Category Archives: フランス文化社会

パリの中の文化衝突

パリには私も含めいろんな国籍の人たちが住んでいます。いろんな文化の人間が一緒に平和に暮らせるような世の中が存在すればそれに越したことはありませんが、現実はそうではありません。うまく共存できる場合もあれば、衝突しあうことも多々あります。

さて、次の写真はどこの国だと思いますか?


Pandawarriorz より


Ripostelaique より

イスラムのラマダン後に撮られたパリでの写真です。これらの写真は特別なデモンストレーションではなく、日常的に行われているパリでの風景です。どんどんエスカレートする信仰儀式のため、メッカに向いた交通路が占拠され、毎週金曜日はパリの一画が屋外巨大モスクと変わるのです。通りにあるお店ではアルコール類を売らないようにとされ、あるイエディッシュのお店は攻撃されたそうです。そして市や警察はというと、この完全に違法な光景に対して寛容な姿勢。

ビデオでも通りの状況を見ましたが異様です。video-paris-occupe

もちろん住民(もしくはフランス人たち)の不満はたまり、イスラム教に対する街頭集会が開かれました。これは上記のRipostelaiqueでも呼びかけが紹介されており、その記事によるとイスラム教で禁忌の豚肉ソーセージをメインに当日この通りでピクニックをするという予定。しかしその計画は市によって禁止される。その後、ピクニック計画はなくなったがシャンゼリゼ通りで抗議行進が行われたそうです。

このニュースは東京新聞でも紹介されていました。集会参加者の声には、「警察はイスラム教徒が街頭で座り込んで祈るのを認めるくせに、私たちの集会は禁じる のか」とありました。


6月18日(2010)、パリの凱旋門前で、豚肉のソーセージを振りかざし「イスラム教徒は欧州から出て行け」と叫ぶ人たち。 東京新聞より。

フランス人のためのフランスであるはずなのに、このことをメディアが取り上げてこなかったことが信じがたい。他の文化や宗教に口を出すと何かと差別だと訴える人もいるけれど、何でもかんでも受け入れていたら・・・、それも明らかに違法だと分かっているのに・・・・。フランス人が怒るのももっとも。

フランスと言えば、もうひとつイスラムのスカーフ、厳密にはブルカ問題も注目を集めています。ブルカとは目の部分だけが見える全身を覆った装い。一度メトロの中でブルカを身に着けた3人の女性に遭遇したのですが、表情が見えないのでやはりちょっとドキドキしました。

【2010年1月27日 AFP】フランス国民議会(下院)の調査委員会は26日、イスラム女性の衣装ブルカの着用は「フランスの価値観とは相容れない」として、公共の場での着用 禁止を提言する報告書をまとめた。議員32人で構成される同委員会は、ニコラ・サルコジ大統領が前年6月「ブルカは抑圧のしるし」と批判したことを受けて設置されたもの。一部の右派議員は全面着用禁止を求めたが、違憲性を問う慎重論もあり、学校、病院、公共交通機 関、役所での着用禁止を求めるという内容で承認された。

少し度の行き過ぎたイスラム教徒はイスラムの中でも批判されているようです。攻撃的な宗教の教えをもっと近代化した考えに変えなければいけないと。その日はいつ来るのでしょうか。

関連ページ フランス人の名前II

フランスの格差

人間の暮らしが豊かになるよう、さまざまなものが開発され進歩を遂げているはずなのに、貧困と言う言葉はなくならず、それどころか豊かな国における 格差というものもがニュースにあがるようになりました。

ここフランスにおいてもその傾向は顕著で、最近ますます地下鉄で見るホームレスの数が増えてきています。そしてそれとは逆に、 Insee(フランス国立統計経済研究所)による統計によると、より多くの富裕層がさらに裕福になっている傾向にあるそうで、フランスの格差問題がよく理 解できます。《リッチな者はさらにリッチに、貧しいものはさらに貧しく》ということです。

高所得層の収入平均は人口全体の所得平均よりもさら上がっており、こういった高収入層によって格差が広げられてしまったとも考えられます。人口のわずか1%に過ぎない超富裕層が所得の5,5%を、また32%の遺産収入、さらには特別所得(資本利益や資産益)の48%を受け取るのだそうです。

