Category Archives: フランス文化社会

フランスの人種問題

フランスに現在住む私は、もちろんフランス人にとっては異人種の一人。今まで日本に暮らし自分がマジョリティだったころは、人種という言葉にそれほど関心がなかったように思います。とりわけ日本という国は単一民族で、人種というものが問題になることは少ないですからね。しかし海外に出ると否応なしに日本という国がどれほどユニークな国であるか感じさせられます。

フランスへの定住移民
フランスの合法的移民数が1999~2002年に36%増。この背景には97年から5年間に及ぶ左派政権によって行われた不法移民の合法化の動きがあり、 今や来仏する移民の主要目的は家族呼び寄せなどの「家族形成」だという。(この報告書は社会問題省の人口・移民局が作成したものである。)

フィガロ紙で明かされた概要によると、国際移民局、内務省、仏難民・無国籍者保護事務局の統計に基づき調査した結果、2002年に定住目的で1年以上の滞在許可証を取得した外国人は前年比16%増の156万人を記録。98年の11万5千人と比べると驚異的な伸びで、特に欧州経済圏外の出身者が増加している。

この「家族呼び寄せ」カテゴリーの来仏者は99年の5万人から02年には8万人にのぼり、03年も続いた。しかし移民法改正により、新規移民法の定住化条件が厳しくされたことから、今後の移民増は微妙な情勢。

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人種問題
このように国内にさまざまな人種が集まることにより、文化・習慣などのトラブルが起こる。移民してやって来る者の多くは貧しい階級出身で教育がしっかりされていない。そのため犯罪を引き起こしやすい。また宗教の違いから起こる差別は一国だけでなく世界全体を取り巻く問題となる。

ユダヤ人とムスリム
その中でも一番の問題が、ユダヤとムスリムである。 ここに最近あった事件記事を挙げます。

2004年7月9日、マリーという23歳の女性が、パリ郊外の電車内で6人のアラブ人と黒人に襲撃されたと通報。調べによると、6人グループはこの女性をユダヤ人だと思い込み、女性の髪や体をナイフで傷つけ、体に旧ナチスドイツの党章、卍のマークを刻み込んだということだ。さらには 13ヶ月になる彼女の赤ん坊までもターゲットに。その間乗客といえば知らぬ顔。

これに対しシラク大統領は、「反ユダヤ人の理由のない攻撃である」と非難し、犯罪者に対して厳しい措置をと訴えた。

しかしながら、この事件は解明されることなく、7月13日までに当事者であるマリーが「全ては彼女自身がでっち上げたうそであった」ということを告白し、多くの国民を驚かせた。

ここで注目したいのは、国民をはじめ、国家のトップでもある大統領の反応の大きさである。このことは、人々がこのような事件が起こりう るということを知っているのだということを裏付けている。今日のフランスは、こういった反ユダヤなどの人種差別が日常の中に浸透してしまっているのです。 フランス人権協議委員会は、2004年度上半期においてすでに766件の反ユダヤなどの人種差別に関する脅迫や襲撃があったと報告している。これは去年一 年間で起こった817件とほぼ同じ。2004年に起きたケースのほとんどはユダヤ人がターゲットとされているが、アラブ人に対する差別犯罪も膨れ上がって きている。2003年では164件であったのが、2004年の上半期にはもうすでに256件の事件が起こっている。

統計によると、2000年以来、フランスの約650,000人のユダヤ人コミュニティがその主な襲撃の標的となっており、以前は近代ナチスがその決行者であったが、現在はそのほとんどがフランスの荒れた郊外に住む恵まれない環境のアラブ系の若者たちに取って代わっている。フランス警察情報機関から漏れた最近の機密情報によれば、200万人以上のフランス人がこういったスラム化した300の郊外に住み、社会の主流から切り離され、暴力や宗教過激主義に包囲されてしまっている。こういった問題の背景には、パレスチナ問題やイラク戦争があり、若者たちの怒りをユダヤ人に向けさせてしまっているのだ。

現在のところこういった事件の背後に組織立ったものは見られませんが、ユダヤ人リーダーたちは、「フランス政府が反ユダヤを非難しないために、フランスには5万人ものムスリムがいるにもかかわらず、多くの襲撃がユダヤ人に向けられるのだ。」それに対しムスリムリーダーたちも、「反ユダヤ 感情の裏にアラブ人があげられること自体人種差別のあらわれだ。」と反論している。

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しかしながら、現在反ユダヤが問われるとき、ムスリムが疑われるのは免れない。フランスでは蔓延する《イスラム嫌い》のため、責任が全てムスリムコミュニティへと運ばれてしまうのだ。

ユダヤ人以外の人々にしても、日々の偏見だけでなく、明らかな差別へと変化している。それらは報告されないでだけで、共通の人種差別であるといえる。

シナゴーグやモスクなどは放火され、ムスリム・ユダヤ人の墓地は近代ナチスの冒涜の場所と化している。

grafitti on tombstones

一方フランス側は、宗教や文化の違いは公の場所では禁止されるべきだと訴えている。ムスリム女性のスカーフもその例の一つになるだろう。学校という公の場で宗教の主張をするべきではない。そこは平等に与えられた宗教越えた場であるからだ。

以上TIME紙より参考

 

パリの中の文化衝突

EUの税金事情

ヨーロッパの税金

ヨーロッパの人々は世界で一番高い税金を払っている!

