Category Archives: フランス文化社会

パリに来るなら

最近おもしろいポストカードを見つけはまっています。
Paris goloというシリーズになったパリに関するおもしろい絵のついたカード。
フランス人が思うパリジャンがよく表れていておもしろいです。

ちなみに Paris golo (パリ ゴロ)
Pas rigolo (パ リゴロ) 《おもしろくない》にかけてあるのでしょう。

Si tu viens a Paris… もしパリに来るなら。。。
と、題されたこのカードに書かれたことを訳すと、

鳩の糞よけヘルメットをつける

侮辱言葉を防ぐ耳栓をする

犬の糞よけブーツをはく

無関心・無感動な顔をする

文化的なものを身につけているとなお良し

そしてこちら

Code de la rue parisienne パリの交通規則

絵を見てお分かりのように、
《みんなで相手を侮辱する》

他にも、たくさんおもしろい絵があるのでパリのお土産にどうでしょうか!?

フランス人も花粉症

長いヨーロッパの冬が終わり暖かく明るい春がやってこようとする時期、ウキウキする気持ち半分、憂鬱な気持ち半分で過ごす人は少なくないはず。そ う、毎年日本でも話題にされる花粉症の季節です。

私自身日本にいる頃、大変悩まされました。特に目がかゆくなり、鼻が詰まったりして、、、。それからフランスに移り、おそらく植物の種 類が変わったからでしょうか、症状はかなり軽くなりました。でも、私の場合花粉に対する許容量が小さいのでしょう、毎年確実に目のかゆみが広がり、今年はくしゃみの数も増えたと思います。

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フランス人も通りでよくくしゃみをしたり、鼻をブーっとかんでいる人が目立ちます。主人も花粉症ではないのですが、天気のいい日には花粉が飛んでいるのを感じると言っています。日本だとマスクしたりして予防ができるのですが、こちらはマスクをつけると重症患者と思われるそうで、外でつける人はいませ ん。目薬も日本のように簡単に薬局で買えるというものではありません。医者からの処方箋が必要になります。外出するときは、花粉を吸い放題ということにな ります。

こういった状況で、フランスでも年々花粉症をはじめいろんなアレルギーにかかる人が増加しているそうです。

植物、動物、食品などが原因で喘息、花粉症、鼻炎、結膜炎、湿疹などの症状が広がり、現在フランスでは千五百万人が何かしらのアレルギーにかかっているだろうとされていてるそうです。またフランス人の40%がこういったアレルギー症状をもつ可能性を持っているとも言われています。

生活水準が上がり衛生に対する関心が強まる社会では人間は抵抗力を失い、また医学の発展や抗生物質の過度の使用により免疫システムが本 来のように機能しなくなってしまった、というのがよく言われる現代人の特徴ではないでしょうか。

食生活の点から見ると、食事の準備に費やされる時間が減り、惣菜などできたものを利用するケースが増え、そのことがさらに消費者をアレルギーにかかりやすくさせる要因になっているそうです。フランス人は世界各国のさまざまな料理を食べるようになり、時にエキゾティックなスパイスや果物でアレルギー反応を起こす人もいるそうです。食品アレルギーについて言えばフランスでは5年で2倍に膨れ上がったそうです。

住居問題では、我々の住む居住空間はどんどん小さくなり、またしっかり隔離されいつでも暖かく保たれるようになりました。そのことで湿 度も上がり、ダニが住みやすい環境を作り上げてしまいました。さらにはペットを飼う人も増え、今日では2世帯に1件以上が動物を飼っている計算になるそう です。特にパリはどこを見ても犬犬犬ですからね。

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食品アレルギー:フランスでは二百万人が食品アレルギー症状を持っている。大人よりも子どもに多く、15歳まで の子どもは動物が元になっている食品、大人は逆に植物性の食品でアレルギーにかかることが多い。(卵白、牛乳、落花生、魚)

花粉症:フランス語ではrhume des foins(干草の風邪)、英語では hay fever(干草熱)とか専門用語でpollinosisというのがありますね。英語で花粉を pollen、フランス語でpollensと呼ぶところから来ているのでしょう。フランスでは人口の25%がかかっているとされ、毎年全ての年代において患者が増えているそうです。