さらに裕福な人々の数も大幅に上昇 : 70%が年間500,000ユーロ、28%が100,000ユーロ以上を稼ぐ(2004~2007年)。2006年度のフランス年間生活平均基準が 20,750ユーロ(月1,730ユーロ)だったところ、2007年ではその生活基準が21,080ユーロ(月1,760ユーロ)で、1,6%の上昇。 50歳から64歳の裕福な人々では、年間25,000ユーロ。

さらに格差の要因となっているのが、経営人や金融家などの高給取りの人々。彼らは派遣社員の7倍支払われ、莫大な昇給の恩恵を受けてい る。より裕福であれば裕福であるほど、給料も上がる!

では貧困の分岐点はどのあたりかというと、月に908ユーロの生活レベルで、人口の13,4%。片親、移民世帯、失業者が主に貧困の危険にさらされ ている。片親世帯の30%以上が貧困と直面していおり、失業者の場合貧困に陥るリスクが4,7倍、また移民世帯に属する人々の3分の1が貧困のの分岐点下にあるということです。(以上フリーマガジン20minutesより参考/訳 Aki)

パリの中でも東側と西側でよく格差が分かります。北駅辺りから16区に移動してくると同じパリなのにこんなにも違うものかと驚くことでしょう。最近 では16区あたりの地下鉄内にもホームレスが増えてきて、ベンチに座って電車を待つことができません(ホームレスがたむろしてお酒を飲んでいたり、寝てい たり、ちょっと怖いです)。先日はベンチではなくプラットホーム上に直接寝ている人がいてビックリ。そうかと思うと、息子の誕生日にプライベートジェットを買ってやっただの・・・同じ国なのに世界がまるっきり違う。

パリの西に位置するBois de Boulogneでは富裕層しか入会できないと言う隠れジムが何件かあるそうです。あるテレビのドキュメントでやっていたのですが、メンバーに知り合いが いなければいけないとか、入会できるかどうか審査した後に通知が来るとか、普通の人だと門前払いにされてしまうそうです。これは差別ではないかという問いかけをしていましたが・・・。とくにフランスはご先祖様のおかげでリッチな人が多く、そういう方たちは働かずとも収入を欠くことがないですからね(これはどこでも言えることですが)。生まれた家系によってほぼ階級が決まってしまう。

ただこのまま差がどんどん開いていくとどうなってしまうのでしょう。日本でも深刻な問題ですね。

ペット問題

最近とても気になっている問題の中にペット問題があります。フランスに住み始め、たくさんの人がいろんなペットを飼っているのですが、そこでいろんなことを考えさせられました。

とりわけパリではペットとして犬を飼う人が多く、犬に関する諸問題をよく耳にします。

その1
犬の糞問題。これは以前にも別のページ(フランス人は犬がお好き)で紹介したことも あるのですが、町のいたるところで犬の糞やら尿やらが放置状態です。アパートの入り口前、横断報道上、地下鉄内、嫌がらせでしょうかお店のショーウインドウのわずかな枠のスペースに誰かが置いた(?)のか器用な犬がいたのか・・・分かりませんが、マナーの非常に悪い飼い主がいます。

その2
放し飼い問題
。基本的にパリのメトロは本来犬を連れて入れません(小型犬は条件付で認められています)。が、ときに、大型犬を平気で乗せてくる飼い主がいます。通常大きな犬は、安全のため口をふさいでいなければいけないのですが、そういったことも無視して電車に入ってくる飼 い主さんがいます。犬は好きだけれど、ちょっと怖いときがあります。

例えば、次はフランスで起こった事件です。

パリ郊外で17ヶ月の女の子がAmerican Staffordshire terrierという種の犬にかまれ死亡。家族で親戚を訪れていたところこの悲劇が起こってしまった。アパート内に入ろうとしたところ、その犬が女の子に 飛び掛ってきた。母親は飛び掛って来るのは分かったが、子どもを助ける時間がなかったと言う。フランス政府では危険な犬の所有に対する前面禁止をサポート するとしている。 2週間の内に2度も同じ事件が起こってしまった。(参考:Euronews 2010年)