まず各国の2002年におけるGDPパーセンテージとしての税歳入をみてみましょう。

スウェーデン 50.6%
デンマーク 49.4
ベルギー 46.2
フィンランド 45.9
フランス 44.2
オーストリア 44.1
ノルウェー 43.1
イタリア 41.1
オランダ 39.3
チェコ共和国 39.2
ハンガリー 37.7
アイスランド 36.7
ドイツ 36.2
イギリス 35.9
スペイン 35.6
ギリシャ 34.8
ポーランド 34.3
ポルトガル 34
スロヴァキア 33.8
スイス 31.3
アイルランド 28

 

european map showing tax percentage ク リックすると拡大します。

*アメリカ  28.9%
*EU15 40.5%
*日本 27.3%

*2001年度の統計

高い税金を払うと….
まず、充実した福祉サービスが受けられる他、健康保険、安い公共交通機関、町の清掃、さらにはヨーロッパでは教育機関になどが私立をのぞき無料。大学がなんと無料。初めて聞いたときはそんなことが可能なのかと驚きましたが。さらに学生の間は国から家賃の手当てがもらえ、さらにはファストフードレストランなどでは学生証を提示するとおまけがつくという。いたりにつくせり。医療費も日本と比べるともちろん安い。ほとんどが保険で支払われるので、なんでもない小さ なことでもお医者さんに見てもらう。

上がり続ける税率
しかしながら、税金はここ30年の間に急激に上がり、多くの人々が嘆いています。サービスは向上しないのに、どうしてより高い税金を払わなければいけないの かと。

あるフランスのアンチ・タックスグループが”税解放の日”を祝う新聞広告を出しました。『2004年度7月16日までのフランス人がつくり出 した所得(半年以上)は、全て政府へ支払われる計算である。』多くの経済学者、財政アナリスト、さらには政治家でさえこのままではいけないと訴えています。

こういった運動はヨーロッパ全土にみられ、オーストリアは法人税を34%から25%に下げることを承認。2005年度より施行。またベ ルギーでは去年法人税を40%から34%にカットしました。ちなみにエストニアにある企業は国内に再投資する利益については税金0。さらにドイツでも今年わず かながら所得税の値下げ。

フランスでは多くの企業家たちがこういった高額の税金から逃れるため国外へと移住。ボルドーにあるビジネススクールの教授はこう いった企業家の流出により1千億ユーロの価値が失われたことになると見積もっている。

EU統合による新たな問題点
EUの新しいメンバーである多くの東欧諸国は西欧諸国よりも低い税率。企業に対する実質税率は平均21.3%で、旧メン バー平均の29.4%を下回る。その結果、EU政府にとって税政策が大きな課題となっているそうです。例えば、フランス、ドイツなどの国々は”調和”を大切にと他の税率の低い国々も彼らのように高い税率へ引き上げるようにと主張しているのですが、EU本部では大多数の賛成を受けていない。

アイルランドの自慢
ここでアイルランドについて。この国の自慢は過去15年間において個人所得税を35%から20%へ下げたこと。 また法人税なども値下げ。アイルランドの税金は過去7年間で24.5%と18%ポイントも下がった。このことは、例えば100ユーロ稼ぐと、平均的アイ リッシュ人は家へ75.50ユ-ロもって帰ることができる。一方ベルギーでは、同じ稼ぎでも45.50ユーロしか持ち帰れない。さらにこの低税率のお かげでアイルランドでは、失業率が5%以下にまで改善されました。

しかしながら他国がこの政策を適応するのかどうか・・・。多くは90年代のこの驚くべき経済成長をEUの助成金のおかげだとしている。さらに は、現在の状況として、この経済成長は速度をゆるめ、財政赤字を引き起こしている。しかしながらアイルランドの教訓はその低い税率だけではなく、そのシン プルな税金の種類にもある。20年前この国には6つの異なる所得税のカテゴリーがあったのだが、現在は2種類だけである。

労働と消費
ヨーロッパのもう一つの不満は、労働と消費に高い税がかけられること。その率はアメリカよりもはるかに高い。そのことが EU政府の国民の消費力、雇用、開発の活性化という目標と相反してしまう。例えば、最近ベルギーでは科学研究者をかかえる企業に対する社会保障負担を 半減するという案を認可。またフランスでは、小さな会社”Young Innovative Enterprise” という新しいカテゴリーを設けた。設立より3年間は完全に免税され、その後2年間は50%の割引が与えられる。

