Category Archives: フランス語豆知識

おてんば

フランスでよく見る広告のブランドでCHIPIE。初めはよく知らなくて「チップス」みたいな名前だなどと思っていました。子供、若者向けのブランドで、言葉の意味は、「ちょっと生意気でおてんば」といった感じでしょうか。

chipie

また、子どもに対して「いたずらっ子ね」と言いたい時は、coquin(e)というそうです。ずるがしこいというニュアンスが含まれます。

さらに、「この子ませてるわね」と言いたい時は、Tu es grand(e) maintenant. とかTu es une grande persone. と言うそうですよ。意味はそのまま「大きくなったわねえ。」です。

まったくぅ

フランスへ来て、耳から離れないフレ-ズがあります。それは「カメム」。フランス語で書くとQuand meme. 意味は『それでもやっぱり』とか、『同じことよ、まったくぅ』とさまざまな場面で使われます。最初は義理両親との会話の中で何回も耳にして、「カメムって何」と質問したところから始まりました。語調がなんとなく私の中でヒットしてしまったようです。

そしてもう一つの理由は、元オペラ女優の義理母が目の前で歌ってくれた曲の中に〈Je t’aime, quand meme〉というフレーズがあったこと。「それでもあなたが好き」といった感じでしょうか。 使われ方によって言葉の雰囲気がかなり変わります。

singing

今度フランスでよ-く耳を傾けてみてください。いろんなところから”カメム”が聞こえてくるかもしれませんよ。

パリジャン、マクドへ行く

日本に比べると少ないですが、パリにもファーストフードのお店があります。その中でもやっぱり一番多いのがアメリカからやってきたマクドナルド。

macdonald
ルーブルのお隣のマクドナルドのマークは黄色じゃなくて白なんです。2階の窓にそのマークが見えるでしょうか?アーケードも白ですよね。

私は日本にいる時は、「マクドナルド」と言っていました。きっと大阪では「マクド」、東京では「マック」と言うべきなのでしょうが。では、フランス語では?なんとフランス人は関西弁なんです。”Je vais au McDo.” (ジュ ヴェ オ マクド) と言うんです。

ちなみに、英語では (マクダーノー)って感じで発音するのかな。

日本語 英語 フランス語
フライドポテト
French fries フレンチフライズ
*ちなみにイギリスではPotato chips
Frites フリッツ
コーラ
Coke コーク
Coca コカ

さらに余談ですが、もともとこのフレンチフライズという食べ物はベルギー人がつくりだした物で、それを見て伝えたアメリカ人がこれはフ ランスからやってきた(米人にとってはベルギーもフランスも同じ)ということで名前にフレンチとつけられたのだそうです。またカップのサイズは日本やアメ リカではS(small)、M(medium)、L(Large)で表しますが、フランスではNormal(ノーマル 普通)、 Maxi(マキシ 大)と言います。またおもしろいのはコーヒーを頼む時、カップのサイズをフランスでは court(短い)、 long(長い)と言って、エスプレッソコーヒーと区別しているところです。 英語でもshort, longを使いますね。

他にもケンタッキーフライドチキンはKFCでフランス語読みの(カー エフ セー)と発音します。「今日ケンタッキーでなんか食べたいなー」という時は、”Je veux manger au KFC.”(ジュ ヴ マンジェ オ カー エフ セー)と言います。

世界中でこんなに知られているのに、フランスに来ると何か違うものになってしまうのがとても不思議。さらに例を挙げると。(ネック)というブランドをご存知でしょうか。世界に誇る日本のブランド。これはNECをフランス語読みしたもの。(オンダ)というと自動車のHONDA、(イタシ) といえばあのHITACHIです。

最後に、私はレッチリ(Red Hot Chili Peppers)というバンドが好きなのですが、フランスでは(Red Hot  レドット)と言うんです。最初は違和感があったのですが…、レドットって何?って。

フランスでくしゃみをすると

日本ではくしゃみは「ハクション」ですが、フランスではatchoum(アチュー ム)といいます。誰かがくしゃみをしたら周りにいる人はA vos souhaits! (ア ヴォ スゥエ)あるいは親しい友達にはA tes souhaits!(ア テ スゥエ)と「願いがかないますように」とふざけて言います。vosあるいはtes は「あなたの」を表し、souhaitsは「願望・願い」を意味します。またその動詞形 souhaiter(スゥエテ)で「願う」という意味になります。

ちなみにフランス語では、ハンカチとティッシュの概念がほとんど同じで、単語もmouchoir(ムショ ワール)で両方指します。ですからハンカチで汗を拭いている人を見ると日本人だなと判断することができます。鼻をかんだハンカチで汗はふけません。

フランスにも日本と同じく〈花粉症〉が存在し、春先天気がよくなるとくしゃみをしている人がいます。日本人と違いこちらの人は人前でも思いっきり鼻をかむので最初は驚きました。アーモンドの木が花粉症をよく引き起こすそうです。アーモンドの木は桜と同じような 花をつけてとてもきれいで、いろんなところでよく見かけます。日本で花粉症じゃなくてもパリに来てからかかる人もいるそうです。私はその逆でこちらに来てなくなりました。

sneezing  man

海の歯

フランス語の勉強のためよく地下鉄などにある広告ポスターのフレーズを電車を待ちながら読んでいます。いつもポケットサイズの辞書を持ち歩くようにしているのですが、ある日、辞書を持たずに出かけていた時とても気になるセンテンスを見つけてしまい、うちに帰るまでずっと悩 まされてしまいました。

そのポスターには、前歯の抜けたいたずらそうな小さな男の子がイーッとしながらプールらしき場所に立っているのですが、そこに Leo joue dans les dents de la piscine(レオ  ジュ ダン レ  ダン ドゥ ラ ピシヌ)と書いてあったのです。レオは男の子の名前。 joue はjouer(遊ぶ)が変化したもの。dans(~の中で)、 les dents (歯)、la piscine(プール)。つまり「彼はプールの歯で遊ぶ」という意味になります。前歯のない男の子がプールにいることと何か関係してるんだろうなあとは思ったのですが、何がひっかけてあるのかさっぱり分かりませんでした。そこで調べてみたところ、このセンテンスは、Les dents de la mer(レ ダン ドゥ ラ メール)にかけてあることが分かりました。la merとは「海」を意味し、全体で「海の歯」つまりサメを表しており、映画の「ジョーズ」をフランス語訳したものだったのです。そこでやっとなるほどと スッキリすることができました。よく見ると男の子のTシャツにサメの絵がプリントされていました。ちなみにこの広告はそのTシャツなどを売っている格安洋品店の宣伝でした。

shark