普段でも危険な光景に遭遇することがあります。例えば、ホームレスの飼っている(?)犬が放し飼いで、通りを歩いていた小型犬に噛み付 いたのを目撃したことがあります。その犬は足を攻撃されそのあと引きずるような感じでしたが命は大丈夫でした。

野良犬ではないし、すぐそばに飼い主がいるし、と思っても油断できません。くれぐれも注意しましょう。

その3
捨て犬/捨て猫問題
。これはフランスだけではないですね、日本もそう、世界中どこも同じ。かわいい!と思って飼うのだけれ ど、成長して大きくなり面倒もかかってくると捨ててしまうのでしょうか。

SPF(Bien-être animal du service public fédéral)によると、フランスでは2008年度68.947匹の犬猫が施設に保護されたそうです。この数字は2007年度の68.640と比べわず かに上昇したことになり、さらに2008年度は捨て猫が捨て犬の数を上回ったことになるそうです。これにより施設が飽和状態に陥り、ペット用の猫に対する 不妊処置を法により義務付けるよう提案している

ヴァカンス期の捨て犬/捨て猫数はさらに飛び跳ねます。とくに夏のヴァカンスでは長期休暇に出かけるためペットがどうしても問題になっ てしまいます。去年、近所のおじさんが2匹の犬を連れて近所のおばさんと話をしていました。そこに主人が加わり何を話していたのか説明してもらったとこ ろ、2匹のうち1匹はおじさんの犬だけど、もう一匹は犬友達(?公園でたまに会うような)の犬で、ヴァカンス前に預かって欲しいといわれその後ずっと連絡 がないままそのおじさんが飼っているんだとか。かなり怒ってました。その後本当の飼い主が現れたかどうかは???です。「かわいい」「家族の一員よ」といいながら飼っていたのに、ヴァカンスをとってしまうんですね・・・(悲しい話です)。

どのような犬や猫が捨てられるのか?

66% 1才から5才まで。つまりその犬や猫が大人になる年。
90% 中型~大型犬
70% 血統をもたない雑種。多くは個人宅で生まれ、知り合いにもらわれたり、責任感や心構えの薄い買い手に安く売られたりする。

 

どんな人が捨てるのか?

74% 引越しの都合。
73% 別離/離婚あるいは結婚など。
50% アレルギーのため。
33% 攻撃的、よく吠える、あるいはしつけ不十分などの欠陥のため。

 

さらに85%の飼い主が何のためらいもなくペットを捨てる。おもちゃとして数年飼ったのち、あるいは責任がさらに重くなってきたりすると捨ててしまう。例えば飼う場所、毎日の散歩など。(以上30 millions d’amisより参考)

飼う人の無責任さもあるけれど、それが商売として成り立ってしまっている世の中もどうなんでしょうね。どんどん繁殖させられ売られていく一方、売れ残ったもの、捨てら れたものたちがどんどん施設に送られていく。

France-soir紙によると、動物でいっぱいになった施設では、まず最初にかわいい動物たちがもらわれていき、年をとった動物たちはそこで余 生を過ごすことを余儀なくされてしまうとあります。30 millions d’amisの代表者によると《年老いた犬は費用がかかるので人はなかなか引き取りたいと思わない》と説明。そこで年をとった犬を引き取ってくれる家族に 600ユーロの補助金を提供している。そのお金で新しい飼い主は獣医にかかる費用やえさ代のコストを削減できる。もし飼い主がお金だけを目的にして飼うといけないので、獣医にかかる際には直接その病院にお金を支払うこともある。こうした中、10歳以上の年をとった犬が1,500匹、新しい家族を見つけてい る。(以上France-soirより参考)

最後の最後に素晴らしい家族にめぐり合えた動物たちは幸せでしょうね。でも、この数の裏には不幸に一生を終える他の仲間たちがいるということを忘れてはなりませんが。

以上フランスで見られるペットに関するさまざまな問題を挙げてみました。繰り返しになりますが、これはフランスだけの問題ではありませ ん。同じような問題がいろんな国で見られます。そう、日本でも全く同じことが言えるのではないでしょうか。