税金の無駄遣い
2003年フランス司法省は非行少年用の少年院を数件増加した。その中でも、ノルマンディーにある大きな公園とプールつき の18世紀の城を使ったのである。そこでは8人の非行少年を監督するのに27人の人々が雇われている。フランス人の税の年平均支払額は170万ユーロ。そ れに加え、城に対して61万ユーロ。フランス政府は、年間約1千億ユーロの無駄遣いをしていることになる。これは高いように見えるが、実際1980年以来 30%ほどフランス公共サービスが膨れ上がってきているのは確かだ。フランス人4.3人のうち1人が政府のために働いていることになり、政府のお給料は国 家財政の43%にもなる。財政省ニコラス・サルコジは公務員を減らすことが一番の解決法だと言い、すでに5000人の税検査官を解雇する計画を発表してい る。

さらに、フランスには実に法外な税金が存在する。財産に対する税金で、おそらく世界で一番広範囲のものといえる。フランソワ・ミッテラ ンにより1988年に現在の形で施行され、72万ユーロ以上の財産のあるものに対して税金がかけられる。その対象となるものは、株や証券、銀行口座、不動 産、さらには個人的所有物でさえ適応される。約300,000人のフランス市民と在住者がこの政策の犠牲にある。そしてこのことが、才能ある人物をフラン スから追い出しているのだ。多くのフランス人は、金持ちはたくさん払うべきだと考えているのだが、そういったお金の余裕のある人々がビジネスを生み出し富 を呼んでいるとは気づかないようだ。

以上TIME紙より参考

EUの肥満問題

フランス人と聞いてあまり肥満という文字は浮かばないかもしれませんが、パリの中にもマクドナルドがあちこちと…。電車に乗っていたりしても大きな人が乗ってきて席を占領されたりすることも少なくありません。まずはここにおもしろいデータを見つけたのでご紹介します。

世界肥満度トップ26(男性)

国名 肥満度 平均寿命 マクドナルド店舗数 人口100万人あたりの店舗数
1 ギリシャ 29.0 75.2 48 4.5
2 アメリカ 27.7 74.3 12.804 45.6
3 チェコ 22.0 72.1 60 5.8
4 イギリス 21.0 75.7 1.115 18.7
5 アイルランド 20.0 74.4 62 16.0
6 フィンランド 20.0 74.4 93 17.9
7 アイスランド 19.0 77.6 3 10.7
8 オーストラリア 18.5 76.4 701 35.9
9 スロバキア 18.0 69.8 10 1.8
10 ドイツ 18.0 75.2 1.091 13.1
11 ハンガリー 18.0 67.7 76 7.5
12 デンマーク 15.0 74.2 99 18.4
13 ニュージーランド 15.0 75.8 149 38.1
14 メキシコ 14.9 70.4 205 2.0
15 ベルギー 14.0 75.7 64 6.2
16 ポルトガル 14.0 72.6 91 9.0
17 ノルウェー 13.0 76.0 55 12.2
18 オーストリア 12.0 75.4 148 18.1
19 フランス 12.0 75.2 857 14.3
20 カナダ 11.8 76.7 1.154 36.2
21 オランダ 11.0 75.6 2.5 12.8
22 スウェーデン 10.0 77.6 227 25.6
23 スペイン 10.0 75.9 276 6.9
24 イタリア 9.5 75.5 290 5.0
25 スイス 6.0 75.9 119 16.3
26 日本 1.9 77.9 3.589 28.3

IOTF, Overweight and Obese – latest figures from IOTF(2002年デ-タ)

欧米人に比べ日本人がいかに健康的か、この数字を見れば分かると思います。しかしながらマクドナルドの店数でいえば世界2位、人口 100万人単位では5位についています。確かに日本では数歩歩けばファーストフードのお店にぶつかるといっても大げさではないかもしれません。食べ物が西洋化するにつれて肥満問題もこれから拡大深刻化していくのでしょう。

さて、アメリカでは、成人の3分の2が太っているとされ、そのうちの2分の1が肥満とされています。6歳から19歳までの子どもについては15%(6人に1人)が太っており、さらに15%がその症候群だということです。さらにおもしろいデータとしてアメリカにいる犬や猫も25%が体重 オーバーだそうです。

一方EUでは、男性の10%~20%が、そして女性の10%~25%が肥満です。子どもはというと18%が肥満もしくは太っていると診断されます。肥満の問題が深刻化する中、EUの医療費の8%(420億ユ-ロ)が肥満に関連する病気の治療に費やされているそうです。

fat man

France : フランス人口の約32%が体重オバー、そして11%が肥満。 さらに6歳から9歳の間の18%の子どもが太っており、3.8%が肥満。この数字は1960年における調査の4倍にあたります(2004)。

updated***2006年度の調査によると、 フランスでは2千万人の人々が太っているとされ、そのうち6百万人が肥満。肥満は1997年の8.2%から全人口の12.4%と増加。さらに、10年でフ ランス人は平均2.1キロの体重増加、3.4センチのウエストラインの増加をしたという計算になります。

England : イギリス国民の約3分の2が太っているか肥満と診断されます。このうち肥満は過去25年において40%の上昇だそうです! 学生の大半が週に2時間以下しか運動をしないという。

