Category Archives: フランス語豆知識

コーラ

海外に住むとお店で売っているドリンクの種類が日本と比べるとかなり減ってしまいます。フルーツジュースか炭酸飲料。日本のお店にずらっと並ぶあの飲み物の缶やボトルの景色はすごい。それから自動販売機もすごい。うちの主人はその自動販売機に感動し写真を撮っていました。。。ボタンを押すと音楽まで流れてくる!さらに当たるともう一本!!

で、本題に入ります。昨日の晩、ちょっと風邪気味ということもあり突然コーラ(cola)が飲みた くなり、主人に英語でI want to drink some coke.と、お願いしてみた。ちょっと聞こえな かったのでもう一度フランス語でJe veux un peu de coca!と、病気をいいことにわがままです。

そこで、ふと、なんで同じ飲み物なのにそれもCoca-Colaという商標名なのに、こんなに呼び方が違うんだろうかと。フランス人は Coca-Colaの先頭部分coca、日本人は後半のcola、そして英語なのにCoca-Colaではなく別のcokeを使っている。おもしろい。

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そこで、コーラ?の歴史をちょっと調べてみました。

Coca-ColaはまずJonh Pembertonという薬剤師によって1886年には開発されます。もともとは頭痛に効く薬として売り出されたのですがその期間は短く、その後すぐに健 康飲料として急速に市場に出回ります。

そしてこのCoca-Colaという名前はJonh Pembertonの帳簿係であったFrank Robinsonによってつくりだされました。Cocaはコカの葉エキスからとられたもので、Colaはコーラの実からきています。コーラの実とはアフリ カ産の木の実で、薬的な役割を果たしています。そしてCoca-Colaという名前は1887年に商標登録されます。

ところで現在のCoca-Colaと開発された当初のCoca-Colaとは原材料に違いがあります。コーラの実は昔と変わらず使用さ れていますが、コカの葉は入っていません。コカとは名前からも推測がつくようにコカインのもとで、19世紀の医療商品にはよく使われていた材料です。19 世紀の後半にこのドラッグの危険性が明らかになってきた頃、Coca-Cola製造者たちは徐々にコカの量を減らし、1929年には完全になくなります。

そしてCoca-Colaの省略形Cokeは1909年に初めて記録されています。Coca-Cola社はCokeという名前が他のド リンク類を含めた一般的な呼び名になってしまうことに反対しCoca-Colaとフルネームで呼ぶよう働きかけてきましたが、この非公式名は時に他のソフ トドリンクと混同されて使われることもあります。また薬物コカインも 1903年以来Cokeと呼ばれています。  (以上wiki name.comより 訳 aki)

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つまり、英米人たちは「コカイン」とも意味するニックネームCokeでCoca-Colaを呼び、さらに現在のCoca-ColaにはCocaが入っていないのにフランス人はCocaと呼んでいる。そしてCocaも「コカイン」を指すことになる。すると日本人のColaコーラと呼ぶのが一番しっく りくるような気がするのですが、どうでしょうか。

フランスでコーラを頼むときはもちろん、「Colaコーラ」ではなく「Cocaコカ」といいます。「コーラ」って言ってもいいじゃないと主人に言うと、「でもどのコーラか分かんないじゃない」と、またややこしい話になってしまうので、やっぱり「Cocaコカ」にしておきましょう。そう、 Colaコーラと言ってしまうと、そのドリンク類の総称になってしまうので、PepsiペプシなのかCoca-Colaコカコーラなのか区別がつかないと いうことになるそうで。。。でも2つくらいしかチョイスはないんじゃない。。。

でも、確かに以前、「Cocaコカください」と言ったら、店員さんに「ごめんなさい。Pepsiペプシしかないの。」と言われたことが。ちょっと笑ってしまいましたが。ということはPepsiペプシがあればPepsiペプシと言うべきなんですね。日本語のColaコーラと言うのはやっ ぱり日本語らしくなんとなくぼんやりした存在だということがよく分かります。Coca-ColaもPepsi-ColaもColaコーラなのです。

と、ややこしい説明でしたが、とりあえず、お店にPepsiペプシしかなくても、Cocaコカと言えば、やっぱりフランスでもCola コーラが出てくるので、フランスではCocaコカと呼びましょう。

指をかむ

メトロで素敵な男性を見かけたあるフランス人女性が、その男性宛てに出したメッセージです。ある雑誌に紹介されていたのをみつけ、かわいかったのでご紹介します。

あなたと私はブローニュ行きメトロ10番線で
隣同士で5分ほど電車を待っていました。
それぞれ黒いスーツケースを持って。
私はブロンドで小柄、めがねをかけていて、
あなたに顔を向けていました。
あなたがとても魅力的だったので
目線が離せなかったわ。
でも、あなたに話しかける勇気がなくて
セーヴル・バビロン駅で降りたときに

je m’en mords les doigts jusqu’au coude.

セーヴル・バビロンで降りたときにどうしたんでしょう?

mordre 「かむ」
doigts 「指」
coude 「ひじ」 そして、jusqu’au coude 「ひじまで」

love

セーヴル・バビロンで降りたとき、「私はひじまで指をかんだ!?」
日本語にも「指をくわえて…」なんていう表現がありますが、この女性はひじまで達するほど手をかんでしまった、それくらい悔しい思いをしたといことですね。ひじまでなんて付け加えて、その後悔がものすごく伝わってくるような気がします。本当に素敵な人だったのでしょう。このメッセージをこの男性が見つ けてくれる確率はどのくらいあるんでしょうか。と、同時にいつも利用しているメトロ10番線でこんな物語が起こっているなんて、いつもボーっとしている私には気がつきません!
se mordre les doigts de … 「~を後悔する」

小指の直感

あるメトロの駅で広告ポスターをボーッと眺めていたら、おもしろい表現を発見。早く家に帰って辞書を調べたいという気持ちになりました。

それは、

Mon petit doigt me l’a dit.