日本の捨て犬/捨て猫問題

先日フランスのあるニュース番組で日本のどこかは分かりませんがある施設で捨て犬がガス室に送られる映像が伝えられました。「え、これが私の国?」と、正直なところ思ってしまいました。かなりショックです。知ってはいるものの、実際見るとつらいですね。

日本では、あまり捨て犬などを引き取るという習慣がないような気がします。フランスと同様にペットを飼う際の費用の面もあるし、何より も土地が少ないので飼うスペースの問題が大きいのではないのでしょうか。

それにしても忠犬ハチ公物語が生まれた国が、こんな風になってしまうなんて・・・。

環境省の調べでは2006年度には14万2000頭が捕獲収容され、そのうち11万3000頭が処分されたということです。

どうにかならないのでしょうか・・・・。

 

スーパーマーケット

旅行するだけならあまりお世話になることはないかもしれませんが、長く生活することになると必ずお世話になるのが近所のスーパーマーケットですね。 ここパリでも例外なくいろんなチェーンのスーパーがあります。このぺージではそんなスーパーについてご紹介。

パリ市内でよく見かけるスーパーといえばMONOPRIXモノプリ。地域によって大きさやそろって いるものが異なりますが、一般的に他のチェーン店に比べて大きなお店です。

monoprix
MONOPRIX モノプリ

農業国野菜を食べよう
まず一番最初に買い物に出かけた日の最初の発見は、野菜コーナー。こちらでは袋売りではなく計り売りで、例えば、自分で必要な分のジャガイモを袋に入れ て、そばにある計り機でジャガイモの絵を押すと料金のバーコードが出てきます。そのステッカーを袋にはりレジにて支払うという具合です。ですからニンジ ンが一本だけ欲しいという時は、30円、40円単位で買うことができます。もやしやマッシュルームなんかをわしづかみに袋に詰めたりするんですよ。

他にもこちらならではのユニークな野菜がたくさん。新鮮なバジルやアーテイチョークなど。アボカドが山積みになっていたり。どうやって料理したらいいのか分からないようなものがたくさん。でもさすがは農業国安いです。

Mache という野菜はレタスとまぜてサラダに。またRoquetteという野菜は ほろ苦くて大好きです。スーパーで探してみてください。

日本らしいものといえば、椎茸がこちらでも《シイタケ》として売られていました。もちろんスーパーでなく八百屋さんに行けばさらに新鮮な野菜やハーブなどが手に入ります。果物類ではベリーの種類が豊富でいろんな味が楽しめます。

minitomato


Cerisesと書いてあるプチトマト。とても甘くておいしい。
モノプリで買ったバジルは、鉢植えで売っていました。
一鉢で何回も葉をつけてくれるので、結構楽しいです。

BIO食品については日記にて。

お肉とチーズ
フランスでは、レストランの食事は日本の料金とさほど変わらないけれど、スーパーの野菜や肉類などはとても安く、家で料理するととても経済的。チーズやワインも種類が豊富で、とても安い。レストランに行かなくてもスーパーでフランス料理が楽しめそうです。

ずらりと並んだチーズのコーナーは独特の匂いがしてきて、いい時と悪い時が・・・。私のおすすめは Cancoillote〈カンクワイ ヨット〉 というチーズです。クリーミーでしかもとても安い。1ユーロちょっとの値段で味わえるチーズです。

食べ方というと、フライパンでそのチーズを温め、ハムやフライしたポテトにかけて食べます。フランスでもまだ珍しい方のチーズなんだそうです。うちはたまたま彼の友達がそのチーズの産地出身でいつもお土産にもらっていたのでおいしいねと言いながらよく食べていました。スーパーには一種類しかありませんでしたが、実はガーリックカンクワイヨットがおいしいんですよね。

(「フランス家庭 料理」もご覧下さい。)

canqoillote
PresidentというブランドのCancoillote
このトローッとしたチーズをパンやハムに付けて食べるんです。

presidentcheese
こちらもPresidentのカマンベールチーズ。
私達のお気に入りです。
ちょっと指で押さえて弾力のあるものを選ぶのがコツ。

もちろんワインともとても合うので、お忘れなく。スーパーの中には、ワインのコーナーもあり、いまだに何がなんだかさっぱり見当がつか ないほどたくさん揃っています。きっとこちらではワインは日本人のお茶のようなものなんだろうなと感じます。

