Category Archives: フランス語レッスン

ネグリジェ

外来語を除くと日本語は成り立たないくらいの多さ。どこを見てもたくさんのカタカタを目にします、でも、外国語を学ぶ者にとっては、ちょっとした雑学になっておもしろいものでもあります。

毎日コツコツと単語を覚えながら、主人に使い方があっているか見てもらっているのですが、ある日こんな発見をしました。

une tenue neglige (ユヌ トゥニュ ネグリジェ)と言ってみたところ、それはune tenue negligente(ユヌ トゥニュ ネグリジェントゥ)じゃないかと訂正。une tenueと は「服装、身なり、行儀、態度、姿勢」という意味。negliger「おろそかにする、注意を払わない」という動詞か ら派生した形容詞negligeは「(仕事、身振りなど)雑な、だらしない」、そしてもう一つの形容詞negligente「(人) 怠慢な、だらしない」。私はこのうちの前者の意味でune tenue neglige=negligent in dress(だらしない身なり)のつもりで言ったのですが、主人は une tenue negligente=a negligent attitude(だらしない態度)と捉えたのです。そう英語では人・物両方同じ形の形容詞が使えたのですが、フランス語では変化するのです。

negliger「おろそかにする、注意を払わない」
negliger son travail(仕事をおろそかにする) / negliger sa sante(健康をおろそかにする)/ negliger sa tenue(身なりにかまわない) / negliger ses enfants(子供をほったらかしにする)

negligence 「怠慢、不注意」
avec negligence(いい加減に、雑に) / par negligence(不注意で、うっかりして)

negligent 「怠慢な、だらしない」
Ce que tu peux etre negligent! Range ta chambre. (なんてだらしがないの。部屋を片付けなさい。)

そして、そんな話をしていたとき、ネグリジェってあの夜着るネグリジェのこと?と、ふと。そう、身なりを構わない、だらしない格好。 neglige ネグリジェは「部屋着、化粧着」という意味を持っていたのです。英語ではnight gown。

ライオンの歯

以前「海の歯」 というタイトルでぺージを作りましたが、今回は「ライオンの歯」です。さてフランス語で ライオンの歯 dent-de-lion(ダン  ドゥ リオン)というと何のことでしょう。

*dent(ダン)「歯」    de(ドゥ)「~の」    lion(リオン)「ライオン」

lion

ライオンの歯をイメージしてみましたか? ちょっと結びつきにくいかもしれませんが、dent-de-lion(ダン ドゥ リオン) とは「タンポポ」を表します。英語でもdandelion(ダンディライオン)といいます。中学校のときの英語のテキストに載っていたような記憶があります。由来が説明してあったような。

この名前は、タンポポの葉のふちがぎざぎざになっていることからつけられたそうですが、日本人にはそんな発想がないような気がします。 もっとかわいらしいイメージのような気が…。

さらに、フランス語には、このタンポポ dent-de-lionにもう一つ正式名があって、pissenlit(ピッサンリ)とも呼ばれています。

*pisse(ピッス)「小便」    en(アン)「~で」     lit(リ)「ベッド」

そうこの pissenlit というのはフランス語で「寝小便」という意味。セイヨウタンポポはサラダなどにして食べられ、利尿作用 があるとされるところからこの名前がつきました。おもしろいですよね。ちなみに、ベルギーにいる「小便小僧」はManneken-pis 英語では  Little man piss と言います。

また日本語名の「タンポポ」は、花を鼓にたとえて「タン ポン ポン」と音をまねたのだという説が存在しています。

dendelion

近道

世の中で一番おもしろい本は辞書である。高校のときからいまだ同じ英語の辞書を使っているのですが、それでも次から次と知らない単語が出てくる。 ぺージは黒く汚れていくけれど、内容はいつも新しい。英語はこんなに好きなんだけどなあ。

フランス語はなかなかついてこない。そして、ここで踏ん張らなければと、フランス語を覚えるのに頭を働かせる今日この頃です。

そんな中、「あ、そっかあ」と発見のあった単語が、ここのタイトルにしたraccourci(ラク ルシ)「近道」という単語。このraccourciは以前からなかなか覚えられずにいて、「ラクルスだっけ、どっちだっけ」といつも口から出てきませんでした。ところが、自分の作っているフランス語の単語帳を見直していたら、raccourcir(ラ クルシール)「短くする、縮める」という単語が。こんな単語いつ書いたんだろうと思いながら、頭の中で「あ、これは」とひらめきが。

「あ、そっかあ。raccourciってこのraccourcirから来ているのかあ。距離が短くなって近道ね。」 ものすごい感動が私の中で。そしてこの感動がいつも言語を学ぶことから私をはなさないのです。

例文
raccourci(ラクルシ)「近道」「省略」

Je prends un raccourci. (ジュ プラン アン ラクルシ) 「私は近道をする」
Le roman est la vie en raccourci. (ル ロマン エ ラ ヴィ アン ラクルシ)「小説は人生の縮図である」

raccourcir(ラクルシール)「短くする、縮める」

Il va raccourcir ses vacances d’une semaine.
(イル ヴァ ラクルシ セ ヴァカンス デュンヌ スメーヌ)「彼は一週間休暇を短縮する」