Germany : ドイツの男性人口の3分の2、女性人口の半分が太っているまたは肥満と診断されます。

jumping

ここから分かるのはフランスだとかイタリア、日本など世界でもその料理法が評価されている国の人々は、肥満になる傾向が低いのかな。おそらく手間ひまかけて作る料理は栄養のバランスがとれるからだと思います。ちなみにアジアの肥満度を見てみると次のようになります。貧富の差なども考慮しなければなりませんが、その数字と西洋国の数字の差に驚きます。

国名 肥満度
1 シンガポール 5.3
2 マレーシア 5.0
3 日本 1.9
4 タイ 1.7
5 フィリピン 1.7
6 中国 1.0

肥満解決には、なんといってもバランスのとれた食事と適度の運動ということは広く知られています。ここでさらに関連したおもしろい記事 をご紹介します。

次のグラフはEUにおける余暇の過ごし方を表しています。タイトルには「余暇の4時間をどう過ごしますか」と書いてあります。そしてそ の下のパーセンテージは「テレビを見ながら」と答えた成人の結果です。


Eurostat : ヨーロッパTIMEより

ハンガリー 54%
イギリス 47%
フランス 46%
ドイツ 33%
ノルウェー 32%

さらに食事療法(ダイエット)についてもう一つ。こちらも同じくヨーロッパTIMEからの記事なのですが、それによると地中海料理の多 くの果物・野菜・ナッツ・種子類・穀物・しかしながら適度の量の肉類・そしてバターの代わりにオリーブオイルが長生きの秘訣になると。ヨ―ロッパ11カ国 2,339人の老人を対象にした調査では、この地中海料理を食べている人のほうが、23%死亡率が低いということが分かったそうです。そしてより多くの人 がダイエットのためのサプリメントなどもとらないということが調べにより明らかになりました。こうした自然の食物を多く取り入れることで、消化を助けまた 消化器官の害のある微生物を減らしてくれるのだ信じられています。しかしながらこうした意見について、肥満度高、その食べ物も世界的においしくないと評判 のイギリスの研究者は疑問を投げかけているのだそうです。

確かに南仏へ行くとたくさんのフル―ツとナッツがたくさんテーブル出てきます。特にあんなにたくさんナッツを食べるなんて初めて行った時は驚きました。食事の後、パキパキ殻を割ってクルミやアーモンドを食べるんです。日本にいた時はチョコレートの中に入っているくらいの分しか食べたこと がありませんでした。また日本では少し値段の高めのオリーヴオイルも惜しみなく使えるのはうらやましい。

フランス全体で見ると、南仏は食べ物がいい。内陸部は結構チーズや肉類が多いので大きな人が多い。パリはおいしい物を見つけるのが難し い。たとえレストランでも当たりはずれが多い。またいろんな国の人が暮らすので食べ物もオイリーなものが多いのかもしれません。海から離れているので新鮮な魚など取り入れるのが難しいんだそうです。値段が高くていまいちの味。

最後にフランスの肥満は(他の国と同じように)深刻化しています。通りを歩いていても自分で自分の体重を支えるのがつらそうなくらいの人、電車で席が空いていても通路を通過できず苦しそうに立ちながら汗をいっぱいかいている人、ファッションには気を使っていてもへそ出しが腹出しになって いる女の人。たくさん見かけます。フランスでも日本料理が人気なのはこういった背景があるからでしょう。日本人も日本食のよさをもう一度見直さないと。そんな伝統的な食文化に生まれたことをありがたく感じます。

フランスの地震

近年、世界規模で環境問題が深刻化しています。その中でも自然災害の恐ろしさは多くの人々が経験しており、特に日本人は台風、地震、噴火とありがたくないことに全てを体験することのできる環境にあります。

世界でも日本のおかれている環境は注目されており、よくフランス人が日本について、「日本なんて危険すぎて住むところじゃない。」と言う声も聞きます。

ではヨーロッパ大陸、フランスは地震が起こらなくて安全なところなのでしょうか。同じヨーロッパでもイタリアは火山、地震と日本とよく似ていますよね。では今からフランスについて探っていきましょう。

フランスでも実は平均2年に1度の割合でマグニチュード5以上の地震が起きているのですが、被害が微少に止まるのに甘んじて建設規制が厳守されない傾向にあるという。

フランスでは山地の東部、南部で地震が発生しやすいといわれ、2004年2月23日にフランス東部ブザンソンで起きたマグニチュード 5.1の地震では周辺の40県で揺れが感じられました。このため2万世帯が停電に見舞われ、一部の建物に亀裂が生じましたが、負傷者は出なかったということで す。