お肉もステーキがいろいろ並んでいます。こちらに来てから胃が大きくな りました。ハムなどもフランスのいろんな地域特産のものが売られていて、結構おいしいんです。おすすめはSAVOISサヴォワ地方の生ハム。香りも良くワインとよく合います。スーパーで買ったのに。

savoiehum
PARMA(左) というブランドの生ハム。
いろんな地方の名前が書いてあるのでチェックを。
Savoisサヴォア地方のが中でもお勧めです。

 

basquaise ham
Fleury Michon (左) Basquaise バスケーズハム。
我が家のある日の朝食。
プロヴァンスハムもありました。おいしいですよ。

charal
CHARAL(右)というブランドでマリネしてあるステーキ。
そしてかなり手抜きな食事です。でもおいしい。

 


Le Gauloisブランドの Gesiers de Canard
Gesiers ジェジエとは砂肝。つまりカモの砂肝。
日本と違ってものすごーくやわらかい。
フライパンで少し暖めてサラダと混ぜて食べています。
おいしいですよ!お試しあれ。5,24ユーロ。

pate
Pâté en Croute (右)ランチにもちょうど良い。


Roulade de Volaille cuite aux olives
モノプリブランドのオリーヴハム。


Labeyrie こちらはスモークサーモンやフォワグラで有名なブランド。
たくさん買ってマリネにしたりします。作り方はフランス家庭料 理


Knorr(左) こちらおなじみクノールのスープ。
キノコスープ、アスパラガスのスープ。
日本にもあるのかな?


Knorr クノールの地中海ブイヨン(野菜用)
かなり便利です。
我が家では、ナス、クルジェット(ズッキーニ)、パプリカをさいの目に切り、このブイヨンで炒めて出来上がり。地中海野菜炒めですね。


Blinisブリニ(左) / Taramaタラマ(右)
スーパーの魚介類売り場近くでみつかります。
粒々のイクラの入ったクリームを小さなパン(ブリニ)にぬって食べます。

その他お菓子など

sugarcake
こちらはシュー皮に砂糖がまぶしてあるおやつ。お茶に合います。

bonnemama
お茶に合うといえば、こちらはBonne Maman(左)というシリーズのお菓子。
チョコレートやジャムがおいしいです。

pyleneechoco
Les pyreneens (右)冬季限定チョコレート。
買いだめしておきましょう。


そしてこちらBonne Mamanの新商品。
Les Petits Muffins
バターの香りと味がしっかりついていて、とってもおいしい。
コーヒー味もおすすめ

cacaor
VAN HOUTEN (左)
そして冬にはか欠かせないココア。
カフェに行かなくともこれで十分。


LA TISANIERE (Nuit Calm) (右)
またリラックスしたい時、眠れない時にこんなハーブティーはどうでしょう。香りがとってもいいです。ほんのり甘みがあって。


BJORG BIOのクッキー。
朝食にしています。 主人はハチミツ、私は写真左のハチミツパン。フラボーワーズもおすすめ。


Petits Choux Fourres
MONOPRIXブランドのおかし。
さくさくのシュー皮の中にTapenade(プロヴァンス名産)。
オリーブの味が口にいっぱい。ワインと一緒に。


こちらLeader price というブランド。結構安くておもしろいものが見つかります。プロヴァンスのリンゴジュース


こちらその名もVaisselle Mediterranee
「地中海食器洗剤」何が地中海なのかと言うと、香りが地中海です…???

 


Grand Fermage Sel de Mer
日本にいた時はマーガリンが多かったけれどこちららに来たらバターの多さに驚きます。安いし。こちらは海の塩入りバター。


St Malo petilts suisses
プチスイス=クリームとチーズの間?つまりクリームチーズみたいな感じでしょうか。いくつかメジャーなブランドのプチスイスがありますが、こちらSt Maloは伝統的な製法で作られているとか。おいしい!