動物アレルギー:フランスの人口の約2.5%がこの症状を持っています。一番多いのが猫アレルギー、そして一番強い症状が現れるのが馬やげっし動物(ねずみやウサギ)だそうです。

フランスも、日本のようにさまざまなアレルギーに悩む人がたくさんいるということですね。生活が豊かになったはずなのに病気が増えるなんて皮肉なことです。帰ったらうがいと手洗い、だけどそれが免疫力を下げているともいえるし、、、。難しい。 (以上参考:Directsoir)

フランス人は犬がお好き

フランスというかパリは本当に犬ばかり。これまで猫を見たのは2回くらいでしょうか(猫は南仏ですね)。でも犬は毎日目にします。
たまに大きな犬とすれ違う時にドキドキしたりしますが。

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Dog’s Bar : オペラ通りから少し細い路地に入ったところで見つけた犬のバ-です。

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建物の中には“人間用”のバーもちゃんとありました。

本当に犬が大好きなんですねフランス人。どこに行っても犬と一緒です。通りを歩いていても、公園に行っても、カフェに行っても、スーパーに行っても、どこでも一緒。

日本人の感覚からいうと、スーパーなどに犬を連れて入るのはちょっと気が引けますが、こちらでは野菜コーナーだろうとお肉のコーナーだろうと犬と一緒に買い物をする人を見かけます。犬のしっぽがチーズに当たっているのを見たりすると、やっぱり買う気がなくなりますが。入れない場合はお店の入り口で待っている賢い犬もいます。

健康診断で行ったドクターオフィスでは、犬が走り回っていましたね…そこではい検査するから服脱いでと言われてかなり驚いてしまいました。

また、あるファストフードのお店で食べていたところ、犬を連れた中年の男性が急に、なんてことだ! と言って立ち上がりました。するとプーンと尿の匂いが… 犬が店内で用をたしてしまった模様…。

電車の中でも、いましたよ、巨大な犬が…。通常地下鉄には小型犬など条件付きで乗車を許可される場合もあるのですが、そんなルールはあってもないようなもの…。一度、ある乗客が大きな野良犬のような犬をロープでつないで入ってきました。口には口輪がしてあり、見たからに怖い…。乗車してくるなり他の乗客の買い物袋を嗅ぎ出し、床に寝そべったり、ついには車内の人の体につきまとい始めるではありませんか。もちろんその人は怒っていましたが、飼い主は知らん顔。

ホームレスが犬を飼っている場合もあります。この間は、通りで通行人の連れていた犬に襲いかかっているのを目撃。かなりショックでした。実際、こういった凶暴な犬が小さな子供を襲ったりするというニュースもたまに聞きます。気をつけましょう。

さて、犬と言えば、パリの大きな問題の一つ、その犬の糞です。道のあらゆるところに犬の落し物があるので、パリに来たら下を向いて歩かないと 本当に危険です。飼い主も処分しようなんて気はまったくありません。数年前には市が犬の糞処分に大きな吸引機のつ いた車で掃除をしていたらしいのですが、そうすると飼い主が全く責任感を感じず、悪循環ということで廃止になってしまったということです。

観光客で賑わっているような所では、お店の人が掃除しているので(お気の毒に)、旅行で訪れるくらいなら「あこがれの風景」は「あこが れ通りの風景」。でも実際住んで生活し始めると見たくないものまで見えてくるものです。

この間は横断歩道の上に糞が山のように積んであったのを目撃(汚くてすみません)。なぜ横断歩道のど真ん中にそんなものが残されているのかが不思 議でたまらないのですが。朝起きて外出する時、アパートの目の前に糞が落ちているのを見るのも気分が悪い。でも犬が目の前で用を足しているのを見るのは もっと気分が悪い。以前住んでいた隣の犬はアパートのエントランスホールで糞をしていくし。それをそのままにしておく人の考えも理解できない。誰かが糞を踏んでしまった 跡は、またこれもグロテスク。何とか靴から取り除こうと数メートルにわたり糞のパレード。それが複数の人間になるとその周辺はたちまち危険地帯に(汚くて すみません)。