フランスは地震国ではないが、この100年大規模な地震が発生していないため、次回発生に備え早急に討議を行うよう促す構えです。

1. 最初のグラフは地震発生の分布図です。色で表されているのはマグニチュードの大きさです。

graph ク リック

2. 震源地の分布図です。黒丸は調査され確認されたもの、白丸は推定です。

epicenter クリック

3. 地震の大きさ・ダメージを示す図です。薄紫ゾーンはほとんど感じられない微震、薄緑ゾ-ンは体感できる程度の微震、オレンジゾー ンは弱、赤ゾーンは中、濃い紫ゾーンが強です。ここから分かることはフランスで起こる地震は大きくても中くらいの大きさであるということです。濃い紫で塗 られているMartinique(マルティニーク)や Guadeloupe (グアドゥループ)は大西洋に浮かぶ島です。大陸からは離れています。

france sismique ク リック

4.次のグラフは、地震に対して耐久性のある建物を建てるよう決められている地域の分布です。アルプスとピレネーの2箇所に集中してい るのがよくわかります。

france sismique クリック

こちらは過去被害にあったときの状況です。確立は日本ほど高いものではないけれどやはりフランスでも地震は起こります。この国にいるから安全だということはまず言えないでしょう。どこにいても人間は自然に対して無力です。

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またフランスでは、地震の他、その平らの地形のため浸水などの被害も多く起こっています。特に南部では大雨のために川が氾濫して水が四 方に広がり水浸しになってしまいます。土地が平らなため水がなかなか引かないのです。また台風のようなものはありませんが雷を伴う嵐はよく起こります。日本と違い山がなく見通しがいいので、長時間に渡って稲妻が何度も明るく光りとても不気味です・・・。音もすごいですよ。

フ ランスと日本の喫煙と飲酒の法的最低年齢です。4歳も差がありますがここからいろんなことを考えさせられます。

フランス

喫煙 16才未満の子供は学校で喫煙してはならない。16才未満の子供を受け入れている学校では喫煙禁 止。*1
飲酒 16歳
(法的喫煙最低年齢)
アルコール飲料の購入、公共の場所における飲酒は16才から認められる。*2

日本

喫煙 20歳(法的喫煙最低年齢) タバコの広告には若者女性を使ってはいけない。テレビ/ラジオなどタバコ製品の広告を止めるな ど。*1
飲酒 20歳(法的飲酒最低年齢) 20歳未満の飲酒禁止、営業者の未成年者への販売、提供禁止、未成年者の飲用目的で所持する酒類は没収等の処分*3

*1  Tobacco Control Country Profiles
The 11th World Conference on Tobacco OR Health
The American Cancer Society, INC. Atlanta, Georgia

*2  Overview of national alcohol policies in the 15 countries of the European Union
French Society of Public Health, October 1998

*3   未成年者飲酒禁止法

フランスに来て驚いたこと(数ある中の一つ)、それは十代の喫煙と飲酒。学校の休み時間に高校生が校舎から出てきて通りでタバコをプカプカ。初めて見た時 はとても驚いてしまいました。小学生くらいの男の子が通りでタバコを吸っていたこともありました(近くにいた大人が注意していましたが)。でもフランスで は喫煙に関する明確な法律が見つからないので特に法律に反したことにはなりません。

少し別のぺージと重複してしまいますが具体的なデータとしてフランスの喫煙禁煙状況について。

フランスでは、12歳以上の3人に1人、20~25歳では2人に1人が喫煙者とされています。毎年70,000人がタバコが原因と見ら れる病気や間接喫煙などで死亡しています。しかし、このような状況においても、多くの学生、政治家からの反対で禁煙制度が思うように進みませんでした。あ る政治家は「フランス人はすべてのことを禁止されるのにうんざりしている」と。

しかし現在においては公共の場での喫煙規制が始まり、フランス人の態度も変化し、フランス人の大多数がこの規制に賛成。30パーセント の男性、23パーセントの女性がいまだ毎日喫煙している(その半分が一日に10本以上の喫煙)が、毎年600,000人が禁煙しようとしています。政府は 広告や100万ユーロの予算を使ってこの数値が二倍になることを期待。(以上参考:産経新聞、The Paris Times)

日本でも昔から高校生の喫煙問題はよく聞きますが、最近はさらに低年齢化しているようですね。そして喫煙もそうですが、飲酒のニュース も多いような。昼間から堂々と公園で中学生がお酒を飲んでいたとか、それどころか通行人が子どものためにお酒を買ってもってきたりとか…。私も以前高 校生に「今日はちょっと二日酔いなんであんまり勉強に集中できない」などと言われたことがあります。同じ問題でも昔と違う点はなんだか堂々となってきてい るような。

『なぜ若年者のタバコは悪いのか』

1、タバコの中(タール)にある発癌物質は大人より子どもの場合のほうが癌を発生させやすいから。100種類以上の発癌物質を含んでい ます。未成年者の喫煙はリスクが高まり、30歳以上で吸い始めた人の約4倍強で、さらには吸わない人の6倍近い肺がんでの死亡率が高まる。

2、タバコを吸うと一酸化炭素(CO)が赤血球のヘモグロビンと結びつき体に酸素を送る能力を低下させる。COは酸素に比べ200倍も 強くヘモグロビンと結びつく。その結果、心臓病が起きやすく、十代からタバコを吸っていた人では、その何倍も心臓病で死ぬ人が多い。また酸素欠乏状態でも あるので、脳の働きが弱くなる。