私の小指が言った…..

なんで小指がしゃべるんだ??? そして辞書を開いて見たところ、そこには「(隠し事をする子どもに対して)ちゃんと知っているよ」と か「第六感ですよ」とありました。

なるほど、あのポスターの男性は、「ちゃんと分かってるんだぞ/小指が教えてくれたんだ」と言ってたんですね。すっきり。

英語では、

A little bird told me that. 「小鳥が教えてくれたんだ」と言うん だけどと、主人に聞いてみたらフランス語にもあるよと教えてくれました。

Un petit oiseau me l’a dit. でも言えるそうです。

鳥でもう一つ、かわいい表現、

Le petit oiseau va sortir! 「鳥が飛び出しますよ」というイメージ から「はい写真撮りますよー、こっち向いて!」となります。おもしろいですね。こういう表現は想像しやすくて覚えやすい。

一週間後

一週間は7日。今日が月曜日で「一週間後に会おうね」と言うと、その日は数に入れず火曜日から1として、次の月曜日が一週間の7日目になります。ですから一週間後は私たち日本人の感覚からいくと7日後に当たりますよね。

しかしフランス語では「一週間後に会おうね」と言ったその日も含めて数えてしまうのです。すると一週間後というのは8日目になります。

eight

Il arrivera dans huit jours. 「彼は一週間後につくでしょう。」

tous les huit jours 「毎週」

jedi en huit 「来週 の木曜日」

私は数字が弱いので、なかなかフランス語の感覚に慣れることができません。発言する前に頭の中で計算してしまったり。フランス語は数え方などが独特なんですよね。脳の体操と思ってがんばります。

***追加情報***

その後の調べによると、フランス語でdans huit joursは日本語でいう「一週間後」ではなく「8日後」、つまり数え始めの当日を含めずに考えるという傾向 が現在みられるということです。うちの主人に質問したところ、それは8日後だと。またdans huit joursと表記のあるフランス語のサイトを見たところ、やはり全て8日後の計算 がされていました。どれくらいのフランス人が、一週間後、8日後と答えるのかは分かりませんが、いろんな人に聞いてみようと思います。

フランス人と約束をするときには気をつけましょう!!!

変なにおい

「なんか変なにおいがする」

さてこれをフランス語で何と表現すべきか。ちょっと考えてしまいました。

では、まず「におい」について。
「におい」には、「臭い」「匂い」と日本語でも悪いにおいと良いにおいを区別しますね。フランス語や英語でも同じ。フランス語では、

1.odeur (オドゥール) 「におい、香り、臭気」 。 よく日本でも「デオドラント」なんて言葉を聞きますね。あれはdeodorant(デオドラン)で「体臭を消す」という意味を持ちます。 odorantの部分は形容詞で「においのする」。名詞はodoratで「嗅覚」。

Cette viande a une odeur. 「この肉は嫌なにおいがする」
Je respire l’odeur des roses. 「バラの香りをかぐ」
Ce sont les fleurs tres odorantes.  「香りの高い花」

いいにおいにも、悪いにおいにも使われることができます。

2.parfum (パルファン) 「香り;香水」。パリの街中にもたくさん parfumerie(パフュムリ)というサインをよく見かけます。これは香水屋さんのこと。さらに意味が広がり「風味、フレーバー」などにも使われま す。

J’aime bien le parfum de la rose. 「バラの香りが大好き」
Vous avez quels parfums?  「どんなフレーバーがありますか」
Ce sont les fleurs tres parfumees.  「とてもよい香りのする花」

3.puanteur (ピュアントゥール) 「悪臭」。動詞はpuer(ピュエ)形容詞は puant(ピュアン)。

Cette viande pue. 「この肉は臭い」
Ca pue! (サ ピュ)  「(それ)臭い!」

4.arome (アロム) 「(焼肉・ワイン)などの)よい香り」。これは日本語でもよくきく 「アロマ」ですね。形容詞のaromatise(アロマティゼ)もよく耳にします。

J’aime la glace aromatisee a la vanille. (バニラの香りのアイスクリーム)

5.bouquet (ブーケ) 「(ワインの)芳香」。その他に「花束」という意味でも有名。


7.senteur (サントゥール)
「芳香」《文語》。この動詞sentir(サンティール)がよく使われます。 例えば、

Cette fleur sent bon. 「この花はいい匂いがする」
Ca sent fort. 「強烈なにおいがする」
Ca sent mauvais. 「嫌なにおいがする」
Tu sens l’alcool. 「君は酒臭い」
Ca sent le gaz ici. 「ここはガス臭いなあ」
Tu sens des pieds!  「足臭いよ!」

ちなみに英語では、odeur が odor。英語ではよくBO(ビーオー/body odor) と言って「体臭」という意味でよく使われます。
なのでどうしても英語のイメージが私の頭の中では強く、フランス語を使う時にはいまいちしっくり来ない。一般的な「におい」はsmell(スメル)が使用 されます。

そして、本題の「なんか変なにおいがする」。

この場合の「におい」は、やはりフランス語ではodeur。「変な~」はun(e) drole de(アン ドロール ドゥ)で表します。 droleとはもともと「滑稽な、愉快な」という意味、そして「奇妙な、おかしな」という意味を兼ね合わせて持っています。

ですから「なんか変なにおいがする」は、

Il y a une drole d’odeur.

C’est un drole de type. 「あいつは変なヤツ」とも表現できます。 また口語では「ものすごい~」という意味でも使われるそうです。Il me faut un drole de courage pour faire ca. 「それをするのに大変勇気がいる」。

*アクサン記号は省略してありまあす。