ちゃんと躾のいっている犬は本当に賢いんですけどね。かわいい犬もたくさんいるし。私個人もどちらかというと犬派なのでいろんな犬を見 かけたりするのは楽しいのですが。やっぱり飼い主の躾からですね。

moncaca
住宅街で見つけたサイン。[JE RAMASSE ] (私は拾う)なのですが、
誰かが落書きを。[MON CACA](私の糞)

***対策としては、パリでは犬の糞を回収しないと最高450ユーロの罰金がかかることになっています。犬のフンで汚れた通りをきれいにしようとパリが3年にかけて犬の飼い主に訴えかけてきた結果、60パーセントの飼い主が犬のフンを拾うと答えました。ちなみに毎日出される犬の排泄物は 16トン(2005年)

***2009年、路上の糞に対する罰金制度が、うまく行っているのかどうか疑問に思う今日この頃。また最近ひどくなってきているよう な。そこでパリ市から出されたこんな広告を発見。


《汚い?パリも同じだよ》
クリックすると拡大しますが、かなり汚いので要注意

***2014年ページ更新。相変わらず汚いパリです…。

関連ページ

ペット問題

フランスの落書き問題

フランスにいて残念だなあと思うことの一つに落書きがあります。

歴史のある古い建物がたくさん並び観光客を魅了しているにもかかわらず、町の中に一歩踏み込むとそこにはひどい落書きが。それもものすごい場所にあるんです。

私が今まで目撃した例を挙げると、

郵便ポストや建物の壁は当たり前、お店のシャッター、トラックやワゴン車、教会の壁、高速の道路標識(内容が読めないくらい)、高速道 路のガードレール、歩道橋の側面、植物の葉なんかにまでスプレーで落書きがしてありました。TGVに乗ってマルセイユへ向かう途中などは、周りに何もないようなところに落書きがしてあったりして、よくこんな所までわざわざやって来たものだなあと逆に感心してしまったり。

自分のうちの壁に落書きされた人はたまらないだろうなあ。

そして、かなりイメージが下がってしまうだろうなあと思われる落書き場所が地下鉄です。

地下鉄内にある大きなポスターにはもちろん、壁にまで直接スプレーがかかっていることがあります。新しく改装された地下鉄駅が次の日には真っ黒にスプレーされてしまっていた時にはかなりショックでした(9番線のRanelagh駅)。真っ白できれいになったと思ったら、次の日には真っ黒で駅構内が異様な雰囲気。お客さんたちも唖然としていたのを覚えています(駅員さん達もショックだったのでしょう、翌日にはすぐ塗り直されていました)。

駅のホームだけではありません。電車そのものの落書きもひどいです。シートにも、ドアにも、ガラスには傷を入れて落書きが。そして最近 は電車の側面の大々的な落書きが目立ちます。かなりショッキングなので、待っている人たちも目が点になっていたりします。観光客の人にもイメージが悪そうな気がしますし。

そこで、パリメトロの落書きについてのある記事を見つけました。

3人の男性(19~22歳)が公共物破損の容疑で取り調べにかけられたそうです。その男性達とは、昼間はウェイター、営業サラリーマン などをしていて、夜になると≪Jonks ≫、≪Sokle≫、≪ Skyz≫という名前を使って地下鉄や車両に落書きをしていたといいます。記事によるとまた、彼らは2005年の2月から2007年の12月の間にRATPとSNCFの組織網において243のスプレーの落書きをしたという(180 000ユーロの損害に当たる)。


(フリーマガジン20Minutesより)

こういった落書きの犯人というのは若い人だけではなく、50代などの年配の人も多いんだそうです。こういった人たちにとって落書きは一 種のチャレンジで、人が近づけないようなところに落書きをするということで自分に挑戦するんだそうです(だからありえないような所に落書きがあるんです ね)。ある市の公務員の方の話によると、その市では年々落書きの数が増え対応に困っており、その相手が自分と同じ位の歳であることにまたあきれてしまうと いうことです。