3、タバコの中に含まれたニコチンによって依存症になってしまう。やめられないと禁断症状になる。ニコチンは毒性が強く短時間に吸収さ れる。初めてタバコを吸った時、フラッとしたり、気分が悪くなったりするのはニコチン急性毒性症状。コカインなどの薬物と同じ作用をもっている。

『なぜ若年者の飲酒は悪いのか』

1、十代の体はアルコールを分解する仕組みが未熟。アルコールは分解能力以上摂取すると毒なので、体が未発達なうちに全身に回る毒を与 えると、そのダメージも増加。

2、飲み始める年齢が早いほど依存症にかかりやすい。16歳でお酒を飲んでいた人は、飲酒していなかった人と比べてそのリスクが高ま る。

2、記憶をつかさどる脳の神経細胞を破壊する危険性がある。

以前TIME誌で特集されていた記事なのですが、人間の脳、特に前頭葉部分(判断力をつかさどる)はだいたい25歳くらいまで成長して いるんだそうです。つまり十代というのは身体だけでなく脳も成長真っ只中、そして20歳を過ぎてもまだしばらく脳は成長し続けていることになります。です から日本の20歳というのは私としては科学的に見ると16歳よりは理想的だなあと思います。

また人種によってアルコールの分解能力が異なるということも分かっているそうです。

アルコールは胃腸で吸収され、酸化され心臓毒性の強い物質(アセトアルデヒド)になります。お酒に強い人はこれを酵素によって分解でき るのですが、弱い人はすばやく処理できない。東洋人の約4割でこの活性が遺伝的に弱く、白人や黒人ではほとんどの人が遺伝的に強いことが知られています。

おそらくこのように先天的に欧米人のほうがアルコールに強い遺伝子を持っているので年齢の規制に差があるのも理屈に合っているのかもし れませんね(でもアメリカは21歳)。

またフランス人のよく飲むワインは健康によいと言って日本ではブームですが、ここにも少し落とし穴が。よく赤ワインのポリフェノールは 体にいいからと言いますが、実際にはワインをよく飲むフランス人よりも日本人のほうが虚血性心疾患による死亡率が低いそうです。わざわざお酒を飲まなくて も、日本の良い習慣にそっていれば十分健康でいられるんですね。それどころかフランスではワインなどアルコールの飲みすぎによる消化器系疾患による死亡率 が高いんだそうです。(参考・宮千代加藤内科医院赤 ワインのウソ)。

喫煙も飲酒も「ちょっとくらいなら」で早くから始めてしまうと大きなリスクが後についてまわってきてしまいます。わざわざ自分から体に 悪いことを始めなくてもいいのに、お金もかかるし…。でもそれがカッコいいと思わせるように広告宣伝されているんですよね。お酒はある程度(身体も脳 も)大人になってから適度に楽しむ程度が一番。タバコは何かいいことがあるのでしょうか。

今日、フランスのニュースで、十代(16歳以下)の喫煙が増加とありました。

タバコ屋:「君は何歳なんだ?16歳になってるのか?身分証明書は?」

少年:「いや、16にまだなってない。」

と言ったにもかかわらず、タバコを売っていました。またそのニュースでは、チョコレート味やバニラ味のタバコが若者をターゲットに売ら れているとも。禁煙に向かって進んでいるのに、こんなタバコが販売されるなんて、タバコを作っている人も、タバコを売っている人もあの手この手を考えるん ですね。

参考:

たばこと健康 最新た ばこ情報 中高生喫煙者のグラフ

宮千代加藤内科医院 ホームページ
:たくさんの飲酒問題について扱っておられます。他にもたくさん興味深いページがあります。

財団法人 日本禁酒同盟 ホーム ページ

フランスと日本の喫煙と飲酒の法的最低年齢です。4歳も差がありますがここからいろんなことを考えさせられます。

フランス

喫煙 16才未満の子供は学校で喫煙してはならない。16才未満の子供を受け入れている学校では喫煙禁 止。*1
飲酒 16歳
(法的喫煙最低年齢)
アルコール飲料の購入、公共の場所における飲酒は16才から認められる。*2

日本

喫煙 20歳(法的喫煙最低年齢) タバコの広告には若者女性を使ってはいけない。テレビ/ラジオなどタバコ製品の広告を止めるな ど。*1
飲酒 20歳(法的飲酒最低年齢) 20歳未満の飲酒禁止、営業者の未成年者への販売、提供禁止、未成年者の飲用目的で所持する酒類は没収等の処分*3

*1  Tobacco Control Country Profiles
The 11th World Conference on Tobacco OR Health
The American Cancer Society, INC. Atlanta, Georgia

*2  Overview of national alcohol policies in the 15 countries of the European Union
French Society of Public Health, October 1998

*3   未成年者飲酒禁止法

フランスに来て驚いたこと(数ある中の一つ)、それは十代の喫煙と飲酒。学校の休み時間に高校生が校舎から出てきて通りでタバコをプカプカ。初めて見た時 はとても驚いてしまいました。小学生くらいの男の子が通りでタバコを吸っていたこともありました(近くにいた大人が注意していましたが)。でもフランスで は喫煙に関する明確な法律が見つからないので特に法律に反したことにはなりません。