と、このように、スーパーは発見の宝庫。フランスの暮らしがよく分かります。フランスを旅行する時は、アパートなどを借りて自分で料理 をしたほうが楽しいかもしれませんね。 結構おもしろいものがたくさんあってチャレンジしてみるのもいいかも。それからこちらには24時間営業するようなコンビニはありません。

promo
最後にPROMOプロモとは割引商品です。

ただ、フランスのスーパーは、かなり衛生管理が悪いので、季節の変わり目などにはこういったプロモ商品も含め気をつけましょう。賞味期間が過ぎていなくても、温度調整が適切になされていないのでお肉などが変色し腐っている場合がよくあります。特に中身の見えない商品などは要注意。

フランスの水

フランスに来て困ったことの一つに水の違いがありました。硬度の高いフランスの水だと髪がバサバサになったり、また乾燥していることもあってか肌荒 れなどにも悩まされました。いろんなシャンプーを試し、いろんなクリームを試し・・・今はこちらの環境になれましたが。

料理の際には、水道水を使ってお湯を沸かすと白い枠が鍋の周りにできます。それくらい硬度の高いお水が水道から出てくるということは、 定期的に台所の水周りのお手入れをしなくてはいけません。蛇口は放っておくとカルシウムで詰まってしまいますし、シンクの周りも白くなってきます。

また水を使うといえばお洗濯。こちらも何も対策をしないとホースなどがカルシウムで駄目になってしまうそうです。

そこでフランスの家庭ではこんな商品を使っています。


キッチンのカルシウム除去に使うAntikal(アンチカル)!
洗濯用のCalgon(カルゴン)!

最初はその名前に笑ってしまいましたが、なくてはならない必需品です。Antikalは 白くなった台所に液体を流ししばらく待ちます。すっぱい匂いが台所に充満します。そしてCalgonは洗濯時に洗剤と一緒に洗濯機に入れます。

市販されているメジャーなミネラルウォーターの硬度を見てみてもいかにフランスの水が硬水かがよく分かります。

フランスと日本のミネラルウォーター 硬度比較
(*硬度 は、水に微量含まれるカルシウム(Ca) 塩やマグネシウム(Mg) 塩の濃度を ある方法で表現したもの)

商品名 硬度
サントリー南アルプス天然水 30
ヴォルヴィック 62
ハウス六甲のおいしい水 84
エヴィアン 304
ヴィッテル 307
バドワ 824
コントレックス 1551

もちろん、フランスの水道水はきちんと処理がされているので飲めます。しかしあのカルシウムを見てしまうと・・・。それから建物の中を 通る水道管の衛生によっては水質もちょっと気になってしまいます。

フランスの水道水に関する記事を見つけたので少しご紹介します。

《水道水のバクテリア》

新世代の分析方法を利用して行われた水質調査でパリ地域の水道水の中に複数のバクテリアが存在することが確認された。このことにより殺 菌された水道水という我々の誤った考えが崩された。つまり塩素で全ての微生物が取り除かれていると思っていたにもかかわらずそれが否定されてしまったので ある。「もし同じ調査をミネラルウォーターで行ったとしても、もちろんバクテリアが発見されるだろう」と専門家は述べる。フランス全土の水道水の中にバク テリアは潜んでいる。

実験で分析された水はOrly、 Ivry-sur-Seine、 Joinville-le-Pontで採取されたもの。これら3つのゾーンはセーヌ川とマルヌ川から供給されている。「我々は以前は知らなかったような3 つの大きなバクテリアのグループをこの調査で発見した」と研究者は語る。

ただこの調査ではまだそれらのバクテリアが生きているのか死んでいるのかは確認ができない。まだまだ研究の途中である。

「パリ地域の水は安全である。充分な塩素で、微生物追跡調査も充分である」とさらに研究者は主張する。しかし、それでも、水道水という のはエコシステムの一部である。バクテリアというのはこの地球上に昔から存在しており、栄養分が少ないとはいえ水道水を利用して生きていけるのだ。「大きな栄養分はないが、水道管の中で炭素の粒子が分解されればそれで充分。バクテリアはそれを栄養分とし広がっていく」。