物を大事にしましょう。

パリの地下社会

古い歴史のある建物がここ狭しと並ぶパリ。多くの観光客で常に賑わっています。ところが、そんなパリにもう一つの隠された社会が存在するという。

地下社会
パリの地下には、ローマ時代に街を建設するために石を運び出してできたトンネルが通っており、1700年代からは一部を遺 骨埋葬所として利用しています。

こういった地下内で活動をする社会というのは数十年くらいは存在しているということですが、大きく注目を集め出したのが2004年のことです。

その夏、警察がシャイヨの丘の下(18m)で、400平方メートルもある地下映画館を発見。小さく仕切られた部屋がフランス映画博物館 数メートル下で見つかったのです。

この地下映画館を所有するグループは、自らを『La Mexicaine de perforation』と呼び、地下で映画鑑賞会を開き、毎回の上映に15人から30人が集まっていたといいます。そして、フランス電力EDFは、その 後、電力不正使用として訴えますが、この闇の組織は「捜すな」という貼り紙を残して消えてしまったという。 (以上 Figaroより)

また、The Paris Timesという英字雑誌でも一度大きく特集されていたこともありました。そこには、パリの地下空間での探検がブームになっているという。夜になると、マ ンホールなど秘密の入り口から地下社会へ侵入し、パリの裏側を探検するのだとか。

trocadero
パリ トロカデロ
シャイヨ宮

こちらはその地下の秘密映画館が見つかった年(2004年)のBBCの記事を訳してみました。

—— 完全な設備を有した地下映画館がパリにある博物館の下で発見された。——

フランスの首都パリには何百マイルも続くトンネルが地下を走っており、それらはもともとこの街を造るための石をローマ人が掘り出す際に 残されたものである。

そしてその地下映画館はパリ16区トロカデロの真下で見つかった。1700年代に、中世の墓地が一杯になってしまったのを機に、パリは このトンネルを死者の骨を埋葬するために使い始めます。

そして、今日、新しい利用方法が発見されることに。

パリの地下で何が起こっているのか調べるためには一つの手段しかありません。その地下墓地に降りてみるのです。Rochereauの Place Denfertにある地下墓地に続く唯一公的に認められた入り口を通って。

いったん地下の中に入ると、そこは湿っていて薄気味悪く、そして閉塞感を感じる。石壁が周りを取り囲み圧迫感を与え、また滴り落ちる天 井は頭上ほんの数インチのところにまで迫っているのです。

こんな場所に楽しみに夜やってくるなんて信じがたいことだ。まして、ここからさらに300kmも離れた場所に映画館を開くなんて。しか し、こういった場所を好む人々が集まるグループが存在し、夜になるとマンホールや秘密の通路を通ってここへやって来るのです。

【秘密の場所】

この地下組織を設立した芸術家や写真家の一人にPatrick Alkという人物がいる。地下映画館の発見はパリ全体の地下組織のほんの一部にしかならないよと彼は言う。

「その映画館を造ったグループは、数多くあるグループの一つだ。」と。

「1980年代に全てが始まり、我々は500、いやおそらく1000人ほどの数だったと思う。芸術家として自分達を表現するためにみん なパリの下へともぐりこんで行ったんだ。」

「我々はそこでいろんな活動をした。ダンスフェスティバル、劇場、芸術展示会など。パリの下で自由な王国を造り上げたんだ。そしてそれ らの場所はかたく閉ざされ、秘密の場所なんだ。」

少なくとも、パリ警察が訓練中にその映画館を偶然発見するまでは。その場所というのは、フィルム博物館を含んだトロカデロ一帯の真下。 カメラでその場所は監視され、誰かが侵入してくると番犬の声を録音したテープが流れるという仕組みになっている。中はウィスキーのボトルと、1950年代 と60年代の白黒映画のコピー。警察が戻ってみると、そこには「我々を捜すな」というメモが残されていたという。

【警察とおにごっこ】

しかし現代のセキュリティ時代において、警察はこういった地下活動家達を潜在的な脅威と捉えているのだろうか。Patrick Alkはnoと答える。

「我々はパリ警察によって脅威とは捉えられてはいない。なぜなら警察はある種のコントロールとしてある人間をここへ置いておきたいの だ。もしここに悪人が入り込んできたら、我々がそれについて情報を流せるからね。」