少し別のぺージと重複してしまいますが具体的なデータとしてフランスの喫煙禁煙状況について。

フランスでは、12歳以上の3人に1人、20~25歳では2人に1人が喫煙者とされています。毎年70,000人がタバコが原因と見ら れる病気や間接喫煙などで死亡しています。しかし、このような状況においても、多くの学生、政治家からの反対で禁煙制度が思うように進みませんでした。あ る政治家は「フランス人はすべてのことを禁止されるのにうんざりしている」と。

しかし現在においては公共の場での喫煙規制が始まり、フランス人の態度も変化し、フランス人の大多数がこの規制に賛成。30パーセント の男性、23パーセントの女性がいまだ毎日喫煙している(その半分が一日に10本以上の喫煙)が、毎年600,000人が禁煙しようとしています。政府は 広告や100万ユーロの予算を使ってこの数値が二倍になることを期待。(以上参考:産経新聞、The Paris Times)

日本でも昔から高校生の喫煙問題はよく聞きますが、最近はさらに低年齢化しているようですね。そして喫煙もそうですが、飲酒のニュース も多いような。昼間から堂々と公園で中学生がお酒を飲んでいたとか、それどころか通行人が子どものためにお酒を買ってもってきたりとか…。私も以前高 校生に「今日はちょっと二日酔いなんであんまり勉強に集中できない」などと言われたことがあります。同じ問題でも昔と違う点はなんだか堂々となってきてい るような。

『なぜ若年者のタバコは悪いのか』

1、タバコの中(タール)にある発癌物質は大人より子どもの場合のほうが癌を発生させやすいから。100種類以上の発癌物質を含んでい ます。未成年者の喫煙はリスクが高まり、30歳以上で吸い始めた人の約4倍強で、さらには吸わない人の6倍近い肺がんでの死亡率が高まる。

2、タバコを吸うと一酸化炭素(CO)が赤血球のヘモグロビンと結びつき体に酸素を送る能力を低下させる。COは酸素に比べ200倍も 強くヘモグロビンと結びつく。その結果、心臓病が起きやすく、十代からタバコを吸っていた人では、その何倍も心臓病で死ぬ人が多い。また酸素欠乏状態でも あるので、脳の働きが弱くなる。

3、タバコの中に含まれたニコチンによって依存症になってしまう。やめられないと禁断症状になる。ニコチンは毒性が強く短時間に吸収さ れる。初めてタバコを吸った時、フラッとしたり、気分が悪くなったりするのはニコチン急性毒性症状。コカインなどの薬物と同じ作用をもっている。

『なぜ若年者の飲酒は悪いのか』

1、十代の体はアルコールを分解する仕組みが未熟。アルコールは分解能力以上摂取すると毒なので、体が未発達なうちに全身に回る毒を与 えると、そのダメージも増加。

2、飲み始める年齢が早いほど依存症にかかりやすい。16歳でお酒を飲んでいた人は、飲酒していなかった人と比べてそのリスクが高ま る。

2、記憶をつかさどる脳の神経細胞を破壊する危険性がある。

以前TIME誌で特集されていた記事なのですが、人間の脳、特に前頭葉部分(判断力をつかさどる)はだいたい25歳くらいまで成長して いるんだそうです。つまり十代というのは身体だけでなく脳も成長真っ只中、そして20歳を過ぎてもまだしばらく脳は成長し続けていることになります。です から日本の20歳というのは私としては科学的に見ると16歳よりは理想的だなあと思います。

また人種によってアルコールの分解能力が異なるということも分かっているそうです。

アルコールは胃腸で吸収され、酸化され心臓毒性の強い物質(アセトアルデヒド)になります。お酒に強い人はこれを酵素によって分解でき るのですが、弱い人はすばやく処理できない。東洋人の約4割でこの活性が遺伝的に弱く、白人や黒人ではほとんどの人が遺伝的に強いことが知られています。

おそらくこのように先天的に欧米人のほうがアルコールに強い遺伝子を持っているので年齢の規制に差があるのも理屈に合っているのかもし れませんね(でもアメリカは21歳)。

またフランス人のよく飲むワインは健康によいと言って日本ではブームですが、ここにも少し落とし穴が。よく赤ワインのポリフェノールは 体にいいからと言いますが、実際にはワインをよく飲むフランス人よりも日本人のほうが虚血性心疾患による死亡率が低いそうです。わざわざお酒を飲まなくて も、日本の良い習慣にそっていれば十分健康でいられるんですね。それどころかフランスではワインなどアルコールの飲みすぎによる消化器系疾患による死亡率 が高いんだそうです。(参考・宮千代加藤内科医院赤 ワインのウソ)。