Elle veut raccourcir sa jupe de trois centimetres.
(エル ヴ ラクスシ サ ジュップ ドゥ トロワ サンチメトゥル)「彼女はスカートを3センチ短くしたい」

Ca raccourcit de passer par la.  (サ ラクルシ ドゥ パッセ パール ラ) 「そこを通っていけば、近道になりますよ」

Ce chandail a racourci au lavage. (ス シャンダイュ ア ラクルシ オゥ ラヴァジュ)「このセーターは、洗濯で縮んでしまった」

En automme, les jours raccourcissent.  (アン オートム レ ジュール らクルシース)「秋には日が短くなる」

(アクサン省略)

こんな小さな発見。言語を学ぶのに近道はありませんね。コツコツと。

オーデコロン

オーデコロン、それは長い間、私の頭の中では一つの固まった単語だと思っていました。

ところがある日、主人が髭剃りの後につけるクリームがなくなったと言うので、「次オーデコロンとか買ってみたら。」と何気に知ってる単語で答えてみたところ、「オードゥコローニュ?よくそんな単語知ってるね。僕には高級すぎるよ。」と。

そう、オーデコロンはフランス語でEau de Cologne(オードゥコローニュ)と言うのです。

*eau(オー)=「水」という意味のほかに「化粧水」「薬用水」という意味があり、そしてコロン はフランス語のCologne(コローニュ)の略。コローニュとは、ローマにより植民市として建設されたドイツはライ ン川中流に位置する古市ケルンのフランス語読みです。ちなみにケルンとはラテン語の「植民市」という語源を持っています。

オーデコロンとは、すなわち、「ケルンの水」ということになりますね。

【オーデコロンの歴史】

さてこのオーデコロンの起源とはどういうものであったかというと、それは1700年代にまでさかのぼっていきます。1709年ドイツの ケルンでJohann Maira Farina ヨハン・マリア・ファリナによって世界最初に製造販売されました。

johann maria farina

Johann Maira Farina 1685-1766

ヨハン・マリア・ファリナはもともとイタリア出身の香水職人で、ある時、彼は「雨上がりの後のイタリアの泉の香りを持つ香水が作りた い。」と言ってケルンの地で創作に取り掛かります。当初のオーデコロンは香水としてのみ使われ、フランスのナポレオンはとくにこのファリナのオーデコロン の虜であったそうです。(現在はというと、万能香水とも呼ばれ、床まき、お絞り用、頭髪用などさまざまな形で利用されています。)

ファリナの製造法は1709年以来ずっとケルンで受け継がれてきており、されにそれは今まで明かされたことがないという。彼の Obenmarspfortenにあるお店は1709年にオープンし、今日、世界最古のフレグランス(香水)会社として存在しています。

farina's writing

一方、他のコロンは、名前だけ共通しているだけで、全く異なる匂いがします。コロン4711はこの地にちなんで付けられた名前ですが、 ファリナオーデコロンの100年も後の1804年に作られました。

1806年にはまた、Jean Marie Joseph Farina ジャン・マリ・ジョセフ・ファリナ、ヨハン・マリア・ファリナのgrandgrandnephew(なんて訳したらいいんでしょうか、曾曾孫ではなく曾曾甥)がパリに香水業をオープンさせましたが、それがRoger & Galletに発展し、コロンとオリジナルのファリナオーデコロンを区別するEau de Cologne extra vielleという権利を獲得します。そしてオーデコロン、あるいは単にコロンは現在統合して一般的な言葉になってしまっていますが、皮肉にも、コロンから来たオリジナルの方のオーデコロンはオーデコロンではなくなり、Eau de toiletteオードゥトワレとして認知されるようになってしまいました。なぜかというとオリジナルのオーデコロンは5%以上の香料が含まれており、現在でいうオーデトワレに属すことになるからです。ややこしいですね。

オー・デ・トワレ:濃度5-10%、アルコール80%、蒸留水14-15%、持続時間およそ3-4時間
オー・デ・コロン:濃度2-5%、アルコール90%以上、蒸留水5%-10%、持続時間およそ1-2時間

以上参考:wikipedia

板チョコみたいな

小さい頃から、スポーツは得意な方で、体を鍛えるのが好きなのですが、なかなか毎日続けられるスポーツというのが見つかりません。そこで毎日、腹筋 腕立てをしようと頑張っているうちに、腹筋は100回位はできるようになりました(それに比べ腕立ては10回が限界なのですが)。

sit_ups

そんなことを主人のお母さんと話していたら、”une tablette de chocolat!” (ユヌ タブレトゥ ドゥ )と。「板チョコ?」って腹筋とどういう関係があるんだ…?。そうすると、「それはおなかが筋肉で板チョコのように割れているという意味よ。」と。なるほどうまいことを言うなあと感心する私。板チョコにはほど遠いおなかですが頑張ります。

このtabletteというのは、他にも「(本箱などの)棚板」や「(薬の)錠剤」という意味も 持っています。