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ねずみの穴

フランス語で「穴」はtrou トゥル 「ねずみ」はsourisスリと言います。私が覚えるのに大変だったのは「微笑む」という意味のsourire スリールとねずみのsourisスリ。フランス語ではRの音は消えそうに聞こえるのですごく混乱する。どっちだったっけ…と。

bat

さて話は変わって、先日部屋の片づけをしていた時のこと。物を置く場所がないから、「きっとcubby hole(カビーホール)が必要だね」と英語で言ったところ、「どういう意味だ」と聞かれ、「物を置くための小さいスペース」と答えました。すると彼は  「un trou de sourisアン トゥル ドゥ スリのことだ」と。訳すと「ねずみの穴」となります。ねずみの穴は本当に小さい穴を指し、一方カビ-ホ-ルのCubbyは「小グマ」holeは同じく「穴」を表し、ねずみの穴よりは大きい本当の物置サイズを意味 します。うちにはきっと小グマサイズが必要だと思います。

ちなみに、chauve-souris ショーヴスリと言うと「はげたねずみ」でコウモリになります。なんとなくおかしい。

mice

不思議な動詞vouloir

私が数年前パリのある語学学校に通っていたときの出来事です。クラスには日本人が数名、他に韓国人、ドイツ人、スウェーデン人、 ルーマニア人、ロシア人がいたと思います。ある授業で店員とお客さんの会話のやり取りをする練習をさせられました。

そこで私のパートナーになったのはドイツ人の男性。彼が店員さんで、私がお客さんの役だったと思います。一組ずつみんなの前でロールプ レーしていくのですが、ここで苦い経験が。今思うととても悔しい経験です。

はっきりと何を言ったかは覚えていないのですが、あらすじを言うと、私が色か何かでアドバイスをお願いしたのだと思います。日本語で「~ してくれませんか」というニュアンスの質問でした。

フランス語の文法は独学で一応勉強して行ったので、私はこの場合「Voulez-vous~?」と いう表現が依頼を表すのだと知っていました。英語でいう「Will you~?」です。ですから自信を持ってこの表現を使って相手にある依頼をしたのです。多分「違うのを見せてくれませんか?」とか何か。

するとクラスのヨーロッパ人たちが爆笑したのです。「なんでVoulez-vous~をそんな状況に使うんだ。」と。

このVoulez-vouのVoulezはVouloirという単語の変化したもので、もとの意味は「欲しい」とか「~したい」という 意味なんです。当然文脈から判断して「Voulez-vous~?」というのは「あなたは~したいで すか」ともなりうるのです。

例えば、Voulez-vous me telephoner ce soir? は、訳すと「今晩私に電話してくれませんか。」と訳すのが自然であって、使い方を知らない人だと「今晩私にあなたは電話したいですか。」と読 み取ってしまうのです。そうするととてもおかしな状況が生じてくるのがわかるでしょう。

そう、その時クラスメートは、その使い方が分からず後者の意味をとったのです。私は説明しようとしたのですが、つたないフランス語 だったので笑い声の方が大きくて聞いてもらえませんでした。(日本人のクラスメートは多分何が起こっているかもわからなかったと思いますが….。)  今でも思い出すととても悔しい。間違ってないのに。皆さんも気をつけてくださいね。どうしてこんなに意味が変わるのか本当に不思議な動詞です。

おてんば

フランスでよく見る広告のブランドでCHIPIE。初めはよく知らなくて「チップス」みたいな名前だなどと思っていました。子供、若者向けのブランドで、言葉の意味は、「ちょっと生意気でおてんば」といった感じでしょうか。

chipie

また、子どもに対して「いたずらっ子ね」と言いたい時は、coquin(e)というそうです。ずるがしこいというニュアンスが含まれます。

さらに、「この子ませてるわね」と言いたい時は、Tu es grand(e) maintenant. とかTu es une grande persone. と言うそうですよ。意味はそのまま「大きくなったわねえ。」です。

まったくぅ

フランスへ来て、耳から離れないフレ-ズがあります。それは「カメム」。フランス語で書くとQuand meme. 意味は『それでもやっぱり』とか、『同じことよ、まったくぅ』とさまざまな場面で使われます。最初は義理両親との会話の中で何回も耳にして、「カメムって何」と質問したところから始まりました。語調がなんとなく私の中でヒットしてしまったようです。

そしてもう一つの理由は、元オペラ女優の義理母が目の前で歌ってくれた曲の中に〈Je t’aime, quand meme〉というフレーズがあったこと。「それでもあなたが好き」といった感じでしょうか。 使われ方によって言葉の雰囲気がかなり変わります。

singing

今度フランスでよ-く耳を傾けてみてください。いろんなところから”カメム”が聞こえてくるかもしれませんよ。

パリジャン、マクドへ行く

日本に比べると少ないですが、パリにもファーストフードのお店があります。その中でもやっぱり一番多いのがアメリカからやってきたマクドナルド。

macdonald
ルーブルのお隣のマクドナルドのマークは黄色じゃなくて白なんです。2階の窓にそのマークが見えるでしょうか?アーケードも白ですよね。

私は日本にいる時は、「マクドナルド」と言っていました。きっと大阪では「マクド」、東京では「マック」と言うべきなのでしょうが。では、フランス語では?なんとフランス人は関西弁なんです。”Je vais au McDo.” (ジュ ヴェ オ マクド) と言うんです。

ちなみに、英語では (マクダーノー)って感じで発音するのかな。

日本語 英語 フランス語
フライドポテト
French fries フレンチフライズ
*ちなみにイギリスではPotato chips
Frites フリッツ
コーラ
Coke コーク
Coca コカ

さらに余談ですが、もともとこのフレンチフライズという食べ物はベルギー人がつくりだした物で、それを見て伝えたアメリカ人がこれはフ ランスからやってきた(米人にとってはベルギーもフランスも同じ)ということで名前にフレンチとつけられたのだそうです。またカップのサイズは日本やアメ リカではS(small)、M(medium)、L(Large)で表しますが、フランスではNormal(ノーマル 普通)、 Maxi(マキシ 大)と言います。またおもしろいのはコーヒーを頼む時、カップのサイズをフランスでは court(短い)、 long(長い)と言って、エスプレッソコーヒーと区別しているところです。 英語でもshort, longを使いますね。

他にもケンタッキーフライドチキンはKFCでフランス語読みの(カー エフ セー)と発音します。「今日ケンタッキーでなんか食べたいなー」という時は、”Je veux manger au KFC.”(ジュ ヴ マンジェ オ カー エフ セー)と言います。

世界中でこんなに知られているのに、フランスに来ると何か違うものになってしまうのがとても不思議。さらに例を挙げると。(ネック)というブランドをご存知でしょうか。世界に誇る日本のブランド。これはNECをフランス語読みしたもの。(オンダ)というと自動車のHONDA、(イタシ) といえばあのHITACHIです。

最後に、私はレッチリ(Red Hot Chili Peppers)というバンドが好きなのですが、フランスでは(Red Hot  レドット)と言うんです。最初は違和感があったのですが…、レドットって何?って。