_2

なんとなくは想像つくのですが。使い慣れるまでは訓練ですね。

nicheは動詞のnicher『巣を作る』からきており、名詞にnid『巣』があります。また壁に作りつけたくぼみ台のことをニッチというそうです。イメージとしてはぴったり適した場所という感じがしてきます。鳥の巣もうまい具合に適所に作ってありますよね。

vogel-0068

その鳥の名は

<<Donner des noms d’oiseau >>

鳥の名を与える・・・その意味とは、『侮辱する』

donner=与える
nom=名前
oiseau=鳥

鳥の名前が侮辱に使われるということですが、どういったものがあるのか気になったので調べてみました。

buse’ ノスリ → ばか

butor’ サンカノゴイ → がさつ者

autruche’ ダチョウ → 現実逃避者、事なかれ主義者

la vieille ‘chouette’ (年のいった)フクロウ → 気難しいばあさん

poule‘ mouillée  (濡れた) めんどり → 臆病者

voleur comme une ‘pie‘ カササギ(のような泥棒) → 盗み癖がある

vieux ‘perroquet‘ (年のいった)オウム → 同じことを何度も繰り返し言う人

espèce de’ faisan’ キジ → 悪徳商人、詐欺師

pigeons’ ハト → 騙されやすい人、いいカモ

tête de ‘linotte ‘ ムネアカヒワ(の頭) → おっちょこちょい

oie‘  ガチョウ → 間抜け

vilain ‘merle‘ (醜い)ツグミ → 嫌な奴

dinde‘ 七面鳥の雌 → うぬぼれの強い女

canard‘ boiteux (足を引きずる)カモ → 落ちこぼれ

corbeau‘ カラス → 強欲な人

イメージがつきやすいものとつきにくいものがありますね。

私のお気に入りの鳥は、

rouge-gorge’ ヨーロッパコマドリ

名前の通り、’rouge-gorge’ 赤いのどです。そしてこの鳥はがっしり筋肉がついている割に小さくて軽やかな羽ばたきをすることで知られています。

サッカーやラグビーの試合に行ったら、こんな言葉を発しているサポーターがいるかもしれませんよ。

« coup de pied de rouge-gorge !»

体格のいい選手がへぼなシュートをした時、『なんだその小鳥のシュートは』という感じでしょうか。はい、私も確かに耳にしました。おもしろかったです・・・本当にチョロチョロっとボールが転がってゴールに届かない・・・。うますぎるその表現と感心しました。