水道水は殺菌処理を工場でなされたあと、何キロにも及ぶパイプを通って行く。このパイプ網が全て生態学的に均質であると想像してはなら ない。あるパイプの一部が老朽しているだけでバクテリアたちはそこに住み着くことができる。パリで多くの人たちが経験しているように、あるレストランでは水道水が泥の味をしている場合がある。これはカラフ(水を入れるガラス瓶)がいつも清潔に保たれていないだけでなく、建物のパイプにも問題がある。「たい てい悪臭を引き起こすのはバクテリアである」と研究者は説明する。水道の水からいつかこういった微生物を取り除こうと思うのはむなしいだけである。

(以上 フィガロより訳/要約 aki)

ワインをあまり飲まない私たちは、レストランに行くとだいたいが carafe d’eau(カラフドー)と言って水道水を頼むのですが、確かにお店によっては変なにおいのする水が出てきたことがあります。健康に害はないんだろうけれど、 ちょっと気になってしまう(そういう時はミネラルウォーターで)。また家でも、やっぱり建物の中のパイプのことやカルシウムのことを考えるとダイレクトに 水道水をお料理に使うのには抵抗があります。よく流しの底が赤褐色になることがあるので、建物の水質を見てもらったところFe(鉄分)が多く含まれているとのこと。住んでいる建物は古いというわけではありませんし、どちらかというと周りの建物よりも良好な状態。でも使われているパイプなどによって成分が 変わってくるそうです。カルシウムも鉄分も日本人には不足しているからいいじゃないかと思うものの・・・。

そういった背景があるため、フランスではいろんな種類のミネラルウォーターが売られており消費量も多いのでは。でも いつもミネラルウォターばかりだと経済的にも環境的にも良くないですね(そこでうちではブリタの浄水器を使っています)。

しかし逆にマルセイユの両親の家では水道水を抵抗なく飲んでいます。水源が違うのとパイプの状態もよいのか飲みやすい。

下の図は、フランスの各都市における表層を流れる水の水質を表しています。
Qualite des cours d’eau vis-a-vis des pesticides dans les reseaux de connaisance generale et les reseaux phytosanitaires en 2006
2006年度における殺虫剤にに対する水流の質と植物衛生網

丸いマークはSEQの質 : SEQ=eau qualité globale eaux superficielles 表層を流れる水の水質
三角のマークは植物衛生網
青色‐とても良い/緑‐良い/黄‐平均/オレンジ‐平均より劣る/赤‐悪い

Source: Agences de l’eau - Conseils generaux – Diren -Draf,SRPV ‐ Traitement SOeS (SEQ-eau qualité globale eaux superficielles)

やはり都市やその周辺は質が劣り、地方は良好ですね。アルプスの水は本当に冷たくておいしい。

次の図はフランスの水質を表しています。100%とある地域(白)はそこで生産された水の100%が水質検査に通って供給されていま す。グリーンの濃い部分は70~80%。

water quality
Source: La qualite de l’eau potable en France - Aspects sanitaires et reglementaires

さらにこちらはお水の価格。2004年度の各県の水の平均価格です(単位:ユーロ/1立方)。人口の大きさにも関係してくると思うのですが、マルセイユは結構お水が高いんですね。


Source:Ifen-Scees,Enquete Eau 2004

そしてこちらは水の硬度を示しています。軟水(緑)~硬水(赤)。


Source: l’IFEN

地域によって硬度はさまざまです。一概にフランスの水=硬水とは言えませんね。また地域によってもそうですが、パリなどではその建物によっても味が変わってくるのはとても興味深いというか、考えさせられます。先ほど、マルセイユでは気にせず水道水が飲めると書きましたが、グラフを見ると水質、硬度の点から見てそのことがよく表れているように思います。

それにしても、普段からチーズなど乳製品をたくさん食べているにもかかわらずものすごい硬度のミネラルウォーターを飲むフランス人。私にはあのドロッとしたような重い水はどうしても飲めません。すっきりさっぱり日本のミネラルウォーターが一番。そして日本人なので魚からカルシウムを取る のが一番!

そしてたくさんのカルシウムを摂るフランス人たちは、サラダなどにビネガーをよく使います。うそか本当かは分かりませんが、それが体内 のカルシウムを分解してくれるのだとか・・・。