喫煙も飲酒も「ちょっとくらいなら」で早くから始めてしまうと大きなリスクが後についてまわってきてしまいます。わざわざ自分から体に 悪いことを始めなくてもいいのに、お金もかかるし…。でもそれがカッコいいと思わせるように広告宣伝されているんですよね。お酒はある程度(身体も脳 も)大人になってから適度に楽しむ程度が一番。タバコは何かいいことがあるのでしょうか。

今日、フランスのニュースで、十代(16歳以下)の喫煙が増加とありました。

タバコ屋:「君は何歳なんだ?16歳になってるのか?身分証明書は?」

少年:「いや、16にまだなってない。」

と言ったにもかかわらず、タバコを売っていました。またそのニュースでは、チョコレート味やバニラ味のタバコが若者をターゲットに売ら れているとも。禁煙に向かって進んでいるのに、こんなタバコが販売されるなんて、タバコを作っている人も、タバコを売っている人もあの手この手を考えるん ですね。

参考:

たばこと健康 最新たばこ情報 中高生喫煙者のグラフ

宮千代加藤内科医院 ホームページ
:たくさんの飲酒問題について扱っておられます。他にもたくさん興味深いページがあります。

財団法人 日本禁酒同盟 ホームページ

ヴァレンタインデー

ヴァレンタインデーの歴史

3世紀のローマ時代、皇帝Claudius(クローディアス)は、強力な軍隊をつくるため、多くの男性が入隊してくることを期待してい ました。しかしその思いとは逆に、男たちは戦争で戦うことを拒み、また彼らの妻や家族を後に残したくないと願っていました。そこで皇帝は、もし男たちが結婚をしなければ、家族のことを心配する必要がなくなり軍隊に参加するであろうと考えました。そして全ての結婚を禁じてしまいました。

しかし、当時、ローマで司祭をしていたValentine(ヴァレンタイン)は、この新しい法律に反対で、それ以降も多くのカップルを 教会で結婚させていました。

ある日のこと、結婚式を行っている最中、ヴァレンタインは軍隊に見つかり捕らえられてしまいます。彼は牢獄に入れられ、死刑を宣告されます。

そんな中、思ってもみないことが起こりました。多くの人々がヴァレンタインを励ますためにこの牢獄を訪れたのです。人々は花や励ましのメッセージを窓に向かってなげ、彼らが、ヴァレンタインのように愛を信じているということを伝えたのです。

その訪問者の中の一人に、ある少女がいました。彼女は牢獄看守の娘で、ヴァレンタインのいる部屋まで行くことを許されていました。彼女 はヴァレンタインを励まし、またヴァレンタインが皇帝を無視し結婚行事をとり進めたことを正しいことだったと賛成してくれました。そして死刑が実行される その日に、ヴァレンタインはその少女に感謝のメッセージを残しました。そして、そこには、”Love from your Valentine” とサインがしてあったのです。

これがヴァレンタインの日に愛の告白をするようになった習慣の始まりだったのです。このメッセージは、紀元前269年2月4日に書かれ ています。

priest valentine
司祭ヴァレンタイン

church
ヴァレンタイン教会

日本のヴァレンタインデー

昭和11年頃、戦前にモロゾフというお菓子屋さんが最初に日本でヴァレンタインデーの広告を出したそうです。しかし、その後戦争をむかえ、その定着にはいたりませんでした。

昭和30年には、デパートで、単に恋人が贈り物をする日として宣伝を開始しましたが、それでもまだに日本の習慣にまではなりませんでした。そして、昭和33年になり、あるチョコレート会社の営業主任がヨーロッパの知人からヴァレンタインの話を聞き,新宿伊勢丹でキャン ペーンを試みました。しかし、これも最初の年はたったチョコレート5個、170円分の売り上げにしかならなかったそうです。

結局、このヴァレンタインデー という習慣が日本に定着するのは、昭和50年まで待たなけらばなりませんでした。そして現在義理チョコから本命チョコまで、なんと8割の女性が3人以上の男性にチョコレートを贈っているそうです。そして20代独身女性の6割が、6人以上に贈り、全世代では平均4~5人に贈っている計算になるそうです。

heartshaped choco

フランスのヴァレンタインデー

一方フランスでは、どちらかというと日本の逆で、男性が女性に花やメッセージカードなどの贈り物をするそうです。また、その代表的な花 といえば、バラが一番好まれるようです。また、最近では、携帯でヴァレンタインデーのメッ セージや写真を送るサービスなどが新しくその文化に取り込まれています。一枚の紙切れがここまで進歩したなんて、きっとヴァレンタインもビックリしていることでしょう。

そして、ヴァレンタインデーの日には、カップルはデートをして、男性が雰囲気のいいレストランに女性を招待するというのが一般的だそうで す。ですから、日本とは男女の立場が全く異なります。こちらの人にはまず、日本ではどうして女性が贈り物をするのかが不思議に感じられるそうです。そし て、日本のように告白の日というよりは、カップルの日であり、本命や、義理チョコという存在が不思議に感じられるのも当然です。もちろんフランスにも、日本人と同じようにこの日を告白の日として利用する人もいるそうですが、なぜチョコレートが必要なのかということも不思議でしょうね。

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