Category Archives: フランス語レッスン

ソバージュな猫

先日、マルセイユの家に子猫が2匹やって来ました。その猫たちに会うのが楽しみで、マルセイユのお母さんと電話で話して いた時、お母さんは、「2匹ともソバ-ジュなの。」と。フランス語初心者の私はいつも聞きとることだけで精一杯。でも この言葉は聞き覚えのある言葉。耳にもバッチリと入ってきた。そして、ついつい分かったつもりで、「え-、本当。」と。私の頭の中には、毛が少し巻き毛にでもなっているような猫を想像。日本では、今はどうなんだろう、でも一時期確かにソバ-ジュという言葉がブームだった頃があったような。長めの髪を細かく チリチリにパ-マしたヘアスタイル。

そして、その猫たちと念願の対面の時が。クロとグレ-のきれいな毛並みの猫が庭の低木の下で歓迎しているのか、それとも恐れているのかじっとこちらを見つめていました。でも、何かおかしい。毛が短い。ソバ-ジュじゃない。なんてことだ。ソバ-ジュってどういう意味?

辞書で調べてみると、sauvageソバ-ジュとある。意味は、「野生の、(場所が)未開の、人見知りする、粗野な」。なるほど、あの猫たちは人見知りするのか。やっぱり警戒して私のことを見てたんだ。でも、日本語のソバ- ジュって?確かになんとなく野性的な感じもするなあ・・・あのヘアスタイル・・・。

英語を学習されている方なら、英語のsavageを連想されるでしょう。英語もフランス語と同じ意味を持っています。

では、ここでマルセイユ生まれの正真正銘ソバ-ジュな猫をご覧下さい!

cats cats cats

ス-プは飲まない

smily eating soup日本語では、お味噌汁やス-プなどを「飲 む」と表現しますが、英語やフランス語では「drink(英)」「boire(仏)」とは言いません。その代わりに「食べる」という意味の「eat(英)」「manger(仏)」を 使います。ですからフランス語ではmanger de la soupe という表現になりますね。英語でも同じです。drink soupと言っていませんか。

この違いは食文化の違いからきているのでしょう。日本ではお味噌汁などは食前や食事中に少し胃を潤して食べ物が入りやすくするというた めの目的があるのに対し、こちらではス-プがメインディッシュになりえるのです。野菜やお肉がたくさん入ったス-プを“食べて”胃を膨 らませるのです。

un gros plein de soupe (アン グロ プレン ドゥ スプ) とは「ス-プでいっぱい」 ということから「デブの男」と言う意味になります。

souper  (スペ) は「夜食」とか動詞で「夜食をとる」という意味で使われます。

橋を架ける

この間祝日で家でくつろいでいた時があり、マルセイユのお母さんに電話をしてみました。なんとか言いたい事が言えてくる ようになってきたのですが、それでも全神経を集中して話さなければなりません。聞き取りも同じ。何回かリピ-トしてもらってやっと分かったりと一苦労で す。

その一つの例がタイトルの「橋を架ける」という表現です。フランス語では fair le pont (フェ-ル ル ポン)というのですが、これがさっぱり何を表しているのか分からなかったのです。でも会話が進むうちに、 なにやら祝日が金曜をはさんであるのでそこに橋を架けたと言っていることが分かりました。つまり間の金曜日も休みにしたということです。「連休にした」と あっさり言ってしまうより「橋を架けた」と言うほうがなんとなく詩的でいいですね。

bridge over the river

手のひらの毛?

moving  hand moving  eyes

Tu a un poil dans la main.(チュ ア ポ ワル ダン ラ マン) 「あなたの手のひらに毛がはえている」フランス語ではこんな表現をします。*poil(ポワル・毛) main(メン・手)

どうしたら手のひらに毛が生えてくると思いますか。ずっと手を使わなかったら生えてきそうじゃありませんか。そうこの表現が表しているのは手を使わないような人、つまり「怠け者」ということです。手に毛がはえないように勉強しましょう。

犬猿の仲は犬と猫

日本では「犬猿の仲」とあるように、犬と猿は仲が悪いという観念を持っています。昔話の中でもよく悪いキャラクタ―として現れますよね。しかしながらフランスでは、猿はいたずらはいたずらでもかわいいイメ―ジがあるそうです。

猿はフランス語でsinge(サンジュ)monkey

Tu es adroit [malin] comme un singe. (君は猿のように器用だ「ずる賢い」)

Ce n’est pas aux vieux singes que l’on apprend a faire la grimace. (年を取った猿にトリックはきかない。)つまり年を取った猿は経験があって賢いものだといっているのです。

またfair des singeries(サンジュリー) というとしかめ面をするという意味になります。

では「犬猿の仲」とはフランス語でどう表現するのでしょうか。フランスで仲の悪い象徴となるのは「犬と猫」 です。chien et chat (シアン エ シャ)

dog chasing cat

もう一つおもしろい比較を。

日本語では 「さわらぬ神にたたりなし」と言いますが、
フランス語では Ne reveille pas le chat qui dort.(眠っている猫は起こすな)

cat
英語では Let sleeping dogs lie. (眠っている犬は眠らせておけ)

running dog

日本語では 「鬼のいぬ間に洗濯」と言いますが、
フランス語では Quand le chat n’est pas la, les souris dansent. (猫のいない間、ネズミ達はダンスをする)
英語では When the cat is away, the mice will play. (猫のいない間、ネズミ達は遊ぶ)

dancing mouse