「我々とならば、鬼ごっこみたいなものだから。警察との関係はそんなに悪くはないよ。」

パリ警察はというと、全く同じ考えではないようだ。彼らの一番の心配は安全である。警察はパリ市民や観光客へ、迷子になったり、トンネ ル内の洪水や崩壊という危険性があるので禁じられた場所へは立ち入らないようと告げている。1993年、ある夜遊びに来た訪問者がこの地下内で迷子になっ たことがる。もう戻ってこないと思った仲間達が彼の写真を額に入れて飾ったこともある。

しかし、そんなことがあっても、彼らは地下でのお祭り騒ぎを計画し続けるのである。そしてその奇妙な熱狂的映画愛好者達については、電 力不正使用の罪で捕らえようとしたのだが、結局その訴えも取り下げられてしまった。そしておそらく地下で電力を使用していた者達はパリの下のどこかでさら に閉ざされた秘密の場所を探し出していることだろう。

以上、BBCより
訳 aki

そして、2007年の出来事。

pantheon
パンテオン

秘密組織
『Les Untergrunther』という組織が、パンテオンの複数の鍵を入手し、そこで一年以上も居住を構えていたというニュースが伝えられた。 (Figaro 2007年8月)

パリは5区にあるバーで、組織の一人にインタビューをすることになった。煙で充満した一番奥の部屋で、その男性は若い女性と一緒にテー ブルについていた。「彼女は、Lansoという名前で、我々組織のリーダーである。身元を明かすようなことは絶対にしゃべらない。」と、彼が告げる。短く 剃った頭、青く澄んだ目、色あせたジーンズの上に黒のTシャツ、Lazar Kunstmannは 『Les Untergrunther』について語り始める。

彼のポリシーは? 「行政機関に見捨てられた、あるいは、維持する手段のない世襲財産の目に見えない部分を修復すること。我々は、お役 所でさへ知らない場所にも関与する。」と、Lazarが述べる。

数ヶ月前、パンテオンの鍵を8人のメンバーが手に入れ、一年以上もそこにこっそり住み着いていたということで噂の中心となった。部屋や 図書館、そしてバーまでをも整備し、建物の上層部で快適に過ごしていたそうだ。

丸天井に架かる古い大時計は、1850年Wagnerモデルで、40年以上とまったまま。さびがつくほど放置されていた。「もし我々が その時計を救いたいと思うのなら今しかない、と思い、我々はそこへ侵入した。」と、Lazarは語る。彼らがその時計を修理するのに何百時間もかかるだろ うと推測される。

教会、地下、公共施設、ビルの屋上、都市探索賛同者は入りにくい場所に冒険心を駆り立てられる。パリの網の目のような地下や入り組んだ公共の建物が、彼らに絶好の場所を提供しているのだ。

そしてそこには約12のグループが存在するという。彼らは常に控えめで口がかたく、何よりもパラノイアである。インターネットもなく、 仕切られた場所での活動、電気を介さないコミュニケーション手段、偽名を使うこと…などなど、混沌としたものが存在し、理解に苦しむ。警察もこの課題 に取り組みの姿勢を見せ、テロなどの発展につながらないよう祈っている。

「大体、7人から15人くらいの構成メンバーでグループは存在している。ある者は看護婦、建築家、ジャーナリスト、あるいは小学校教員。そしてどのグループにも、警報システムの専門家か錠前製造の専門家がいる。」 Lazar自身もジャーナリストである。

以上、Figaroより参考
訳 aki

自分の暮らしている地面の下に別の社会が存在するなんてちょっと不気味な感じがしますが、パリっていろんな ところに通路やスペースがあって、そんなこともありえるかなあとも思ったりします。うちのアパートの建物内にも、何の部屋か分からないドアがあったり、 昔、タイトルは覚えていませんが、地下鉄内に人が住んでいるというフランス映画を見たことがあります。それにしても、ただの好奇心から犯罪へつながることはとても危険なことです。家を飛び出した少年達がこういった場所で共同生活をしているというニュースも聞きます。

パリと地面を挟んで反対側に存在する世界、そして町の意外な死角に潜む謎の社会。何かの映画やドラマで出てきそうな話ですが、本当の話です。